2010年12月19日日曜日

スポーツの原点(12)

 勉強で落ちこぼれだけどスポーツでは一番だ、料理を作らせれば人にできないものを作る、どこかで一流であることを正しく評価するなら、より多くの人が誇りを持ち、胸を張って存在できるはずである。スポーツはこのようなことも教えてくれる。今一度スポーツの原点を見直し、スポーツが教育により一層役だってくれることを願ってやまない。

2010年12月18日土曜日

スポーツの原点(11)

 社会でも同じではないだろうか。皆を同じにして落ちこぼれを作らないことに強く固執するのならば、そこでの劣等生は大変つらい思いをすることになる。落ちこぼれを作らないより、気楽に落ちこぼれることができる社会を作る方がはるかに賢明なのではないだろうか。

2010年12月17日金曜日

スポーツの原点(10)

 もう一つ申し上げたいのは、スポーツは受験勉強のように、同じことの競争を勝ち抜いたものが勝利者となるのではないということである。才能に劣ったものでも、個性を生かすことで勝つチャンスはある。特にアメリカンフットボールのように攻守交代制でプレーし、選手交代が自由なスポーツでは、相対的に劣った者でも、このことだけは誰にも負けないというものを身につければ活躍のチャンスはあり、胸を張って存在を主張できる。このような選手が100 人も集まれば、はるかに才能に恵まれたチームにも勝つチャンスは出てくる。

2010年12月16日木曜日

スポーツの原点(9)

 スポーツでは勇気と判断力が不可欠で、加えて直感力、洞察力、協調性、リーダーシップ、厳しい状況にもくじけない精神力も求められる。大切なのは日常の取り組みによって、それらを身につけた人間になることである。また、これらのことは社会生活においても強く求められていることである。これらは机上の勉強からは身につけることは難しく、そこにスポーツの果たす役割があると思っている。

2010年12月15日水曜日

スポーツの原点(8)

 そのようなスポーツでは、自分はこうすると決めるわけにはいかない。何が起きるか、相手はどう出てくるか分からないからである。すなわち一瞬先は分からないのであり、勉強のように正しい答えは存在しないから当然、自らの判断や行動の結果に確信は持てない。その時、不安やちゅうちょは判断や行動を鈍らせる。また、たとえよい判断をしても、行動が弱いと勝つことはできない。人の判断や行動を支配するのは思考ではなく精神である。

2010年12月14日火曜日

スポーツの原点(7)

 陸上競技や水泳競技のように競争するスポーツとボクシング、テニス、サッカーのように対決するスポーツがある。対決するスポーツでは、自分はこうするがお前はどうする、という問いかけをするのである。一般的に知識を習得すればよいというタイプの秀才には、心のキャッチボールの下手な人が多い。ちょっと的を外すと捕ってくれないし、またこちらの欲しいところへボールを投げてくれない。心のキャッチボールは社会性の原点ではないだろうか。チームワークも、ゲームの時の相手との駆け引きも、これである。

2010年12月13日月曜日

スポーツの原点(6)

 スポーツでも、うまくなった時のことは、なってみなければ分からない。自己意識とは基本的に観念的なものであり、禅の修行に代表されるように、いくら理屈でそう思おうと思っても思えるものではない。いくら優れた指導者でも優れた選手を造ることはできない。優れた選手になるのは、その選手自身のことである。しかし、アドバイスを与え、環境を整えてやることで5年かかるところを3年にすることはできる。重ねて申し上げるが、何をするかより自分はどんな人間かということの方がより重要である。

2010年12月12日日曜日

スポーツの原点(5)

 今の我が国の教育は知識取得競争であり、それに勝ち抜いた者が良い大学へ入れ、良い企業に就職できる。そこでは知識を得ることのみに価値観があり、それによってどんな人間になるかは全く問われていない。ここに最大の原因があるのではないだろうか。

2010年12月11日土曜日

スポーツの原点(4)

 教育とは何を学ぶかより学んだことによってどんな人間になるかということだと言われる。今の選手も決して不熱心ではない。工夫もしているし、何を身につけるかという努力もしている。なのに、その努力によって自分はどんな選手になるかという意識が希薄であるように思える。

2010年12月10日金曜日

スポーツの原点(3)

 我々の目的は、受験勉強ばかりしてきた運動劣等生の集団が優れた運動選手の集まりである強豪チームに勝つことである。多少優れたノウハウがあってもそれだけではダメであり、何より一人一人がある程度優れた選手になることが不可欠である。

2010年12月9日木曜日

スポーツの原点(2)

 しかし、どうしても今時の…が出る。昔はコーチといってもお手伝い程度で選手は皆自分がやるのだ、自分のチームだという意識が強かった。ところがコーチが充実し、優れた方法論が確立されてくると、いつもこうすればよい、という答えが用意されるようになる。そうなると、与えられたことをその通りやればよいと考えるようになり、なぜそうなのかを追求しなくなる。もっとも、多少熱心な者なら、このプレーはどうすべきか、なぜそうするのか、くらいは考える。

2010年12月8日水曜日

スポーツの原点(1)

京都大学アメリカンフットボール部監督・水野弥一氏より
 古来、今時の若い者は、ということはいつの時代も言われてきたようである。私もその例に漏れないのかもしれないが、考えてみると、我がチームは一昔前より明らかに良い成績を収めているのだから、今時の若者の方が優れているのかもしれない。もっともその間、私自身も成長しているし、チームの基盤も整ってきており、特に私の下で仕事をしてくれるコーチは最大の強みであり、昔はなかったものである。

2010年12月7日火曜日

新・試合前の準備に集中する(21)

相手を知らないで、自分の方が優位な場合は?(4)

 本命の方の選手は、細部やレシーブでミスをしないように気をつけ、チャンスが訪れたらそれを利用できるように準備すること。これに失敗すると、劣勢の選手にチャンスを与えることになるだろう。本命の方の選手が、試合をリードする当然の地位を占める時期が来たのに、ためらってしまうことほど、劣勢の選手に自信を与えてしまうことはない。
 本命の方の選手は、断固としてチャンスを利用しなければならない。

2010年12月6日月曜日

新・試合前の準備に集中する(20)

相手を知らないで、自分の方が優位な場合は?(3)

 この状況において試合に備えるためのカギは、これは困難な課題だということを予測することである。これを予測していれば、自分のベストに近い状態でプレーでき、番狂わせを起こさせないようにすることができる。テニスでは、劣勢の選手の方が、より熱中して恐れを知らないプレーをするが、結局は本命の方が勝つ、ということを思い起こすことも重要である。番狂わせは、本命側の選手が油断していたり、試合のプレッシャーから逃避しているときに起こる。このような試合では、力が下である選手の方は自分のゲームを維持できているが、試合のおよそ4分の3のところでチャンスを逃し、劣勢の選手に不利な流れになっていくのが普通である。

2010年12月5日日曜日

新・試合前の準備に集中する(19)

相手を知らないで、自分の方が優位な場合は?(2)

 相手は恐れを知らずに、普段より上手にプレーしているように見える。こうなると番狂わせが起こってしまう。これは特に新入生、つまり新しい環境に入った選手と対戦したときによく起こる。新入生は、「得るのみで、失うものはない」という状況である。力が立証されている選手は、「すべてを失い、得るものは何もない」という状況であり、それどころか、優位にある選手が相手について何も知らない場合は、もっと骨の折れる状況となる。

2010年12月4日土曜日

新・試合前の準備に集中する(18)

相手を知らないで、自分の方が優位な場合は?(1)

 試合の時、選手にとって最も厳しい状況のひとつである。自分の方が優位にあるため、相手は何かを得て、自分は何かを失う。相手は、対戦相手が優位だということを、直接にではなく噂として知っているだけなので、より始末が悪い。

2010年12月3日金曜日

新・試合前の準備に集中する(17)

試合での役割

 選手が試合で直面する明確な役割がある。それは、相手を知っているか、あるいは知らないか、のどちらかである。
 もし相手を知らなければ、次のいずれかである。
  1.自分の方が優位
  2.相手の方が優位
  3.互角
 もし相手を知っていれば、次のいずれかである。
  1.かつて対戦して勝った
  2.かつて対戦して負けた
  3.対戦したことがない。この場合も、次のいずれかである。
    1.自分の方が優位
    2.相手の方が優位
    3.互角

2010年12月2日木曜日

新・試合前の準備に集中する(16)

近づく試合で予想される状況を見極め、自分の役割のプレッシャーに対処する

 状況はどうだろうか。対戦相手はどのようにプレイするか。なにを予測すべきか。うまくプレイできるだろうか。厳しい試合に対する準備ができているか。これらは、コートに立つ前に自問する価値のある問いだ。異なった状況には、異なったプレッシャーが存在し、プレイに影響を及ぼす。よく犯しがちなミスは、試合が始まると自分の役割から逃げたり、1つの状況が残りすべての状況と同じであると考えてしまうことである。選手は疑問や、この疑問を処理できるのかという不安から、状況を見極めないでプレイを始めてしまう傾向がある。ことによると、選手はやらなければならなくなるまで、なすべきことをしないのかもしれない。しかし、問題なのは、実際に起こるのが、選手がそう合ってほしいと思うことや準備してきたこととは、まったく異なるという点である。こうなると選手は、試合の重要な局面において自分から反応者の役割を演じてしまう。しかし、多くの一流選手がこの態度を取りながらも危機を見事に脱しているのは皮肉なことではある。だがこれは、状況を処理するのに正しい方法ではない。こうなると、監督は何も計算できなくなる。総出はなくて現在の状況と役割を見極め、それに対して準備をするべきである。

2010年12月1日水曜日

新・試合前の準備に集中する(15)

同じようなスタイルの相手との試合(3)

 スタイルを変えることで効果的に攻撃できるチャンスが生まれることもあるだろうが、自分のスタイルに執着することが大切である。一流選手の最高のスタイルをどんなに完璧に真似てやったとしても、それはあくまで模倣でしかない。自分の固有のプレイスタイルでは、それぞれがナンバー1なのだ。

2010年11月30日火曜日

新・試合前の準備に集中する(14)

同じようなスタイルの相手との試合(2)

 同じようなスタイルの相手と試合をするときには、2つの選択がある。すなわち自分のスタイルに忠実でいるか、別のスタイルに変えるかである。自分の方が力が上であれば選択は明白である。力が下であれば、自分のスタイルを捨てることは作戦の第1法則を破ることになるので、自分のゲームを信頼すべきである。最良の選択は、自分のスタイルを頑固に堅持することである。相手を倒すのは大変だが、相手も同じ苦労をしているのであり、勝ち負けはたった1%の差で決まるということを思い起こすことである。

2010年11月29日月曜日

新・試合前の準備に集中する(13)

同じようなスタイルの相手との試合(1)

 同じようなスタイルの相手についてはどうか。テニスで用いられている得点方式のため、相手がほとんど同じプレイスタイルであると、力にほんの1~2%の違いしかなくても一方的なスコアで終わることが少なくない。同じようなスタイルだと、少し劣勢の選手は、少し優勢な選手になす術(すべ)もなく大敗することが多い。

2010年11月28日日曜日

新・試合前の準備に集中する(12)

ゲームスタイルの違う相手との試合(6)

 相手のサービスゲームを取り、相手の自信を打ち砕くには、サービスゲームで相手に得意なスタイルでプレイさせないことである。これは、相手がサーブするときに、その相手のスタイルでプレイすることによって達成できる。たとえば、ネットプレイが上手な相手であれば、レシーブのときにネットに出る。こうすると、重大な場面で相手は2~3ポイントを失うことになるだろう。あるいはまた、ダブル後衛がサーバーのときは、相手に長い退屈なゲームをさせることである。こうすると相手は、欲求不満をつのらせ、ネットについて早くポイントにけりをつけようとする。つまり、自分のサーブのときは自分のスタイルでプレイをし、相手がサーブのときは相手のスタイルでプレイをするということである。どのような場合でも、レシーブゲームの目的は、相手が得意とするスタイルをさせないことである。相手のスタイルで挑むことがこの方法である。

2010年11月27日土曜日

新・試合前の準備に集中する(11)

ゲームスタイルの違う相手との試合(5)

 スタイルの組合わせは無限にあるが、この実際的な手順が、異なったスタイルの相手と対戦する場合の試合前の作戦計画の助けになることは間違いない。

2010年11月26日金曜日

新・試合前の準備に集中する(10)

ゲームスタイルの違う相手との試合(4)

 3番目に、ネットプレイが武器の選手は、ロビング主体のテニスに苦戦する。これは相手の狙いをはずしてボールをまわすことができるからである。ボールまわしの得意な相手に対する最善のプレイは、適切なコートポジションを取るということである。このことはまた、有利なポジションを取るために、グラウンドストロークを先に攻撃的に打つということを意味する。

2010年11月25日木曜日

新・試合前の準備に集中する(9)

ゲームスタイルの違う相手との試合(3)

 次に、シュート主体の相手を打ち負かすには、ネットに出ることが重要である。相手がパッシングショットでミスをするのを期待していてはいけないが、前衛のプレッシャーのためパッシングショットが甘くなる。また、ネットについてからネット上の球をボレーする方が、足元に沈む球を打つよりもはるかに簡単である。

2010年11月24日水曜日

新・試合前の準備に集中する(8)

ゲームスタイルの違う相手との試合(2)

 まず最初に、ロビング主体の相手を打ち負かすには、正しい自分の打点でボールをとらえ、攻撃的なグラウンドストロークを打ち、相手が打点を外した低い位置でボールを打つようにさせる。

2010年11月23日火曜日

新・試合前の準備に集中する(7)

ゲームスタイルの違う相手との試合(1)

 ゲームスタイルの違う相手と試合する時、どのようなことに気をつけるべきか。作戦の技術的考察の多面性について、ジャンケンにたとえるとわかりやすい。グーはチョキより強く、チョキはパーより強く、パーはグーより強い。これを当てはめると、シュート主体のテニスはロビング主体のテニスより強く、ロビング主体のテニスはネットプレイより強く、ネットプレイはシュートより強いのである。

2010年11月22日月曜日

新・試合前の準備に集中する(6)

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る(3)

 従って、作戦上で最優先すべきことは、選手がコントロールできること、つまり残りの50%をコントロールすることである。自分の技術への信頼が、結局は相手の自信をそぐ要因となる。もし、選手がまず初めに自分のゲームを信頼し、それをしっかり保持しようとしなければ、他の作戦はすべて価値のないものになってしまう。これは、選手が強引に一方的なプレイをしたり、調節ができなくなったりすることではなく、自分がどのようにプレイしたいのかをコントロールし、相手を自分のスタイルに反応させることである。行動を起こす者が勝ち、反応する者に勝ち目はない。選手がどのようなスタイルを取ろうと、これこそが試合における決定要因である。

2010年11月21日日曜日

新・試合前の準備に集中する(5)

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る(2)

 言うまでもないことだが、試合での2つの決定的要因は、自分たち自身のプレイと対戦相手のプレイである。この2つの要因の関係は、簡単な公式によって説明できる。すならち、自分たちのポイントの数から自分たちのミスの数を引いたものが、相手のポイントの数から相手のミスの数を引いたものより大きくなければならない、ということである。

    自分たちのポイント数
      |
    自分たちのミスの数
      ∨
    相手のポイント数
      |
    相手のミスの数

 この公式は多くに適用できるが、試合の最終的な結果を50 %以上コントロールできることはほとんどない。もしそれができるなら、それはおそらく相手を下手にして自分を強くするという、神業(かみわざ)とでも呼ぶべき技術である。

2010年11月20日土曜日

新・試合前の準備に集中する(4)

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る(1)

 選手の試合のやり方の違いや、そのスタイルが、自分にどのような影響を及ぼすかを理解することは、試合の作戦計画を立てる際の要点である。あらゆる状況に対する対処の方法を正確に理解することはまず不可能である。このため、選手は想定可能なさまざまな状況で、実行できる一定手順や方針を持たなければならない。

2010年11月19日金曜日

新・試合前の準備に集中する(3)

身体的・精神的・感情的な準備

 以下のチェックリストには、試合開始前に見直しておくべき重要な身体的・精神的・感情的な考察が含まれている。基本的で明白なものから始まり、より細目へと進んでいく。

身体的パフォーマンスに影響するコントロール可能な細目に注意する
 1.試合前の一定手順に従うこと。
 2.試合中のポイント間に行う一定手順を確認すること。
 3.すべての身体的状況に注意すること。
   ①正しい食事
   ②十分な睡眠
   ③用具の確認
   ④十分なウォームアップとストレッチングをする。

2010年11月18日木曜日

新・試合前の準備に集中する(2)

 試合に向けて、身体・精神・感情のすべての準備を整えておかなくてはならない。身体はウォームアップし、戦略を再検討し、感情的なバランスに注意すること。試合の前日は食事と休息に特別の注意を払うこと。試合前の48 時間は厳しい練習を行わないこと。そして軽い身体的な練習を前日に行うこと。試合当日は、試合開始1時間前までに会場へ行き、30 分はウォームアップに当てることが望ましい。次の15 分は、試合で予測されることや対戦相手への対処の仕方など、簡単な作戦時間に当てる。最後の数分は、試合に向けて感情を整えるために使う。

2010年11月17日水曜日

新・試合前の準備に集中する(1)

 試合の準備は、試合の数日前から始めても早すぎることはない。ソフトテニスは個人スポーツなので、試合に至るまでのさまざまなことをコントロールしなければならず、試合前の準備には一定の手順を作っておくこと。その手順がどのようなものであっても、選手の個性ややり方に合っていて、選手がその手順に従うことによって安心でき、自信が持てるものであればよい。チームの手順においてもほとんど同様である。手順はチームのイメージや個性に合ったものであり、選手が信頼感と自信を得られるような一定したガイドラインであること。

2010年11月16日火曜日

新・正しい水分補給(25)

身体作りのためにはいつ何を飲めば良いか(2)

 ただ、寝る前の飲食は、胃腸に負担を強いることにもなる。そのために朝、顔がむくむなど、体調を崩すケースもある。胃腸が弱い人や疲れがたまっているとき場合などは、避けた方がよい。
 それに成長ホルモンは、運動後すぐにも分泌されている。身体作りを考えているなら、まずこちらを試してみるべきだ。さらに効果を高めたい人は、寝る前に飲むもの良い。

2010年11月15日月曜日

新・正しい水分補給(24)

身体作りのためにはいつ何を飲めば良いか(1)

 ここでは水分補給から少し離れるが、身体作りのためには、何をいつ飲めば良いのだろうか。
 就寝後1~2時間すると、成長ホルモンが分泌される。このときにタンパク質やカルシウムがあると、生成の効率が高くなる。その効果を狙って、寝る1時間くらい前に、牛乳やプロテインパウダーを取る方法がある。また牛乳やヨーグルトは安眠を促進するので、このタイミングでそれらを飲むことは、身体作り以外にも意味があるといえる。

2010年11月14日日曜日

新・正しい水分補給(23)

運動に適しているお茶は?(4)

 また緑茶には、ポリフェノールという、抗酸化作用を持つ成分が多い。運動をすると体内で酸化作用が進み、乳酸(疲労成分)が溜まってくる。身体や細胞にとって酸化作用は悪影響があるのだが、ポリフェノールはその酸化を妨げてくれる物質なのだ。緑茶以上にポリフェノールを多く含む食品は、赤ワインかカカオ(チョコレート)しかない。

2010年11月13日土曜日

新・正しい水分補給(22)

運動に適しているお茶は?(3)

 カフェインには、神経を刺激し、気分を高揚させる作用があり、興奮剤の一種である。しかし、ドーピング違反とされるのは、純粋な成分を意図的に服用しなければ達しないほどの量である。現実に運動に影響する要素は、ほぼない。

2010年11月12日金曜日

新・正しい水分補給(21)

運動に適しているお茶は?(2)

 このうち、運動に影響があるとすれば、タンニンの方だ。タンニンは苦みの元で、鉄分の吸収を阻害する。ただでさえ、運動による発汗でミネラルが失われる。貧血気味など、これ以上の鉄分不足を避けたい人には、タンニンは要注意。その意味で、タンニンの多いウーロン茶や紅茶(緑茶の2倍)は、運動には不向きだ。

2010年11月11日木曜日

新・正しい水分補給(20)

運動に適しているお茶は?(1)

 お茶には大別して、紅茶・ウーロン茶・緑茶(日本茶)などがある。どれも原則的に使用する葉は同じで、発酵の度合いが異なるだけだ。発酵の度合いが異なると、カフェインとタンニンという成分の含有量に差が出てくる。

2010年11月10日水曜日

新・正しい水分補給(19)

ミネラルウォーターの賢い使い方(3)

 しかし、ミネラルウォーターには、たくさん飲めるという利点がある。牛乳やスポーツドリンクと違って、味に癖がなく、それにノンカロリーでもある。また、今ではかなり普及していることもあり、ミネラルウォーターをおいしいと感じる人も多いようだ。
 そういう意味では、ミネラルウォーターは、運動時だけでなく、普段の水分補給にも適していると言える。

2010年11月9日火曜日

新・正しい水分補給(18)

ミネラルウォーターの賢い使い方(2)

 硬水の場合であっても、運動によって失われるミネラルの補給に、過大な効果は期待できない。それを補うほどのミネラルは含まれていないからだ。同じ容量なら、牛乳やスポーツドリンクの方が多く含まれている。

2010年11月8日月曜日

新・正しい水分補給(17)

ミネラルウォーターの賢い使い方(1)

 ミネラルウォーターには、カルシウム・鉄分・亜鉛など、約10種類のミネラルが含まれている。そのミネラル分が多いものを硬水、少ないものを軟水という。一般的に言って、日本のミネラルウォーターは軟水系で、ヨーロッパのミネラルウォーターは硬水系が多い。

2010年11月7日日曜日

新・正しい水分補給(16)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(7)

スポーツドリンクは運動後に
 次に運動後。疲労回復のためにはどうすれば良いか。運動後は筋肉分解が進み、また神経も消耗している。それら全ての身体機能の早期回復の手段として、まず身体の中で枯渇しているエネルギー(デキストリン)を補うことが最優先となる。これらを含んでいるスポーツドリンクは、運動後に飲むためのものだ。プロのスポーツ選手の中には、この中にプロテインパウダーを入れて、筋肉の回復や強化を行う人もいる。

2010年11月6日土曜日

新・正しい水分補給(15)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(6)

運動直前と運動中には(2)
 では何を飲めば良いのか。汗をかいて水分が失われるのだから、当然ながら水分を補給しなければならない。また、血液には多くのミネラルが含まれているが、汗はそのミネラルを薄めたものと言っても良い。従って、運動中の水分補給には、ミネラルウォーターやお茶が良いと言えるだろう。とはいえ、汗で失われたミネラルなどの補給には、ミネラルウォーターでは不十分。普段から野菜などでカバーすべきだ。

2010年11月5日金曜日

新・正しい水分補給(14)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(5)

運動直前と運動中には(1)
 次に、運動直前と運動中について。何度も述べているが、水分補給はのどが渇いたと自覚してからでは遅い。従って、運動によって失われるであろう水分量を、あらかじめ補給しておくことが大切だ。また、人間の身体は心拍数が高くなるだけでも、水分を蒸発させてしまう。そう考えると、運動の1~2時間前から200cc程度、30分前に現地で同量、直前にコートで同量ぐらい飲むと良い。1時間ぐらい前から実際にボールを打つまでの間に、多い人では600cc程度飲むべきだ。

2010年11月4日木曜日

新・正しい水分補給(13)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(4)

日常で注意すること(3)
 日常では、以上のことに注意していれば、後はそれほど難しく考える必要はない。自分の好みもあるだろうし、また、食事に合った飲み物を飲めばよい。とは言っても、牛乳やヨーグルトなどの乳製品系、ミネラルウォーターやお茶などのノンカロリー系、果汁100%ものなど、色々な飲み物をバランスよく取るようにすると良い。また、まとめてではなく、こまめに。その合計として多量になる分には構わない。

2010年11月3日水曜日

新・正しい水分補給(12)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(3)

日常で注意すること(2)
 また、炭酸飲料の飲み過ぎも、感心できない。炭酸系は胃を膨らませる。それが食欲を阻害するからだ。もちろん、ほとんどの炭酸飲料には、多量の糖分が含まれている。この点からも、疲労予防には不適当だ。運動選手であれば、炭酸飲料は飲むべきではない。

2010年11月2日火曜日

新・正しい水分補給(11)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(2)

日常で注意すること(1)
 日常では、疲労予防を心がけなければならない。前述のように、糖分の多いドリンクを愛飲していると、予防どころか、かえって疲労が促進されてしまう。従って、何を飲むにしても、日頃から成分表示からカロリーや糖分などをチェックすることが重要。たとえば、甘い清涼飲料の中には、およそ10%の糖分が含まれている。350ccならば35gの砂糖を飲んでいることになる。甘い清涼飲料の飲み過ぎが良くないのは明らかだ。また、それほど甘いと感じなくても、意外にカロリーが高い場合もある。それらを飲み過ぎないためにも、常に成分表示をチェックする。これは基本中の基本だろう。

2010年11月1日月曜日

新・正しい水分補給(10)

スポーツドリンクはどう活用すべきか(1)

 先に述べたように、水分補給は、運動中だけでなく、その前後にも行う必要がある。そこで、運動前・運動中・運動後、それぞれの目的と、それに適した飲み物は何かを考えていこう。ただ、運動前と言っても、大きく2つに分けられる。日常と、運動直前である。まず日常から述べる。

2010年10月31日日曜日

新・正しい水分補給(9)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(8)

いつ何をどのくらい飲めば良いのか(3)
 しかし、量については、単純でわかりやすい目安はない。適量には個人差があるからである。その個人差は、発汗量に由来している。
 汗の量には、人によって大きな隔たりがある。1日のプレーでの体重減が500gですむ人もいれば、2~3kgの人もいる。それだけ発汗量が異なるのだ。当然、水分補給の適量は、それに準じている。
 従って、水分補給は、自分の汗の量を知ることから始まる、と言っても過言ではない。もちろん発汗は、気温や湿度など、外的環境によっても左右される。体調によっても違ってくるだろう。あらゆる状況で、自分の発汗量を計っておくことが大切だ。

2010年10月30日土曜日

新・正しい水分補給(8)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(7)

いつ何をどのくらい飲めば良いのか(2)
 またタイミングについても、原則はこまめに。これだけが重要だ。運動中、のどが渇いたからといって、もしくは汗で失われた分を一気に取り戻そうと多量の水を飲んでも、効果は薄い。吸収がそれに追いつかず、胃の中に溜まるだけだからだ。それだけ負担になってしまう。のどが渇いたからといって、一度に多量に飲むのではなく、計画的に少量に分けて飲む。特に運動中はこれが鉄則だ。

2010年10月29日金曜日

新・正しい水分補給(7)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(6)

いつ何をどのくらい飲めば良いのか(1)
 では、何をどのくらい、そしていつ飲めば良いのか。いずれもおろそかにできないとは言え、質と量、そしてタイミングに関する疑問の中で、最も重要なのは、量についてである。
 質については、ノンカロリー系(糖分を含まないもの)であれば、それほど神経質にならなくても良い。運動中にはとにかく水分を取ることが最優先だ。何を飲むかは、そのときの気分や状況、好みに応じて変えても構わない。運動をしていない場合は、色々なものをバランスよく飲めば良い。

2010年10月28日木曜日

新・正しい水分補給(6)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(5)

高温多湿の夏に注意すべきこと(4)
 従って、むっとするような暑い日にプレーするときは、こまめに着替えたり、風に身体をさらすなどして、汗の蒸発を促進させると良い。また、体表面の温度を下げるため、冷やしたタオルで身体を拭くのも良い。もちろん、発汗を促すため、運動中に水分を十分取ることも重要だ。

2010年10月27日水曜日

新・正しい水分補給(5)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(4)

高温多湿の夏に注意すべきこと(3)
 ちなみに、湿度と暑さの関係についても説明しておく。湿度が高いとなぜ暑く感じるのか。それは汗が蒸発しにくくなるからである。身体は汗をかいて蒸発させることで体温を下げようとするが、湿度が高い場合にはその汗の蒸発が妨げられる。汗が蒸発せず気化熱が放出されないので、熱が体内にこもりがちになる。その結果として暑く感じるという仕組みだ。

2010年10月26日火曜日

新・正しい水分補給(4)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(3)

高温多湿の夏に注意すべきこと(2)
 糖分の多い清涼飲料水の飲み過ぎは、夏バテの原因になることが多い。多量の糖分が血糖値を高め、それが空腹感を抑制するからだ。空腹感が乏しいと、偏食になりがち。それがビタミン不足などを招き、身体はさらに消耗する。寝付きが悪くなり、消化器官の働きが悪化し、体調もさらに悪化する。清涼飲料の飲み過ぎで、このような悪循環に陥ってしまうのだ。

2010年10月25日月曜日

新・正しい水分補給(3)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(2)

高温多湿の夏に注意すべきこと(1)
 特に、これから始まる高温多湿の夏には、普段からの水分補給が非常に重要な意味を持ってくる。何をどのくらい、そしていつ飲むか。それによって夏バテ予防や解消につながることもあるし、逆に促進することもある。炎天下での運動中には、熱中症や熱けいれん、脱水症状とも関わってくる。

2010年10月24日日曜日

新・正しい水分補給(2)

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本(1)

意識的かつ積極的に水分を取る
 水分が不足している状態では、パフォーマンスを100%発揮できないし、運動の効率も悪い。練習中だとすると、学習効果も薄くなる。つまり、運動選手にとって、水分不足は何も良い結果をもたらさない、ということである。
 水分補給の原則は「のどが渇いてからでは遅い」ということだ。のどが渇いたと身体が感じる前に体内に水分を補給してやらないと、運動のパフォーマンスはどんどん落ちる。従って、運動中はもちろんのこと、運動前、そして疲労回復のために運動後にも、失った水分を十分補給しなければならない。つまり水分補給は、運動をしている間だけの話ではなく、日常から実践しなくてはならない、ということだ。しかし、この点がまだおろそかにされていることが多い。

2010年10月23日土曜日

新・正しい水分補給(1)

疲労の予防と回復のために、何をどのくらい飲めばよいのか

 いよいよ本格的に夏が始まる。夏は大きな大会が続くが、いっぽう脱水症状や熱中症などにかかりやすい、危険な季節でもある。これらを未然に防ぐには、いかに水分を補給するかが大切。それには、緑茶やウーロン茶、ミネラルウォーターのどれが適しているのか。それともスポーツドリンク系が良いのか。何をどれくらい、そしてどのタイミングで飲めば良いのだろうか。

2010年10月22日金曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(16)

まとめ

 勝利、敗北または試合の時の正しいものの見方には、この各々にともなう感情をコントロールできることが不可欠である。自分のプレイに対する責任と向かい合い、自分と対戦相手のプレイ以外の理由を当てにせず、勝っても負けても相手のプレイを称賛できる選手だけが強くなれる。

2010年10月21日木曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(15)

テニス選手の使う弁解

1.昼食を食べ過ぎた。
2.食事を十分とらなかった。
3.水を飲みすぎた。
4.お気に入りのラケットが使えなかった(ガットが切れた、など)。
5.コートの状態が悪かった。
6.ボールが軽すぎた(空気が足りなかった)。
7.ボールが重すぎた(空気が入り過ぎていた)。
8.ボールが古かった(ツルツルだった)。
9.ネットが高すぎた。
10.ネットが低すぎた。
11.ラケットが滑った。
12.相手の方が実績があり、自分より上手だった。
13.相手は自分の知っている選手を打ち負かしているので、自分もやられる。
14.相手が本気で勝負をしなかった(ボールを打ち返していただけだった)。
15.相手の調子が悪かったので、本気でやったらかわいそうだと思った。

2010年10月20日水曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(14)

防衛規制(14)

12.拒否
 現実のある面を認めたり、受け入れたりすることを拒むこと。ヘビースモーカーは、喫煙の害についての科学的報告を否定する。体力に自信のある人は、自分が年をとるということを認めない。

2010年10月19日火曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(13)

防衛規制(13)

11.回避
 不安を生じさせ、抑圧された感情を引き起こす状況から遠ざかること。自信のない人は、要求されたことを回避する。体力に自信のない人ほど運動を回避する。学力に自信のない生徒ほど勉強しない。

2010年10月18日月曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(12)

防衛規制(12)

10.投射
 自尊心を保つために自分の否定的な感情や問題を、誰か他の人に移すこと。他人の嘘、ごまかし、偏見を責める人は、投射を行っていることが多い。

2010年10月17日日曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(11)

防衛規制(11)

9.合理化
 あるできごとに対して代わりの理由を見つけること。これは失敗やミスを包み隠し、打撃を和らげようとするものである。よくある合理化には、「時間さえあればもっと勉強できたのに」「先生はぼくのことを好きではないんだ」「試合はインチキだった」「気を散らすものが多すぎた」「ちょっと試してみただけだったから、たいしたことはない」などが含まれる。

2010年10月16日土曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(10)

防衛規制(10)

8.同一化
 理想としてある人を選んで、その人を見習おうとすること。高校生などは、有名タレントやロックスターの成功を自分のことのように共有するために同一化を行う。そしてこのスターの服装をまねたり、記事の載った雑誌などを買いあさったりする。

2010年10月15日金曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(9)

防衛規制(9)

7.反動形成
 否定的な感情をその逆のものに置き換えること。たとえば、教師に対して敵意を感じている生徒が、この受け入れられない感情の反動として教師に過度にべたべた接するようなことである。

2010年10月14日木曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(8)

防衛規制(8)

6.退行
 人生の最も初期の段階に後戻りすること。たとえば、何か壊したといって、自分に怒鳴り散らしたりするような夫を持つ妻が、自分の行動に対する責任を回避するために、赤ちゃん言葉でしゃべって、夫を「パパ」と呼んだりすることである。

2010年10月13日水曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(7)

防衛規制(7)

5.逃避
 白昼夢(はくちゅうむ)、想像、本、映画または過度の睡眠などによって、問題から逃げること。たとえば、家庭の事情がひどく悪い子どもたちは、手の込んだ空想の世界を作ることがある。

2010年10月12日火曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(6)

防衛規制(6)

4.昇華
 「受け入れられない」欲求を受け入れられるものに変換すること。たとえば、番長になりたいとか、攻撃的になりたいという社会的に受け入れられない欲求を、競争的な種目の部活動などの分野で生かすことである。

2010年10月11日月曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(5)

防衛規制(5)

3.置き換え
 何か嫌なことが起こったときに、それを引き起こした状況以外のものに感情を発散させること。たとえば、先生にしかられた生徒が、先生を蹴飛ばす代わりにごみ箱を蹴飛ばすようなものである。

2010年10月10日日曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(4)

防衛規制(4)

2.代償
 ある分野での失敗を別の分野での成功で埋め合わせること。たとえば、部活動をする人でいえば、自分の失敗で試合に負けた後、実績のあるクラブにかわったり、マネージャーの仕事を一生懸命したりすることである。

2010年10月9日土曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(3)

防衛規制(3)

1.抑圧
 わざと忘れること。つまり自分の意識から、恥ずべき嫌(イヤ)な経験や思考を追い出し、そんなものがなかったかのように振る舞うことである。抑圧は、通常無意識的に行われるが、防衛規制の最も基本的なものである。

2010年10月8日金曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(2)

防衛規制(2)

 選手は、勝ったときは謙遜(けんそん)し、負けたときはどんなにつらくても対戦相手を大いに称賛すること。しかし、敗北がとても耐えられないときもある。そんなときは、少なくとも「弁解」の客観的な臨床名を知っておくこと。

2010年10月7日木曜日

新・弁解や防衛規制を避ける(1)

「弁解は人の背中のようなものだ-誰もが持っているものなのだ」

防衛規制(1)
 心理学者として有名なジグムント・フロイトは、「失敗という状況はとても苦痛なので、人は自尊心を守るための防衛規制が必要になることがある」と述べている。けれども不幸にも、防衛規制は選手の成長を著しく阻害する。なぜなら、そのため、選手は自分の技術を上達させようという努力をやめてしまうからである。しかし実際は、いったんコートに入ったら、「相手が自分より上手なプレイをした」ということ以外に負ける理由はない。何かに悩んでいても、いったんコートに入ったら、それをコートに持ち込まないこと。

2010年10月6日水曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(18)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(6)

4.選手が挑戦するようになる場合
 この場合が、精神的粘り強さ(メンタル・タフネス)の意味するところである。危機的状況や逆境を、感情的な挑戦意欲に変えるのである。あきらめたり、落ち着きを失ったりせずに、積極的な感情をしっかりととどめておくことが重要である。それは、試合に勝つことやスコアより、プレイすることや苦しみに勝とうとすることを愛さなければできないだろう。この挑戦的意欲が、偉大な選手とそうでない者との境い目である。そして、最も重要なことは、この感情的反応が「訓練によるもの」であるということだ。

2010年10月5日火曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(17)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(5)

3.選手が不安になる場合
 言い換えれば、この状態は、息の詰まるような心理的圧迫を感じることである。試合などのプレッシャーの中で不安や恐れを抱くと、とてももろくなってしまうものだが、あきらめてしまったり、落ち着きを失ってかんしゃくを起こすよりは、はるかにマシである。
 選手が息詰まっているときは、まだその時点では、感情的には引き下がっていない。精神的粘り強さまで、後一歩の段階である。どんなに優れた選手でも、息の詰まるような思いをするのだ。しかし彼らは、それをわずかな、非常に短い時間内で消化してしまう。

2010年10月4日月曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(16)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(4)

2.選手が怒ってしまう場合
 また選手は、すぐに否定的な感情に押し流されて、気分の成り行きにまかせてしまう。すると、実際にプレッシャーは感じなくなるものだ。「もし負けても、落ち着きを失っていたからで、実際に負けたことにならない」からである。ほとんどの選手はこのような否定的感情の犠牲となる。

2010年10月3日日曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(15)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(3)

プレッシャーに対する選手の感情の反応は、主に4つに分類できる。

1.選手があきらめてしまう場合
 まず最初に考えられるのは、選手は一生懸命に戦おうとしなくなり、すぐに感情を引っ込めてしまう場合である。そうすれば、もし試合に負けたとしても、それほどプライドは傷つかない。もし負けるはずのない相手に負けても、自分が100%の努力をしなかったことにすれば、実際にその相手に負けたことにならないし、それほど傷つかないというわけである。
 風や、不正行為をした相手や、コートの悪さなどの言い訳をすることは、すべての意味であきらめということと同じである。このような言動は、回避行動の中では最も初歩的で、最も感情を崩壊させるものである。

2010年10月2日土曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(14)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(2)

 選手にとって大事なことは、試合の中でどれだけ良いプレイをするかということと、選手個人の人間としての価値とを、できるだけ分けて考えることである。その2つが結び付きやすいのは確かだ。つまり、自分の自信におよぶ危険が大きければ大きいほど、自分自身で感情をコントロールするのに時間がかかるのである。理想的な感情をコントロールするのが困難になってしまうわけだ。特に、感情をコントロールする技量が欠けている選手は、自分自身を見失わないように、それを防御する行動を取り始める。これらの回避行動は、選手の競争心や勝利へのチャンスを奪ってしまうものである。プレッシャーや危険と出会ったときに、選手が最もよく取る回避行動は、その選手自身が、どんなタイプの競技者であるかを証明している。つまり、その回避行動は、感情の反応として外に現れてくるのである。

2010年10月1日金曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(13)

試合の勝敗と自分の価値を同一化しない(1)

 テニスは競争的なものである。そして、そこで受けるプレッシャーの根源は、自己尊重とともに潜在能力まで失ってしまうことにある。ある硬式のプロ選手は、次のように言っている。「自分がどれほどのプレイができたかで自分を判断されてしまうため、プレイがうまくいかなかったり、相手に負けてしまうことは、とても恐ろしいことです。もし私が良いプレイをすれば、幸せで自分自身に満足するでしょう。もしまずいプレイをすれば、私はみじめです。つまり、私のテニスで私の人生も決まってしまうようなものです」

2010年9月30日木曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(12)

本来の正しい感情のバランス(2)

 人の感情面の技量がどのくらいのものかを計るためには、危険と逆境に立たせてみればよい。つまり、テニスで言えば、誤ったコール、試合コンディションの不良、ばかげたミス、多大なプレッシャーなどを受けた場合である。物事が自分の思うようにいっているときは、理想的な感情を持っているときよりもスムーズにはかどるものだ。物事が困難になり、世界中が敵となったとき、それに対抗できるものは、「感情の技量」だけである。

2010年9月29日水曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(11)

本来の正しい感情のバランス(1)

 強く積極的な感情は、喜び、高いエネルギー、決定力や楽観主義の感覚と強く結び付いている。また、穏やかさ、リラクゼーション、自信などの感覚も、感情の浮き沈みに影響を与える。この非常に簡単な相関関係は、プレイを安定させるためのカギとなる。

2010年9月28日火曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(10)

冷静さを失うと身体面にも悪影響を及ぼす(3)

 その人の技術と才能の限界までプレイするためには、正しい化学作用を必要とする。ソフトテニス界で「一定の地位」を得ようとするなら、最初に感情面の「精神コントロール」をしなければならない。なぜなら、本来の冷静な感情を持っていれば、身体的にも正常な化学作用をもたらし、良い調子を保っていることができるからだ。

2010年9月27日月曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(9)

冷静さを失うと身体面にも悪影響を及ぼす(2)

 人は、幸せなときと悲しいとき、怒っているときと神経質になっているとき、リラックスしているときと悩んでいるときとでは、それぞれ化学的には別の身体になっているのである。冷静さを失ったとき、化学的変化は、身体のすべての細胞に影響を与えている。筋肉の緊張、血圧、心拍数、体温、そして集中力などに、ただちに劇的な変化が現れる。驚くべきことに、感情の微妙な変化でさえ、プレイの内容に突然の変化をもたらす。そして同じ理由から、アドレナリン、ノラドレナリン、セヨトニン、エンドルフィンなどのホルモンや神経伝達媒体に化学変化が起こる。逆に考えれば、本来の正しい化学的バランスを維持すれば、めったに「調子の悪い日」はないということになる。

2010年9月26日日曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(8)

冷静さを失うと身体面にも悪影響を及ぼす(1)

 選手の精神状態にジェットコースターのような波があるとき、プレイにも同様に、そのジェットコースターのような現象が起きている。これは生化学的な理由から説明される。神経心理学は、いくつかの神秘のカギを開ける助けとなっている。

2010年9月25日土曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(7)

感情トレーニングにより、プレイの一貫性を向上させる(2)

 精神的な粘り強さは、訓練されて初めて、特定の「感情面のテクニック」と結び付き、その技術は、他の選手と競い合って成功するためには不可欠である。このことは自信を持って断言できる。つまり、重要なのは、精神的に弱い人でも絶対に強くなれるということだ。そのためにしなければならないことは、特別な「感情面のテクニック」を使えるように訓練するだけである。誰でも、プレイのレベルがどれくらいであっても、人は感情面のトレーニングをすることによって、プレイの一貫性(安定性)を向上することができるのだ。

2010年9月24日金曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(6)

感情トレーニングにより、プレイの一貫性を向上させる(1)

 ほとんどの選手にとって、感情トレーニングの概念は、まったく新しいものだろう。ほとんどの選手は、身体的トレーニングをすることが、フォアハンド、バックハンド、サーブ、ボレーなどの、より効果的な上達につながることは知っている。そしてほとんどの選手が理解していないのは、感情トレーニングが、より効果的な「感情面のテクニック」を上達させるということである。

2010年9月23日木曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(5)

「調子の悪い日」を、いかにコントロールするか(2)

 プレイの一貫性こそ、チャンピオンになる資格である。チャンピオンになるには、「調子の悪い日」をコントロールすることを学ばなければならない。それでは、どのようにすれば常に調子を保つことができるのだろうか。一言で言ってしまえば、それは「感情のコントロール」である。その証拠として、プレイの一貫性と感情の一貫性は、非常に密接に結び付いているのである。

2010年9月22日水曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(4)

「調子の悪い日」を、いかにコントロールするか(1)

 一流と呼ばれる選手の中でも、精神的に強いとか弱いとか言われる場合はある。その選択基準は、決してテクニックや才能ではない。一流選手は、その両方を有り余るほど持っている。決定基準は、おそらく「プレイの一貫性」という重大な予想によって決められるだろう。すなわち、常に調子を保っているかどうか、である。持っている才能やテクニックを、限界まで、常に出し切れるかどうかが、精神的に強い選手と弱い選手との分かれ目である。

2010年9月21日火曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(3)

 しかしながら、何回にもわたって思い通りにいかないプレイの良し悪しは、そのような身体的原因と結び付けるわけにはいかない。本当の原因は、感情の変化に伴う化学的反応にあるのだ。それは、過去何年もの調査と研究で証明されている。

2010年9月20日月曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(2)

 なぜ、このような問題が起こるのか。どうして人は、すばらしい人間から間抜けな人間へと、調子の良い日から次の日はダメになってしまうのか。選手の調子が一定していない原因は何なのか。ある程度の答えは予想できる。それは、体調の悪さ、ケガ、睡眠不足、不適当な栄養状態、不完全な装備(ラケットなど)、照明の不足などの身体的原因が非常に大きいだろう。

2010年9月19日日曜日

新・勝利を得るための精神コントロール(1)

 どんな人でも、1年の内の何日かは、他の日に比べて調子の良い日がある。素早く、活発に、力強く、難しいことも簡単に解決できる日である。そういう日には、かならず目と手は一緒によく動き、足は文字通り飛ぶようである。ソフトテニス選手にとっても、「調子の良い日」と「調子の悪い日」があるという事実には、疑う余地はないだろう。

2010年9月18日土曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(16)

まとめ

1.プレイの合間(ポイントとポイントの間)にボールに視線を集中しておくことは、プレイ中のボールへの集中力を高める。
2.プレイの合間に視線をボール、ラケット、ガットに集中させておくことは、感情のコントロールに役立つ。
3.プレイの合間に視線をボール、ラケット、ガットに集中させておくことは、精神的な集中力を高めることにつながる。

2010年9月17日金曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(15)

プレイ中の視線をチェック……精神的な集中力を高めよう(4)

 視線がうまくコントロールされていれば、精神的にも安定した良いプレイができる。プレイに集中できないとき、感情の高ぶりをうまくコントロールできないと、自分の視線をチェックしてみよう。かならず何らかのきっかけがつかめるはずである。

2010年9月16日木曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(14)

プレイ中の視線をチェック……精神的な集中力を高めよう(3)

 次に、プレイしていないときも、視線をボール、ガット、ラケットに集中しておくようにする。このとき、視線が安定していないときに比べて、集中の度合がどのように変化したか比べてみる。視線を常に集中しているときには、精神的な集中と感情のコントロールは、無意識のうちにうまくいくはずである。また、調子がよく精神的にもプレイに集中できているとき、視線がどのように動いているか、気を付けてみるのもよい。自分の視線が安定していること(ボールやガットに集中していること)に気付くだろう。

2010年9月15日水曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(13)

プレイ中の視線をチェック……精神的な集中力を高めよう(2)

 コートに立って、次のような実験を行なうとよくわかる。プレイの合間、視線をできるだけあちこちに移すようにし、プレイ中はボールに集中するように試すのだ。十分な精神集中はまず得られない。視線が安定していないと、集中力もままならなくなってしまうのである。

2010年9月14日火曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(12)

プレイ中の視線をチェック……精神的な集中力を高めよう(1)

 視線の集中と精神の集中の結び付きは、きわめて直接的なものである。どのような場合においても、精神的に何に集中しているかは、視線が何に集中しているかによって決まる。先生の話を聞くときにも、視線が安定していないと、話が頭に入らない。よりよく理解するためには、先生の顔をじっと見つめることである。

2010年9月13日月曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(11)

一流選手の感情コントロール(5)
 また、視線をコントロールする(ラケット、ガット、ボールに視線を移す)ことは、怖れという感情をコントロールするのにも大きな効果を期待できる。選手にとって、周囲の状況に神経質になりすぎたり、怖れの感情を抱くことは、プレイにマイナスの影響を及ぼすものだが、これは視線のコントロールによって抑えられるのだ。自分のプレイや相手にたいする怖れの感情は、まず選手の目に現われる。不安気にほとんど絶え間なく動く視線は、選手の心の中をあらわしていると言えるだろう。その様子は、まるで隠れ場所や逃げ場所を探しているかのようである。このとき、選手の視線がとらえるものは、相手選手から観衆へ、ベンチから審判へといった具合に次々と変化する。こうなると、気持ちを落ち着かせるどころではなく、感情はさらに否定的な方へ向かい、怖れを増長させてしまうのだ。しかし、ここであわてずに、できるだけ早く視線をボールやラケットに戻せば、事態はそれ以上に悪化することはない。逆に冷静さを取り戻すことができ、プレイも良い状態に持っていくことができる。

2010年9月12日日曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(10)

一流選手の感情コントロール(4)
 もしもこんな状況に陥ったときは、視線をラケットやガットに戻してみよう。こうすることにより、感情の高ぶりを抑え、冷静さを取り戻すことができるはずだ。ラケット、ボール、ガットは、感情を持たない中立的なものなので、否定的で不安定な感情をそれ以上に刺激することはない。

2010年9月11日土曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(9)

一流選手の感情コントロール(3)
 感情をうまくコントロールできない選手の場合、審判の目に悪意を感じたり、相手選手が怒りに満ちた表情で自分を脅かしているように感じたり、観衆がすべて自分の敵であるように感じてしまうことがよくある。これは視線をうまくコントロールできていないことが原因となっている。自分に不利なコールをした審判や、いやがらせをする相手選手や、自分のミスに拍手をする観衆に目を向けることは、自分自身の怒りを誘い、冷静さを失う結果となる。コントロールを失った視線は、不安定な感情につながる。

2010年9月10日金曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(8)

一流選手の感情コントロール(2)
 常に安定したプレイを生み出すための感情のコントロールは、視線のコントロールが大きな役割を果たしている。プレイの合間にも、ガットやボールに視線を集中させ、他の物にはめったに視線を移さない。試合が緊迫し、プレッシャーが増大するような時こそ、集中しなければならない。審判のミスジャッジや、相手が故意にいらつかせようとした時でも、チラッとそちらを見たら、すぐに視線をラケット面に戻すようにする。

2010年9月9日木曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(7)

一流選手の感情コントロール(1)
 プレイ中の感情をうまくコントロールすることは、一流選手になるために必要な条件である。一流選手の感情のコントロール法にも、いくつかのパターンがある。まず感情を表面にあらわさずにコントロールするタイプ。次に、特殊な例ではあるが、感情をむき出しにすることによって、逆に集中力を高めていくタイプである。

2010年9月8日水曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(6)

プレイの合間にボールを見ることが、プレイ中の集中力につながる(2)
 一流選手が、試合前やポイントの合間に、ボールをラケットの上で弾ませたり、コートについたりしているのを見たことがあるだろう。このとき彼らは、自分の集中すべき目標物(ボール)に、的を絞っているのである。読売ジャイアンツのエース・桑田真澄投手が、マウンド上でボールに向かって話しかけているように見えるのも、ボールを見つめて集中力を高めているのだ。こうした事前の動作によって、プレイ中に視線をボールに集中させることが可能になる。

2010年9月7日火曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(5)

プレイの合間にボールを見ることが、プレイ中の集中力につながる(1)
 初歩の段階として、プレイ中にボールを見るよりも、プレイの合間にボールに視線を集中しておくことを意識するとよい。実際には、プレイが始る前に視線をボールに集中するように努力しなければならない。プレイの前にボールに視線を集中しておくという作業は、集中すべきものに注目しておくという点で、プレイ中に速いスピードで行き交うボールを視線で追うことを非常に楽にしてくれる。プレイが始った途端、速いスピードで行き交うボールに視線を集中しようとしても、なかなかうまくいくものではない。そうするためには事前の下準備が必要というわけだ。

2010年9月6日月曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(4)

一流選手の視線は常に何かに集中している(2)
 こうした一流選手の視線の動きを観察したら、次に弱い選手あるいは精神的なもろさを持った選手の視線の動きと比べてみよう。精神的な集中を必要とする場面、追い詰められた状況での視線の動きを見比べることによって、一流選手の強さの秘密が次第にわかってくるはずだ。より強く、精神的にも安定した選手の視線は、きわめて正確にコントロールされているものである。

2010年9月5日日曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(3)

一流選手の視線は常に何かに集中している(1)
 一流選手の試合を見る機会があったら、彼らがプレイ中やプレイの合間に、視線をどこに集中しているか注意して見るとよい。もし実際の試合のそばで選手の視線を観察することができれば、プレイに非常に役立つだろう。
 精神的にも安定した一流選手の視線の動きには、共通している部分が多い。基本的な視線の動きのパターンは皆ほとんど同じである。彼らの視線は、常に彼らの意識によってうまくコントロールされており、ボール、ガット、コートのいずれかに集中している。

2010年9月4日土曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(2)

 選手の視線がどこに向いているかという問題は、精神的な強さに大きな影響を及ぼす。一流選手のプレイを分析すると、視線をうまくコントロールすることは、試合などの競争的な場面でよいプレイをするための大きな手助けとなることがわかる。また視線は、プレイ中だけでなく、プレイの合間(ポイントとポイントの間)にもコントロールすることが重要である。

2010年9月3日金曜日

新・集中力を高める視線のコントロール(1)

 ソフトテニスの指導において、「ボールを見なさい」ということがよく言われる。これは、単にボールを真っ芯でとらえるためだけでなく、精神的な集中力や粘り強さに良い影響を与える。一般的に見ても、プレイ中、インパクトの瞬間まで視線がボールに集中している選手ほど、精神的にも安定しており、良いプレイをしていると言える。

2010年9月2日木曜日

新・ピンチから脱出する方法(31)

パートナーのミスが続くとき(2)

気分良く次の1本に集中できるような配慮を(2)
 パートナーのミスが続くときは、逆の立場で考えればよい。自分がミスばかりしたとき、パートナーからどういう反応を受ければ、気分良く次の1本に集中できるか…、それをよく考えるべきだ。パートナー同士の気配りが大事である。
 前衛がポーチにいってミスを連発した場合、「ドンマイ、ドンマイ」と言うだけで全然違うもの。また試合の序盤なら、後衛が「もう1本同じボールを打つから、もう1回行けよ」とか、「取れるまで行けよ」といったアドバイスをすれば、前衛もずいぶん楽になるだろう。前衛の力を引き出すのは後衛であり、後衛の力を引き出すのは前衛なのだ。

2010年9月1日水曜日

新・ピンチから脱出する方法(30)

パートナーのミスが続くとき(1)

気分良く次の1本に集中できるような配慮を(1)
 パートナーとの「ペアワーク」は、ソフトテニスの一番の醍醐味だろう。試合中よく「2人で1本」という言葉を聞くが、相互信頼・相互補助は、長いトーナメントを勝ち抜くには、なくてはならないものである。
 パートナーのミスが続いたとき、すねた態度をとる選手もいる。会話もなく、励ましの言葉もない。しかし試合展開も戦略も、2人で考えなければ勝利はないのだ。勝った負けたという前に、まず2人で協力し合い、勝つための努力をすることが大切。その結果として勝利がついてくればベストである。

2010年8月31日火曜日

新・ピンチから脱出する方法(29)

競ったゲームが取れないとき

得意パターンで単純攻撃
 このような場合、ここ1本という大事なポイントを取れないまま、試合が流れていく。競ったときや、ここ1本というときは、「単純攻撃」が有効だ。
 まずレシーブでは前衛攻撃を徹底する。相手前衛の足元を狙い、ネットに詰めてこなければ前衛とのラリーに持ち込み、ミスを誘うと良い。また、相手前衛がサーブのときは、攻撃範囲が広く、カウントとしての大事なポイントが多い。いろいろなパターンを想定し、練習しておくこと。
 逆にサーブ側は、ここ1本というときに、コースを狙ったサーブを確実に入れることが大切。サーブ練習は毎日コンスタントに行うべきだ。

2010年8月30日月曜日

新・ピンチから脱出する方法(28)

ロビングがバックアウトするとき(3)

技術面…ヒザを柔らかく・中途半端は禁物(2)
 つなぎのロビングは、少々打点を落としても構わないので、しっかりとボールを引きつけて、ヒザを柔らかく使い、縦方向への面使いでドライブをかけると良い。このとき、長さ(距離)よりも高さを意識した方が、大きなミスにつながる確率は低い。

2010年8月29日日曜日

新・ピンチから脱出する方法(27)

ロビングがバックアウトするとき(2)

技術面…ヒザを柔らかく・中途半端は禁物(1)
 相手のスピードボールに手だけで合わせようとすると失敗する。ヒザを柔らかく使った打ち方を心掛けること。
 また、自分が打つロビングが攻撃的なのかつなぎなのかを意識し、中途半端な打ち方は避ける。攻撃のロビングは、高い打点で打つ場合(中ロブに有効)と、ひと呼吸打点を落とし、相手前衛をみて打つ場合がある。

2010年8月28日土曜日

新・ピンチから脱出する方法(26)

ロビングがバックアウトするとき(1)

精神面…逃げない気持ち・我慢強さが大切(1)
 ロビングがバックアウトするときは、気持ちが逃げている場合がほとんど。相手前衛に「取られてはいけない」「取られたらどうしよう」と思ったり、苦しい状況から逃げるためにコースを変えたりすると、ミスしてしまう。
 苦しいときこそ我慢が大切。相手から打ち込まれたボールを、また打たれるのを避けるために前衛の頭を越そうとするとミスのもと。相手後衛の前に何本でも何本でもロビングでつなぐよう、意識すべきだ。

2010年8月27日金曜日

新・ピンチから脱出する方法(25)

スマッシュが決まらないとき(4)

技術面…早めにボールの下へ、手首の使いすぎに注意(4)
 それと、身体に開き過ぎにも気をつけよう。インパクトするときに左足が下がっていると、身体が開き過、軸もぶれてしまう。どうしても開いてしまう選手や、なかなかタイミングの合わない選手は、ジャンピングスマッシュにすると、結構うまく打てる場合がある。

2010年8月26日木曜日

新・ピンチから脱出する方法(24)

スマッシュが決まらないとき(3)

技術面…早めにボールの下へ、手首の使いすぎに注意(3)
 また、手首を使いすぎても、スマッシュをミスしやすい。サーブの時のようにスピンを意識せず、フラットに打ち下ろせばよい。なおグリップは、ネットに近ければウエスタングリップのままで、ネットから遠くなればややイースタン気味にすると、面が安定する。

2010年8月25日水曜日

新・ピンチから脱出する方法(23)

スマッシュが決まらないとき(2)

技術面…早めにボールの下へ、手首の使いすぎに注意(2)
 足運びとしては、クロスステップで下がること。ネットミスが重なる場合、打点が少し前過ぎるか、重心よりも右側で打っていることが多く、逆にバックアウトが多い場合は、打点が低いか、あるいは重心よりもかなり左寄りで打っていることが多い。

2010年8月24日火曜日

新・ピンチから脱出する方法(22)

スマッシュが決まらないとき(1)

技術面…早めにボールの下へ、手首の使いすぎに注意(1)
 精神面に関しては、ボレーの場合と同様。
 技術面では、ミスする原因として、フットワークが悪くボールの下へ入っていないことが、まず考えられる。早くボールの落下点へ入ることを意識しよう。

2010年8月23日月曜日

新・ピンチから脱出する方法(21)

ボレーが決まらないとき(6)

技術面…最初からネットに詰めることを意識
 ネットへの詰めが甘いと、ボレーミスしやすい。最初から詰めていないとか、ラリーが続いてだんだん遠ざかった場合、フォローに下がってそのまま詰めていない場合など、状況はいくつかあるが、常にネットに詰めることを意識したポジションを取るべきだ。
 フォローしたり、やや深いスマッシュを追うよりも、まずネットに詰めてボールを追うこと。こうして横方向への動きがある程度できてから、次の段階へ進めばよい。

2010年8月22日日曜日

新・ピンチから脱出する方法(20)

ボレーが決まらないとき(5)

技術面…左手を意識しラケットを安定させる(2)
 また、インパクトの瞬間にラケットを「操作してしまう」選手がよくいるが、これも要注意。飛球線上にラケット面を出し、そのまま素直にインパクトしよう(面を残す意識)。ちなみにグリップは、バックボレーの時はウエスタングリップのままで、フォアボレーの時はややイースタングリップ気味にすると、面が安定しやすい。

2010年8月21日土曜日

新・ピンチから脱出する方法(19)

ボレーが決まらないとき(4)

技術面…左手を意識しラケットを安定させる(1)
 ボレーをミスする原因としては、しっかりラケット面ができていない、ということも考えられる。そうならないよう、左手(右利きの場合)をイチョウの部分に軽く添えて、面を確認するように心掛けよう。

2010年8月20日金曜日

新・ピンチから脱出する方法(18)

ボレーが決まらないとき(3)

技術面…ステップやフットワークをチェック(2)
 なお、ステップに関しては、基本的にフォアボレーの時は左足から踏み出すこと(右利きの場合)。右足を方向転換のために多少ずらすのはいいが、大きく踏み出してはいけない。バックボレーの時は、反対に右足から踏み出す。サイドステップにも利点はあるが、「走る」ことを意識しよう。

2010年8月19日木曜日

新・ピンチから脱出する方法(17)

ボレーが決まらないとき(2)

技術面…ステップやフットワークをチェック(1)
 ミスの原因としてまず考えられるのは、ステップを含めたフットワークができていない、ということ。まずボールの所まで行けているかどうかをチェックすることが大切。ポジションを取り、間合いを計ってポーチに行くというのは、やや高度な技術になるので、スタートが少々早めでも、ボールの所まで確実に行くことを心掛ける。抜かれることを恐れてはいけない。抜かれることによって間合いを覚えていくのだ。

2010年8月18日水曜日

新・ピンチから脱出する方法(16)

ボレーが決まらないとき(1)

精神面…自信のなさ・余裕の持ちすぎに注意
 まず第一に、相手のボールに対して自信がないと、ミスにつながりやすい。どうしても逃げ腰でボレーしに行ってしまうからだ。また逆に、相手を(ボールを)甘く見過ぎても、雑なプレーや横着なプレーになり、ミスにつながる場合が多い。余裕がありすぎ、ボールを見過ぎて足を動かさないとか、ラケットを大振りする、あるいはボールを落とす場所に先に目が行ってしまう(ボールから目が離れる)と、せっかくのチャンスをみすみす逃すことになる。甘いボールの時ほど、丁寧なプレーを心掛けよう。

2010年8月17日火曜日

新・ピンチから脱出する方法(15)

トップ打ちが決まらないとき(5)

技術面…前に詰めて打点を高く、リズムとフットワークが大切
 技術的にはほとんど、レシーブの場合と同様。その中で、できるだけ前に詰めて、高い打点で打つことを特に意識しよう。
 練習で気をつけることはいくつかあるが、やはりリズムとフットワークが最も重要だろう。普段から乱打や1本打ちでしっかりと心掛けて打つことが大切。その際、「軸足(後足)を決めて踏み込み足(前足)を決める」ことを意識する。

2010年8月16日月曜日

新・ピンチから脱出する方法(14)

トップ打ちが決まらないとき(4)

精神面…逃げずに前衛のいる場所に打ち込む(4)
 決めのボールを打つときは当然、勝負にいくのだから、文字通り「勝つか負けるか」の割り切りが必要。「取れるものなら取ってみろ」という気持ちが大切だろう。至近距離からのアタック攻撃では、相手前衛の顔にぶつけるくらいの気持ちが欲しい。

2010年8月15日日曜日

新・ピンチから脱出する方法(13)

トップ打ちが決まらないとき(3)

精神面…逃げずに前衛のいる場所に打ち込む(3)
 相手前衛に取られる恐さからミスが続くときは、逃げて打とうとせずに、逆に相手前衛のいる場所(ポジション)に、思い切り打ち込む方が良い。上級者になるほど、このような場合で「センター攻撃」に挑戦するものだ。

2010年8月14日土曜日

新・ピンチから脱出する方法(12)

トップ打ちが決まらないとき(2)

精神面…逃げずに前衛のいる場所に打ち込む(2)
 それに対して「相手前衛に対する意識」が強いとき、こちらの方が状況としては多い。相手前衛があまり上手でない場合は、こちらも余裕ができ、通常のリズムで打てるものだが、相手前衛が上手なときは、「取られないだろうか」とか、「取られないようにしなければ」と考えてしまい、いつものリズムを崩したり、前衛から遠い、難しいコースを狙ってミスしてしまいがちだ。また、うとうとしたコースに相手前衛がポーチしに来て、あわててコースを変えたりしてミスをすることもある。

2010年8月13日金曜日

新・ピンチから脱出する方法(11)

トップ打ちが決まらないとき(1)

精神面…逃げずに前衛のいる場所に打ち込む(1)
 トップ打ち、ライジング、チャンスボールなどをミスする場合、原因として考えられるのは2つ。「決めなければ」というプレッシャーが強いか、「相手前衛に対する意識」が強いか、である。
 まず、「決めなければ」というときは、失敗を恐れずに思い切って打っていくことが大事。そして後は、打点を落としていないかどうかチェックすれば大丈夫だ。

2010年8月12日木曜日

新・ピンチから脱出する方法(10)

レシーブが入らないとき(5)

技術面…バックアウトするときは、無理せずロビングで返すのも大切(2)
 まず(1)の場合は、ネットにかかるときと同様、無理せずに短く返すことを心掛ける。(2)のような場合では、通常の打ち方では打ち返せないと判断したら、ロビングで相手後衛に1本返すこと。無理をせず、臨機応変な考えで、柔軟に対応していこう。
 (3)の場合は、(2)とも連動するが、腰を落とし、タイミング良く振ることが大切。フットワークのリズムを取り、軸足(後足)を意識して、早くバックスイングをしよう。

2010年8月11日水曜日

新・ピンチから脱出する方法(9)

レシーブが入らないとき(4)

技術面…バックアウトするときは、無理せずロビングで返すのも大切(1)
 バックアウトする状況としては、(1)短いボールを深く返球しようとしたとき、(2)相手のスピードのあるボールを無理して返球したとき、(3)腰が高く手打ちで振り回したとき、などが代表的だ。

2010年8月10日火曜日

新・ピンチから脱出する方法(8)

レシーブが入らないとき(3)

技術面…ネットにかかるときは、手打ちになっていないかチェック(2)
 (3)の場合、たいていバックスイングの遅い「手打ち」が原因。自分の意識よりバックスイングをワンテンポ早く行うようにしよう。ネットにかけるよりも、バックアウトする方がましだ、ということも頭に入れておく。

2010年8月9日月曜日

新・ピンチから脱出する方法(7)

レシーブが入らないとき(2)

技術面…ネットにかかるときは、手打ちになっていないかチェック(1)
 レシーブがネットにかかるのは、(1)短いボールを無理して打ったとき、(2)上体が突っ込んでいるとき、(3)バックアウトを恐れて振りが小さくなっているとき、などである。
 (1)の場合、短いボールは無理せずに短く返し、次の返球に対処した方がよい。また(2)の場合については、フットワークのリズムが崩れて、最初から前足に重心がかかっていることが多いので、軸足(後足)を意識したフットワークをすること。

2010年8月8日日曜日

新・ピンチから脱出する方法(6)

レシーブが入らないとき(1)

精神面…ポジティブなイメージ作りを
 サーブの場合と一緒で、「入れなければ」というプレッシャーから、振りが鈍くなったり、フットワークのリズムが崩れたりしがちだ。相手のサーブに対する意識が悲観的になり、身体に力みが生じてしまうのだ。
 こんな場合は「強気に」とか「思い切って」とかではなく、相手のサーブを予測し、頭の中で冷静に自分のレシーブのイメージを作ってみると良い。

2010年8月7日土曜日

新・ピンチから脱出する方法(5)

サーブが入らないとき(5)

練習では
 トスを上げたとき、軸足(右利きの場合は左足)が動いてしまうと、身体の軸も動き、安定感とパワーを兼ね備えたサーブにならないので気をつけよう。また、サーブのフォームがある程度固まったら、身体に完全に覚え込ませることが大切。毎日100 球くらいは徹底的に打ち込むこと。

2010年8月6日金曜日

新・ピンチから脱出する方法(4)

サーブが入らないとき(4)

技術面…ネットするならスピンをかける(2)
 なお、サーブが打ちにくい状況としては、風が強い場合も考えられる。そういう時は、風の影響を受けないようにするため、トスをいつもより低めにし、風上からは速いサーブよりも、スピンをかけることを意識する。風下からは、ボールをフラットに押す感じで、意識としてはオーバーするくらいの感覚で打とう。

2010年8月5日木曜日

新・ピンチから脱出する方法(3)

サーブが入らないとき(3)

技術面…ネットするならスピンをかける(1)
 サーブがネットにかかるときは、トスをやや後ろに上げ、ボールを押す感覚で、スピンをかけるといいだろう。逆にサーブが長い場合は、トスをやや前方に上げて、インパクト後に右足(右利きの場合)を1歩踏み出すようにしよう。

2010年8月4日水曜日

新・ピンチから脱出する方法(2)

サーブが入らないとき(2)

精神面…リラックスがすることが第一(2)
 固くならないためには、試合の早い段階で、思い切りサーブを打ってみると良い。この時は、入るか入らないかにこだわらないこと。別に入らなくても構わないので、とにかく思い切り打ってみよう。また、ヒザの屈伸運動を5~6回くらい行い、トスとリズムだけに集中するのも良いだろう。

2010年8月3日火曜日

新・ピンチから脱出する方法(1)

サーブが入らないとき(1)

精神面…リラックスがすることが第一(1)
 ファーストサービスを「絶対に入れなければ…」というプレッシャーから、リズムを崩すことが多いもの。その結果、トスが乱れたり、ボールを置きに行ったりしてしまう。

2010年8月2日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(36)

焦りの心理(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合中の対策
 1.ポイント間の間を取り、深呼吸や筋の緊張を素早くほぐす
 2.ミスをした後も冷静に振る舞い、動作をゆったりと行う
 3.焦ったり自滅したりする自分に早く気づき、キーワードや深呼吸で自分本来のプレーに戻す

2010年8月1日日曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(35)

焦りの心理(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習および試合前の対策
 1.焦って失敗しがちな局面を想定し、その解決策を考える
 2.焦っている自分を想像し、キーワードや呼吸法で成功しているイメージトレーニング

2010年7月31日土曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(34)

焦りの心理(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.じっくり粘っていこう
 2.自分自身を見失わず、今やるべきプレーに専念しよう
 3.自分ひとりで試合しているのではない
 4.あくまでパートナーを信頼しよう
 5.大事な場面はコンビプレーで
 6.勝ち負けという結果は後からついてくるもの

2010年7月30日金曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(33)

焦りの心理(1)

試合における問題状況
 1.相手のペースにはまってしまう
 2.予期しないことが起こる
 3.大事なカウントで、絶対決めてやろうと力んでしまう
 4.パートナーの調子が良くないと、自分で決めようと焦って自滅する
 5.勝ちが見えてくると、勝ち急ぎが出てしまう

2010年7月29日木曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(32)

弱気の心理(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合前の対策
 1.弱気になりそうな自分に気づいたら、自己暗示・深呼吸・精神集中
試合中の対策
 1.ポイント間に気持ちを新たにできる癖
 2.いいプレーでもミスプレーでも常に堂々と振る舞う
 3.自分自身への悲観的な言葉は避ける
 4.呼吸に注意を向け、前向きの考え方をする

2010年7月28日水曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(31)

弱気の心理(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習での対策
 1.ノミの心臓だからこそ、納得のいくまで練習し、相手のことを研究する
 2.技術的なチェックポイントをしっかり持っておく
 3.99%勝てるようにコンディショニングを実施する
 4.弱気になってミスしそうな状況をあらかじめ想定し、強気に向かっている自分・成功している自分の姿を思い描く

2010年7月27日火曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(30)

弱気の心理(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.試合はミスがつき物、恐がることはない
 2.逃げてはいけない、向かっていこう
 3.思い切ってミスをしよう
 4.今はここに集中して、自分のプレーをしよう
 5.勝ちを意識せず、あくまで今やる1本に集中しよう
 6.真の闘争は相手に勝つことではなく、相手が作り出してくれる障害に勝つことである
 7.消極的な逃げのテニスで勝っても、本当の満足は得られない

2010年7月26日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(29)

弱気の心理(1)

試合における問題状況
 1.大事なカウントで過去のミスが頭に浮かぶ
 2.ミスが続くとまたミスをするのではないかと思う
 3.勝ちが見えてくると過度に慎重になる
 4.弱気になって神経質に考えすぎる

2010年7月25日日曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(28)

あきらめの心理(5)

行動のレベルでの解決策(3)
試合中の対策
 1.ポイントの間を十分にとって、次にやるべきプレーの方針をしっかり立てる
 2.思い切りのいいプレーを心がける

2010年7月24日土曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(27)

あきらめの心理(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合前の対策
 1.相手の実力を客観的に判断し、名前負けしない
 2.苦手意識をはねのけるだけの闘志をみなぎらせる
 3.自分なりに作戦・戦術を立てて臨む

2010年7月23日金曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(26)

あきらめの心理(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習での対策
 1.苦痛や困難を克服する練習を行い、自信をつける
 2.目標達成への意欲を高める練習を行う
 3.練習中も可能性を信じて積極的に挑戦

2010年7月22日木曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(25)

あきらめの心理(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.勝負は最後の最後まで分からない
 2.最後の1本を取られるまでは負けではない
 3.この相手を倒せばヒーロー(ヒロイン)である。
 4.まだまだあきらめるのは早い
 5.強い相手ほど燃えてくる
 6.相手も人間、どこかでプレッシャーを感じるはず
 7.強い相手でも最悪の状態がある

2010年7月21日水曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(24)

あきらめの心理(1)

試合における問題状況
 1.有名選手や実力が数段上の選手と対戦する時
 2.一方的にリードされた時
 3.強いチームといいゲームが出来ると満足してしまう

2010年7月20日火曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(23)

迷い・注意力散漫・集中力欠如(5)

行動のレベルでの解決策(3)
試合中の対策
 1.余分な考えが浮かんだら、まず呼吸に注意を向け、自分のキーワードを用いて集中状態を作る
 2.ポイント間で次に何をするべきか素早く決断する

2010年7月19日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(22)

迷い・注意力散漫・集中力欠如(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合前の対策
 1.自信を持ってプレーしているイメージを瞬時に描く
 2.会場の雰囲気にのまれないよう、自分の注意の仕方をうまくコントロールする

2010年7月18日日曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(21)

迷い・注意力散漫・集中力欠如(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習での対策
 1.イメージトレーニングを通じて、どんな局面でも集中力を発揮でき実力が出せるようにする
 2.プレッシャーや集中を妨げる条件を練習に導入する

2010年7月17日土曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(20)

迷い・注意力散漫・集中力欠如(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.ミスを恐がらず迷わず決め打ちでいこう
 2.的を絞ってチャンスを狙え
 3.考えすぎずもっと単純になろう
 4.周囲の評価のためにやっているのではない
 5.相手の応援がうるさいのは自分が強いから
 6.相手も同じ条件、風がイヤだという自分の気持ちに挑戦しよう

2010年7月16日金曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(19)

迷い・注意力散漫・集中力欠如(1)

試合における問題状況
 1.自分の技術に自信がもてない
 2.どうもひらめきが良くない
 3.観衆の応援が気になる
 4.相手の応援やヤジが気になる
 5.風が気になる

2010年7月15日木曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(18)

油断の心理(4)

試合中の対策
 1.自分のペースで試合を進める
 2.気のゆるむ自分に早く気づく
 3.相手の戦術変更を素早く見抜く
 4.エネルギーがみなぎるように行動する

2010年7月14日水曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(17)

油断の心理(3)

行動のレベルでの解決策
練習での対策
 1.練習中も、自分より下の選手とやるときに決して気を抜いたり遊んだりしない
 2.大逆転された苦い経験を心して、その対策を考えたトレーニングを行う
試合前の対策
 1.相手の捨て身の攻撃に備えて対策を講じる
 2.ウォーミングアップも、集中力を高めるように持っていく

2010年7月13日火曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(16)

油断の心理(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.同情も油断も禁物
 2.ホッとしたときが一番危険な時間帯
 3.決して相手をあなどるな
 4.どんな相手でも100 %の力で倒せ
 5.油断は思い上がりの行為
 6.威勢を張らず謙虚に戦え
 7.手を抜いて戦うのは失礼な行為
 8.勝負はやってみなければ分からないし、最後の1本まで分からない

2010年7月12日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(15)

油断の心理(1)

試合における問題状況
 1.明らかに実力の低い相手と戦う時
 2.一方的にリードしてホッとする時
 3.大事なゲームを苦労して取ったのに、次のゲームを簡単に落とす
 4.一度気がゆるむと元に戻すのが大変

2010年7月11日日曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(14)

不安の心理(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合前の対策
 1.時間・用具・ウェア・会場などを確認し、万全の準備をしておく
 2.前日の睡眠時間・当日の食事・ウォーミングアップの時間を十分に行う
 3.会場ではリラックスし集中できるよう配慮する
試合中の対策
 1.不安を見せず、落ち着いた雰囲気を養う

2010年7月10日土曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(13)

不安の心理(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習での対策
 1.練習での緊張感を試合と同等なものにする
 2.自己分析によって不安の正体が何かをはっきりさせ、日頃から不安を軽くする対策を講じる
 3.あらゆる場面を想定したイメージトレーニングで、不安を克服し成長する姿を描く

2010年7月9日金曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(12)

不安の心理(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.人間である以上、誰でも不安は感じるもの
 2.大事な勝負をするのだから、プレッシャーを感じて当たり前と開き直るしかない
 3.不安やプレッシャーはプラスのもの
 4.不安やプレッシャーの克服こそ自己の成長
 5.試合にミスはつきもの、避けることはできない
 6.やるだけのことはやった、後はベストを尽くす
 7.自分は自分以上のものでも自分以下のものでもない

2010年7月8日木曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(11)

不安の心理(1)

試合における問題状況
 1.不安の対象は、自分・パートナー・相手・周囲・監督・自然条件
 2.不安を抑制するとかえって不安がつのる(努力逆転の法則)
 3.勝敗にこだわりすぎることから起こる不安
 4.過度の不安はプレーを妨害する
 5.不安やプレッシャーは自分自身で作る(状況のとらえ方の問題)

2010年7月7日水曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(10)

あがりの問題(5)

行動のレベルでの解決策(3)
試合中の対策
 1.雑念・余分な考えが浮かんだら、自分の呼吸に注意を向ける
 2.ポイント間に視線を身近なものに置く
 3.堂々と自信にあふれた態度で臨む

2010年7月6日火曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(9)

あがりの問題(4)

行動のレベルでの解決策(2)
試合前の対策
 1.相手の実力を客観的に判断し、対策を講じる
 2.会場の雰囲気にのまれないように、注意のコントロールの仕方を身につける

2010年7月5日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(8)

あがりの問題(3)

行動のレベルでの解決策(1)
練習での対策
 1.あがって実力を発揮できない状況を想定し、その対策を日頃からトレーニングしておく
 2.イメージトレーニングでプレッシャーを克服
 3.失敗を恐れない気持ちを養う

2010年7月4日日曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(7)

あがりの問題(2)

心・気持ちの持ち方による解決策
 1.楽な気持ちでリラックスしよう
 2.相手も人間なんだから不安がっている
 3.自分の力以上のものを出そうと思うな
 4.周囲の評価にこだわるな
 5.勝敗を意識しすぎるな
 6.結果は後からついてくるもので、ベストを尽くそう
 7.試合は練習の成果を出すもの
 8.闘いを愛し、試合を大いに楽しもう

2010年7月3日土曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(6)

あがりの問題(1)

試合における問題状況
 1.重要な試合
 2.負けることのできない状況
 3.周囲の期待が大きすぎる状況
 4.体調・技術の調子が悪い状況

2010年7月2日金曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(5)

 選手自身が持つ心の特性として、心理的な試合での不適応に対しては、通常の練習場面やコートから離れたところで、長期的な展望のもとに、心のトレーニング、心のセルフコントロール技法の習得に期待することができる。
 次に、試合における心理的トラブルとその対処法一覧をまとめた。その方法には、気持ちや心の持ち方を変えるものと、実際に行動を変えるものとが含まれている。

2010年7月1日木曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(4)

 基本的には対処療法的な方法によって、対処することが必要になるだろう。ただしこの方法は、その状況における特効薬的な処方としては位置づけられるが、きわめて一時的、あるいはその場限りでしか適用できないものもあり、長期の効用は期待できないものもある。

2010年6月30日水曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(3)

 試合というのは、いつもの練習場面とは異なる心理的緊張下で行われるので、その緊張の度合いをいかにコントロールするか、そしてそのようなトラブルに対してどのように対応し、かつ試合の中で方向性を見いだすか、解決するかが、ここでの課題となる。

2010年6月29日火曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(2)

 一般的には、それらはプレーの発揮にマイナスに作用すると考えられるが、心理的な問題は何もプレーにマイナスの影響を与えるとは限らず、それを克服的課題として乗り越えることによって、効果的に作用することも考えられる。

2010年6月28日月曜日

新・試合での心理的トラブルとその対処法(1)

 選手というのは、技術レベルや大会の規模のいかんに関わらず、試合中には何らかの心理的問題を抱えながらプレーしている。トップレベルの選手も、初・中級の選手も、男子でも女子でも、1回戦でも決勝戦でも、トーナメントでもリーグ戦でも、団体戦でも個人戦でも同じである。その心理的問題を問題として意識しつつプレーするか、無意識のレベルに閉じこめてプレーするかは、個人の心の強さのレベルの違いによるものと思われる。

2010年6月27日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(39)

セルフコントロールの養成(13)

コートでできるセルフコントロール法・個人的なクセ(儀式)を持つ
 ピンチの時に、精神的なよりどころを自分で意図的に作り出せるわけで、個人的なクセを持っていてそれをすぐに実行できると言うことは、トラブル時に重要である。
 例えば、プレーの前に手をブラブラさせたり、意図的にフットワークを大げさにしたりすることで、自分のリズムを取り戻したり、心や体(脳や神経・筋肉)に待球の準備を知らせる効果もある。
 また、靴のひもを結び直したり、軽く屈伸運動やストレッチすることも効果的な方法である。

2010年6月26日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(38)

セルフコントロールの養成(12)

コートでできるセルフコントロール法・ラケットのヘッドアップ
 ラケットをブラブラさせて歩いたり、うつむいて肩を落とし歩くことが、やる気のなさや失望をイメージさせ、プレーに悪影響を及ぼすことがよくある。
 相手にとってみれば、やる気のなさを明らかに示している選手を相手にするほど楽なことはないし、パートナーにしてみれば、はなはだ迷惑なことである。常にラケットヘッドを上に向けて歩くことによって、自分にも相手にも、まだ試合を投げていないという意志表示をする。常に前向きな気持ちの表現が大切である。

2010年6月25日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(37)

セルフコントロールの養成(11)

コートでできるセルフコントロール法・視線のコントロール
 落ち着きがなかったり、イライラしているときなどは、意外と視線に落ち着きがないことが多い。このような場合には、ラケット・ボール・ラインといった具体的な用具や施設に視点を絞るのが良い方法である。視覚上の焦点がより明確であれば、精神上の焦点もより明確になる。
 このように視線をコントロールすることで集中力を高め、可能な限りの緊張度を維持できる。集中する対象(注意の対象)を明確にすることで、意識水準をコントロールできる。

2010年6月24日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(36)

セルフコントロールの養成(10)

コートでできるセルフコントロール法・呼吸法(3)
 セルフコントロール法としての呼吸法は、目を閉じて腹部に手を当て、呼吸に合わせて上下する手に注意を集中させる。心の中で号令をかけ、それに合わせると良い。例えば、「鼻で吸って(1、2、3)止めて(1、2)吐く(1、2、3)」というように行う。

2010年6月23日水曜日

新・ソフトテニスの心理学(35)

セルフコントロールの養成(9)

コートでできるセルフコントロール法・呼吸法(2)
 息を止めて打つ場合、筋肉は緊張を増し、ストロークは正確さを失う。ボールを打つ瞬間に息を吐くようにすると、プレーにリズムが生じ、リラックスと十分な酸素補給ができる。相手にプレッシャーを与えるためにも、声を出して打つのがよい。

2010年6月22日火曜日

新・ソフトテニスの心理学(34)

セルフコントロールの養成(8)

コートでできるセルフコントロール法・呼吸法(1)
 呼吸とボールを打つ動作を一致させることによって、ストロークや試合運びに安定したリズムを保つ方法である。
 一般に、ピンチの時は深呼吸をするが、ここでは息を吸うことよりも、むしろ吐くことに意識を向ける方がよい。

2010年6月21日月曜日

新・ソフトテニスの心理学(33)

セルフコントロールの養成(7)

コートでできるセルフコントロール法・筋弛緩法(2)
 これらの動作にイメージや暗示的な用語を口ずさむことで、緊張を解きほぐすことができることもある。ギュッと締めることで「力が満ちてきて」、それを解放することで「不安や弱気が体から出ていき」、「新鮮な気持ちで試合に臨める」というものである。

2010年6月20日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(32)

セルフコントロールの養成(6)

コートでできるセルフコントロール法・筋弛緩法(1)
 緊張していると思われる筋肉について、意識的に筋緊張と筋弛緩を作り出すことによって、リラックスする方法である。
 たとえば肩に力が入っている場合には、両肩が首につくぐらい無理に上の方へギュッと押し上げ、顔が赤くなるぐらいの緊張状態を作り、その後で一気に脱力し肩を落とす。それを何度も繰り返す。肩に限らず、手先が震えている場合などには、力一杯こぶしを握り、その後に手のひらを開いてリラックスする、ということになる。

2010年6月19日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(31)

セルフコントロールの養成(5)

あがり(2)
 あがりの状態とは、具体的には次のような症状が現れる。のどが詰まったような感じになったり、唾液がネバネバしたり、やたらとトイレに行きたくなる。また、頭がボーッとしたり、落ち着こうとしてかえって焦ったりして、注意力の低下を引き起こす。他によく起こる症状として、手足が思うように動かなかったり、無駄な力が入って動きがぎこちなくなる。さらに、失敗をしないかと気になるとか、勝敗にこだわりすぎて負けることに対して不安を抱いたり、相手が落ち着いて見えて劣等感を抱いたりする。

2010年6月18日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(30)

セルフコントロールの養成(4)

あがり(1)
 スポーツの大事な場面で、普段の力の半分も出せずに悔やむことが往々にしてある。このように人の面前や観衆の中で行動するとき、過度の緊張によって普段の冷静さを欠き、精神を集中したり自分を統制することができずに、思うようにプレーできなくなる状態のことを、一般に「あがり」と呼んでいる。

2010年6月17日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(29)

セルフコントロールの養成(3)

火事場の馬鹿力(2)
 一方、心理的限界とは、「とてもできない」といった自分の意識で決める限界のことで、生理的限界の約20%程度だと言われている。

2010年6月16日水曜日

新・ソフトテニスの心理学(28)

セルフコントロールの養成(2)

火事場の馬鹿力(1)
 人間は、過緊張や危機的場面では、信じられない力を発揮することがある。これを「火事場の馬鹿力」と呼んでいる。
 これに関連して、「生理的限界」と「心理的限界」という言葉が用いられる。普通の状態での筋力発揮は、大脳で抑制されており、生理的限界の90%しか発揮されていないのが、緊急な場面では大脳の抑制がはずれて、100%に近い筋力が発揮される。

2010年6月15日火曜日

新・ソフトテニスの心理学(27)

セルフコントロールの養成(1)

スポーツと緊張
 どんな課題においても、大事な場面では緊張がつきまとう。最高の力を発揮するためには最適の緊張水準があるが、以下で、緊張がプラスに働く「火事場の馬鹿力」と、マイナスに働く「あがり」についてみてみよう。

2010年6月14日月曜日

新・ソフトテニスの心理学(26)

試合の心理(15)

平常心で戦う(3)
 自分たちが不利な状況下では、下記の点が必要になってくるので、日頃から訓練しておくこと。
 ・困難な状況下で混乱状態にならないための、楽観的態度の習慣化
 ・他者から見た自己を考える、自己客観視の能力
 ・意外性のある解決策を思いつく、中心転換的思考力
 ソフトテニスというスポーツは、ただ単に技術と体力だけのものではなく、勝つためには心理的な戦略が大きな比重を占めているのである。

2010年6月13日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(25)

試合の心理(14)

平常心で戦う(2)
 この場合の平常心というのは、日常生活のそれではなく、試合という緊張した状況における平常心のことである。従って、これを身につけるためには、日常の練習から常に試合を想定して、試合中に近い興奮状態を経験しておくことがポイントになるだろう。

2010年6月12日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(24)

試合の心理(13)

平常心で戦う(1)
 心理的戦略を効果的に行う場合、最終的に重要になってくるのは、「平常心、不動心」と呼ばれるものである。当然ながら勝つために自分たちも相手も心理的作戦と技術的作戦を駆使して戦うわけであり、こちらの戦略に対して相手も応戦して攻めてくる。このとき、予想外の展開、不利な状況下になっても決して動揺しないことが、自分たちのペースで試合を乗り切るために必要なことである。

2010年6月11日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(23)

試合の心理(12)

自分やパートナーに暗示をかける(3)
 選手は、監督や仲間の「今日は調子がいいぞ」とか、「相手に打ち勝っているぞ」「その調子で頑張れ」といった支持的評価によって、精神の安定を回復していくのである。いかに自己の緊張のレベルをコントロールできるかどうかが試合の鍵を握るならば、気持ちを盛り上げたり、過緊張の状態から適度なレベルへ沈静化を試みたりするとき、暗示(自己暗示を含めて)は効果を発揮する。

2010年6月10日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(22)

試合の心理(11)

自分やパートナーに暗示をかける(2)
 このような状態では、パートナーや監督、チームメイトの存在が重要となる。彼らが、自信に満ちた態度で見守り、支持・賞賛・激励の言葉を与えることによって、選手自身の自分に対する評価を平常の水準以上に保たせることは、戦略上で大切な課題といえる。

2010年6月9日水曜日

新・ソフトテニスの心理学(21)

試合の心理(10)

自分やパートナーに暗示をかける(1)
 試合中の選手というのは、いつもと違う緊張状態のもとでプレーしている。当然その緊張によって、情緒も不安定である。このような状況下では、選手によっては他人への依存傾向が強まることがある。他人に励まされたり、自分の行動の指針を自分以外の人に求める傾向が出てきて、何か具体的な指示を誰かにして欲しくなる。

2010年6月8日火曜日

新・ソフトテニスの心理学(20)

試合の心理(9)

相手に心理的負担をかける(5)
 時として意識的に相手の意表をつくことや、油断させることも一種のプレッシャーとなる。予想もしなかったことをされたり、不意をつかれたり、セオリーを度外視したプレーなどをされることで、相手は自分たちに対する注意の幅を広げなければならず、警戒心は強まり、それだけ精神的エネルギーを消耗する。

2010年6月7日月曜日

新・ソフトテニスの心理学(19)

試合の心理(8)

相手に心理的負担をかける(4)
 このように、自分の弱点をしつこく攻められると、相手は技術的にも体力的にも心理的にも消耗してくる。自分の弱点をしつこく攻められると、それだけ自分に対して不安感情を持つことになり、当然のように自信がなくなっていき、それをカバーするために余分な精神的努力を必要とするので、その結果として精神的消耗が促進する。

2010年6月6日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(18)

試合の心理(7)

相手に心理的負担をかける(3)
 試合の中では、相手のウィークポイントを見極めて、徹底的にそこを攻めたりすることで、プレッシャーをかけることもできる。
 相手のウィークポイントだけを狙って繰り返し何度も攻め続けると、たとえ明らかな弱点のようなものでなくても、「どちらかというと苦手のようだ」といった程度のものでも十分に効果が期待できる。バックハンドとフォアハンドを比較してみてとか、右に移動してのストロークと左に移動してのストロークを比較してとか、スマッシュの追い方がフォアとバックではどうか、アタック止めとポーチの違いはどうか、といったことなどである。

2010年6月5日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(17)

試合の心理(6)

相手に心理的負担をかける(2)
 試合前のアップや最初の乱打の際に、意図的に高度なテクニックを見せつける。高い打点・力強いスマッシュ・安定したバックハンド・スピードあふれるストロークといった技術的なものから、体格の良さまで、アピールできるものを大いに主張するのである。それによって相手に少しでも劣等感を植え付けられれば、相手の行動は無意識のうちに妨害を受け、スムーズなプレーは難しくなり、ミスの可能性が出てくる。状況の認知・判断といったものが、プレッシャーをかけられたために動揺し、平常心を持って試合に臨めなくなるのである。

2010年6月4日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(16)

試合の心理(5)

相手に心理的負担をかける(1)
 いわゆるプレッシャーを、いろいろな形で相手にかけることである。
 試合前というのは、普通どんな選手でも緊張し、不安を持つが、相手のそのような精神的傾向に便乗して、対戦相手の目の前でデモンストレーションを行うことも、ひとつの戦法である。

2010年6月3日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(15)

試合の心理(4)

先制攻撃で精神的に優位に立つ(3)
 これが成功し、さらに休まず攻め続けることができれば、相手が体勢を立て直したり、作戦を変更する余裕がなくなっていくために、相手の精神的動揺は続き、一方、自分たちは精神的に安定し、余裕を持ってマイペースで試合を続けることができる。

2010年6月2日水曜日

新・ソフトテニスの心理学(14)

試合の心理(3)

先制攻撃で精神的に優位に立つ(2)
 特にソフトテニスでは、試合時間が短い部類に入るため、この戦略は有効である。短期決戦で前半をリードできると、その後の展開が極めて有利なことは明らかで、自分たちの得意なパターンや戦法で、相手より先にリズムに乗ることができる。

2010年6月1日火曜日

新・ソフトテニスの心理学(13)

試合の心理(2)

先制攻撃で精神的に優位に立つ(1)
 相手の気力・体力・精神力・技術・作戦といったものが総合的に最高の状態に達する前に、先制攻撃を掛けることによって、相手を動揺させ、その技術や作戦的展開における予想を崩すというものである。

2010年5月31日月曜日

新・ソフトテニスの心理学(12)

試合の心理(1)

 ソフトテニスは、相手との身体接触がなく、移動の範囲も比較的少ないが、それだけに相手のストロークや動作を読んだり、コースや戦況を予測する能力が求められる競技である。
 すなわち、ソフトテニスというスポーツ自体が、作戦的思考を媒体として行われているわけで、ボールを打つ瞬間は別として、「無心にプレーする」ことが難しい種目である。すべての瞬間に考える時間があり、後衛がストローク(サーブも含む)する時に相手と駆け引きする、前衛が相手のボールを読んでポジションを取ったり、モーションをかける、前衛同士の心理的駆け引きなどは、これこそがソフトテニスの醍醐味であると言える。
 以上のような競技特性を理解して、試合における心理、特に心理的戦略のポイントをあげてみる。

2010年5月30日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(11)

ダブルスの心理(5)

 長所を生かし短所を補い合う(2)
 精神的には、一方が消極的であればもう一方は積極的、服従的であればもう一方は支配的といった、2人の心理的なバランスを取りながら、信頼関係を築いていくことが必要である。

2010年5月29日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(10)

ダブルスの心理(4)

 長所を生かし短所を補い合う(1)
 コンビネーションの基本は、お互いの良さをどれだけ引き出すか、また、短所をどれだけ目立たないものにするかにある。
 技術的には、例えば、バックが苦手な後衛に対しては、センターに打たせない、あるいはストレートにロビングを上げさせないような、前衛の配慮が必要である。

2010年5月28日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(9)

ダブルスの心理(3)

 考え方・価値観が似ていること
 スポーツに対してどのような考え方で取り組んでいるか、また勝敗に対してどのような価値観を持っているかは、ペアのお互いがうまくやっていく上で大切なことである。お互いの気持ちがひとつになるためには、同じような取り組み方が必要である。たとえ考え方や価値観が違っていても、プレーに関してどのようなコンビプレーを展開していくかは、共通なものを目指すことが大切である。

2010年5月27日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(8)

ダブルスの心理(2)

 相性がよいこと
 「相性」とは、お互いに性格がよく合うことを言う。「馬が合う」とか「意気投合する」とか言った表現がされるものである。
 ペアが成立して、すぐに何となくうまくいく場合もあれば、多少の時間が経過してもなかなかしっくりいかない場合もある。確かに、人間であれば好き嫌いもあり、性格的にも生理的にも合う人がいれば合わない人もいるのは、ごく当然のことである。しかしお互いに相性がよいと思うことは、実力を発揮していく上で大切な要素になる。
 ただ、「相性が良くない」と思っても、1+1が2以下にならないようにお互いの努力が必要なのは言うまでもない。そこに人間としての成長がある。

2010年5月26日水曜日

新・ソフトテニスの心理学(7)

ダブルスの心理(1)

 ソフトテニスはダブルスが主体の競技である。ダブルスの面白さは、何と言っても前衛と後衛のコンビネーションである。以下に、良いコンビを生み出すための条件をあげてみる。

2010年5月25日火曜日

新・ソフトテニスの心理学(6)

ソフトテニスに必要な心理的適性(6)

性格的要素
 次に性格的な要素について見てみよう。後衛・前衛というポジションによって、必要とされる性格的特性には違いが見られる。一般的に、指導者や選手の間でよく言われるのは、次のようなものである。
 後衛は、粘り強く、協調的で、情緒が安定し、冷静沈着である。
 前衛は、積極的・攻撃的・支配的・明朗快活である。

2010年5月24日月曜日

新・ソフトテニスの心理学(5)

ソフトテニスに必要な心理的適性(5)

心理的要素(5) 自制心
 不安やプレッシャーによる緊張をいかにコントロールするかは、持っている力を十分に発揮できるかどうかにつながる。雑念を払いのけてプレーしたり、ミスによる心理的な変化を外に見せないようにして、平常心でプレーできるような態度を身につけることが大切である。

2010年5月23日日曜日

新・ソフトテニスの心理学(4)

ソフトテニスに必要な心理的適性(4)

心理的要素(4) 自信
 スポーツをすることによって自信を身につけることは、生活していく上でも勉強する上でも、試合で実力を発揮していく上でも大切な要素である。

2010年5月22日土曜日

新・ソフトテニスの心理学(3)

ソフトテニスに必要な心理的適性(3)

心理的要素(3) 集中力
 練習や試合で、いかに持っているものに集中して力を発揮するかは、重要な要素である。特に、試合で安定した力を発揮するためにも、不利な状況やプレッシャーのかかった状況で、ここ一番の強さを身につけることが大切である。

2010年5月21日金曜日

新・ソフトテニスの心理学(2)

ソフトテニスに必要な心理的適性(2)

心理的要素(2) 努力
 人より多く練習するとか、最後まであきらめないとか、自分の限界までやり抜くといった、どんなことでも努力することの価値は大きい。もちろん結果も大切であるが、努力すれば必ず報われると考える態度、また結果が良くならないのは努力が足りないといった考え方で取り組むことが重要である。

2010年5月20日木曜日

新・ソフトテニスの心理学(1)

ソフトテニスに必要な心理的適性(1)

心理的要素(1) 勝利達成要求・やる気
 勝ちたいとか上手になりたいという意欲は、上達するために基本的に必要な要素である。もちろんスポーツに取り組む態度には色々あり、友達を作ることや体力を付けることやストレスを発散することなど、必ずしも勝つことだけではないが、強くなりたい気持ちは誰でも持っており、上達する意欲は欠かせないものである。

2010年5月19日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(40)

セルフイメージの改善の暗示(7)

 4は自分の可能性、能力、チャンス、問題解決、目標、すべきことに心のエネルギーを向けさせる文章を書いたり、書いたものを見ることだ。実行してみると分かるが、文章化しているときはかなり心のエネルギーが集中しているはずである。

2010年5月18日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(39)

セルフイメージの改善の暗示(6)

 2は1のように実際に声を出さずに、心の中で言語化することで、プラス思考を実践することである。
 3は意識と潜在意識が統合された特別なアルファ状態で行うので、抗暗示障壁がゆるみ、潜在意識に強く効果的に暗示を作用する。この時大切なのは、願望と確信、そして期待の気持ちである。つまり改善の願望が強いこと、改善されることに確信を持ち、そしてそのことへの期待が大きいことだ。これらが自己暗示の効果を高める条件になっている。選手は「僕のプレーは日ごとに良くなっていく。どんどん良くなる」とか「僕の能力は日ごとに良くなっていく。どんどん良くなる」など、自分なりに言語公式を作り、試してみると良い。

2010年5月17日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(38)

セルフイメージの改善の暗示(5)

 1の実際に声を出して行う暗示をセルフトークと言い、肯定的な独り言、気合い入れ、掛け声的なもので気軽に実践できる。ポイントは、肯定的・積極的な方向に自分を意識させる、簡単で気持ちが入る言葉を、実際に声を出して話すことである。セルフトークのコツは、行動のつなぎ目・変わり目に行うことだ。例えば、家を出てドアを閉める時、着替えでユニフォームから首が出た瞬間、靴のひもを締めた瞬間、コートに入る時、ボールを持った瞬間、点を取ったり取られたりした時など、「よしやるぞ」「リラックスして落ち着いていこう」「さあこれから挑戦だ」など、口に出すと良い。ピンチの時こそ、セルフトークは大切なテクニックである。

2010年5月16日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(37)

セルフイメージの改善の暗示(4)

 自己暗示とは、広い意味では言語・イメージ・シンボルなどを応用するものであるが、一般的には暗示というと言語を用いたものを意味する場合がほとんどである。
  1.実際に声に出して行う言語化
  2.普段心の中で行う言語化(言葉で考えること)
  3.意識と潜在意識が統合された状態(アルファ状態)で行う言語化
  4.文章化すること。または、それを見ること

2010年5月15日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(36)

セルフイメージの改善の暗示(3)

 暗示の意義は、運動選手の否定的なセルフイメージを肯定的なものに変えることである。試合でほとんど勝ったことがなく否定的なセルフイメージを持っている選手でも、自己暗示によって肯定的なセルフイメージを作り出すことができる。

2010年5月14日金曜日

新・メンタルトレーニングについて(35)

セルフイメージの改善の暗示(2)

暗示文の作り方の例
 ・一度に1ポイントだけに集中している。
 ・プレッシャーを感じたらすぐに対処している。
 ・大切なポイントはリラックスしてラインを狙っている。
 ・僕はプレッシャーを楽しんでいる。
 ・リラックスし落ち着いてサーブを打っている。
 ・ボールをよく見て、リラックスしてレシーブしている。
 ・たとえリードされていても積極的に果敢に戦っている。
 ・ミスをしてもすぐに次に集中している。
これらの言葉を、心を落ち着かせながら繰り返してみよう。

2010年5月13日木曜日

新・メンタルトレーニングについて(34)

セルフイメージの改善の暗示(1)

セルフイメージ改善のための自己暗示文の作り方
 1.言葉は短く、具体的なものにすること。
 2.一人称・現在形を用いること。そうすれば、潜在意識が暗示を文字通り受け取ってくれる。
 3.自分が望む具体的な形容、内容を表現する。

精神面 「冷静に」「あわてない」「集中している」など
技術面 「ボールをよく見ている」「コーナーを狙っている」など

2010年5月12日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(33)

イメージのコントロール

1.自分の得意プレイを想像する。
2.ライバルや難敵に対して自分が好プレイをしている場面を何度も想像する。

2010年5月11日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(32)

行動のコントロール(3)

試合での態度のチェック
 試合が始まる前の自分の態度
 試合開始のためにコートへ向かって歩いていくときの態度
 ミスをしたときの自分の態度
 ゲームとゲームの間での自分の態度
 相手のサーブがフォールトの時の自分の態度
 納得できないジャッジや汚い反則に対する態度
 サービスエースをとられた直後の態度
 相手のゲームポイントでの自分の態度

 これらをチェックし、勝者にふさわしい態度・行動をしているか考えてみよう。もし勝者にふさわしくなければ、今すぐ勝者らしく行動すること。

2010年5月10日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(31)

行動のコントロール(2)

行動のチェック
 基本的な生活習慣
 食事に関して(栄養や取り方、栄養補助食品など)
 試合や練習の準備
 健康管理・コンディショニング(休養、ストレス管理、マッサージ、アイシング等)
 プレイに対する技術・戦術・トレーニング法などの勉強や研究
   (大会見学、講習会、書籍、雑誌、先生への質問など)
 チームメイトや先生とのコミュニケーション、チーム作り

2010年5月9日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(30)

行動のコントロール(1)

 勝者は勝者らしく考え、振る舞い、行動するものである。勝者になりたければ勝者らしく考え、歩き、食事をし、練習をし、試合に向かい、戦うことが必要である。行動は自分の動機・やる気を強化し、行動は成果を作り出す。果たして、今の自分は勝者にふさわしい態度・行動をしているだろうか。もうしそうでなければ、勝者らしく行動することだ。

2010年5月8日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(29)

リラクセーション訓練

1.ゆっくりと呼吸して、おなかや足の力を抜き、全身をリラックスさせる。
2.気持ちが落ちるいていると自分に言い聞かせる。意識を額(おでこ)の真ん中に集中させる。
3.大きくのびをして全身に刺激を与え、さわやかな気分になる。

2010年5月7日金曜日

新・メンタルトレーニングについて(28)

プラス思考への転換(15)

プラス思考の例(5)
マイナス思考「風が強くなってきた。風のある試合は苦手だ」
 ↓
プラス思考「コンディションが悪いのはお互い様だ。こんな時ほど集中力の勝負だ」

2010年5月6日木曜日

新・メンタルトレーニングについて(27)

プラス思考への転換(14)

プラス思考の例(4)
マイナス思考「なんだこの審判は。絶対ミスジャッジだ。こんな審判では信用できない」
 ↓
プラス思考「ドンマイ。1回のミスジャッジで試合は決まらない。落ち着いて全力を尽くそう」

2010年5月5日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(26)

プラス思考への転換(13)

プラス思考の例(3)
マイナス思考「ミスしてしまった。せっかく調子よくなってきたのに」
 ↓
プラス思考「まだ勝負はこれからだ。さっきは相手がツイていたけど、こんどはそうはさせないぞ」

2010年5月4日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(25)

プラス思考への転換(12)

プラス思考の例(2)
マイナス思考「決勝戦だ。ここまで来て負けたらどうしよう」
 ↓
プラス思考「こんな決勝の場に立てるなんて自分は幸せだ。精一杯よいプレイをしよう」

2010年5月3日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(24)

プラス思考への転換(11)

プラス思考の例(1)
マイナス思考「ダブルフォルトだ、しまった」
 ↓
プラス思考「僕も時にはダブルフォルトもする。次は肩の力を抜いてリラックスしていこう」

2010年5月2日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(23)

プラス思考への転換(10)

2.心のエネルギーをプラスの方向、すべきこと、問題解決、可能性、目標に向ける

2010年5月1日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(22)

プラス思考への転換(9)

1.マイナス思考の停止
  (主に未来に対する不安、恐怖、心配に対し用いる)
  否定的な状況の受容、中和、観点の転換
  (マイナス思考を引き起こす過去の出来事、現在の状況に用いる)

2010年4月30日金曜日

新・メンタルトレーニングについて(21)

プラス思考への転換(8)

 また、マイナス思考を引き起こすような過去の出来事や現在の状況に対しては、それらを受け入れてマイナスの意味合いを中和することも必要になる。そして思考の流れをプラス思考に切り替える。これらは初歩的な暗示の実践でもあるのだ。

2010年4月29日木曜日

新・メンタルトレーニングについて(20)

プラス思考への転換(7)

 まず、自分の自動化されたマイナス思考に気づくことが大切だ。そして、未来に対する不安、恐怖、心配を生む思考に対しては、思考停止法が必要である。
 自分でそれらのマイナス思考に気づいたとき、心の中で、あるいは小声で、「ストップ」とか「やめろ」と自分に命令するのだ。つまり、マイナス思考の流れを途切れさせ、プラス思考に切り替えるのである。

2010年4月28日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(19)

プラス思考への転換(6)

 普段から積極的に前向きにプラスの方向に考える習慣をつけていくことが必要だ。自分次第で肯定的にも否定的にもとらえることができる。現実の出来事、つまり客観的情報に意味づけするのは、その人の考えなのである。自分のありがちなマイナス思考を書き出して、プラス思考に書き換えてみよう。

2010年4月27日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(18)

プラス思考への転換(5)

 困難や障害に出会ったとき「できないかもしれない」「失敗したらどうしよう」と考えることもできるが、「できるかもしれない」「うまくいくのでは」と考えることもできる。どちらの思考が良いプレイや勝利を呼び込むだろうか。
 様々な競技分野を通して、チャンピオンやオリンピック級の優秀な選手、トップレベルの選手は、ほとんど例外なく、物事を肯定的・前向きにとらえる「プラス思考」を行っている。

2010年4月26日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(17)

プラス思考への転換(4)

 一流選手は、困難や障害に出会っても、敗退や敗北、ミスや失敗に意識を向けることは少ない。それらのマイナス思考は、否定的・悲観的感情を引き起こし、プレイに対して好ましくない心理的・生理的変化を与える。このような状態では本来の力を発揮できない。

2010年4月25日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(16)

プラス思考への転換(3)

 一流選手は、物事を前向き・肯定的に考える。これらの選手は失敗の可能性や不安に心のエネルギーを向けず、自分の可能性・能力・チャンス・問題解決・目標・すべきことに、心のエネルギーを向けるのだ。

2010年4月24日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(15)

プラス思考への転換(2)

 このようにマイナス思考で自分を考えることは、集中力をなくし、自信を失い、不安を生み、緊張を増し、本来持っている力を発揮できなくしてしまう。
 自分の実力を発揮して優れたプレイをするためには、プレイを制限している、心の中で習慣化したマイナス思考を克服しなければならない。

2010年4月23日金曜日

新・メンタルトレーニングについて(14)

プラス思考への転換(1)

 選手が自分自身、あるいは自分のプレイについて考えるのは、主に試合の前・最中・後に、自分自身に語りかけることによって行われることが多い。このとき、集中力・自信・闘争心・意欲を向上させるために、プラス思考で考えていることより、マイナス思考で自分を攻めたり、不安や恐れを強化していることの方が多いかもしれない。

2010年4月22日木曜日

新・メンタルトレーニングについて(13)

セルフチェック(6)

どのような時に精神面で良い状態で試合に臨めるか
 例 試合前のウォーミングアップで「いける」と感触をつかむことができたとき
   試合のことを気にしないで、前の日にすんなりと眠りにつくことができたとき

2010年4月21日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(12)

セルフチェック(5)

自分の精神面での問題は、どんなことがあるのか
 例 試合前の乱打で相手のボールが速かったりすると、ドキッとしてしまう
   試合が始まって最初のサーブが入らないと気持ちが焦ってしまいミスが続く

2010年4月20日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(11)

セルフチェック(4)

プレッシャーに対してどのように対処したのか、しなかったのか
 例 声を出して自分を励ます
   先生の方を見て指示をしてもらう

2010年4月19日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(10)

セルフチェック(3)

プレッシャーを感じたときはどのようになるか
 例 自分でも分かるくらいにフットワークが悪くなる
   サーブのトスを上げたときから、距離感がなくなる
   肩に力が入ってしまい、ボールが浮いてしまう

2010年4月18日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(9)

セルフチェック(2)

プレッシャーを感じるのはどんなとき、どんな場合か
 例 相手のサーブが速いと感じたとき
   大事な大会の最初の試合
   マッチポイントを握られたとき
   ファーストサーブが入らなかったとき

2010年4月17日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(8)

セルフチェック(1)

 ネットをはさんでの競技は、自己満足に陥らないように気をつけなければならない。先生や先輩、友人のアドバイスに耳を傾けて自己分析をしてみよう。新たな自分の欠点を発見できることもある。

2010年4月16日金曜日

新・メンタルトレーニングについて(7)

 相手に対する集中力が途切れてしまっては決して勝てない。試合を続けたとしても、とても勝利に向かって戦える状態にはなれない。それくらいに精神的な要素に左右されるスポーツだと言うことができる。

2010年4月15日木曜日

新・メンタルトレーニングについて(6)

 試合は相手との相対関係における精神的な状態を競い合うという要素が強く、それだけに相手の心理状態を理解して試合を進めることが必要になってくる。その点がこれらのスポーツが精神的要素の強いスポーツと言われる理由である。そして、競り合えば競り合うほど、技術よりも精神力が勝負を左右してくるスポーツでもある。

2010年4月14日水曜日

新・メンタルトレーニングについて(5)

 そして、自分がそうした精神的に安定した状態でプレイすることができて、コンディションが良ければ相手の動きもよく読めるようになる。

2010年4月13日火曜日

新・メンタルトレーニングについて(4)

 また、ミスにこだわっていたのでは次の戦局は見えてこない。たとえミスをしても、次のプレイでそれを取り返す余地はいくらでもあるのだから、絶えずプラス思考でものを考えられるように努めるべきだ。このことは、練習や試合の時ばかりではなく、日常生活の中でも自分の周りに起きた現象に対してできる限りプラス方向へ考えるようにするのだ。そうすれば試合でのミスは気にならなくなり、そのことが結果としてミスを少なくしていくことにつながってくる。

2010年4月12日月曜日

新・メンタルトレーニングについて(3)

 どんな選手であってもミスをしてしまうものである。良い選手、強い選手の条件というのは、ミスをした状態の気持ちをいかに早く切り替えて、新しい気持ちで次のプレイに入っていけるかにかかっている。そして、テニスなどの場合その気持ちの切り替えの方法としても、自分で自分に気づかせるためにも、声を出したり、アクションを起こすということがある。

2010年4月11日日曜日

新・メンタルトレーニングについて(2)

 テニスやバドミントン、卓球など、コートの中央のネットをはさみ、ラケットを使ってボールを打ち合う競技は、多分に相手との根比べの要素を持っている。また、コート上で瞬時にして攻撃と守備が入れ替わり、それが繰り返されるので、前のプレイにこだわっていたのでは良い結果は出ない。

2010年4月10日土曜日

新・メンタルトレーニングについて(1)

 大きな大会を観戦していると、時に選手がとてつもない大声を出したり、大げさすぎると思えるほどのポーズをとることがある。それは、相手との肉体的な交錯のないスポーツだけに、そうすることによって自分の試合に対する集中力と意欲を昂揚しているのだ。1日のうちに何試合も戦わなければならないだけに、心理的なスタミナも大いに必要となる。

2010年4月9日金曜日

新・ワンランク上の前衛になる・32

前衛として伸び悩みを感じたら・6

自分の得意なショットで練習を締めくくる(2)
 ポーチボレーの好きな人、スマッシュの好きな人など、さまざまだと思う。このような練習メニューの組み方をすれば、気持ちよく1日を終えることができるので、ぜひ実践してみよう。逆に、調子のいいときは、苦手なショットの練習で締めくくるようにすれば効果的だ。

2010年4月8日木曜日

新・ワンランク上の前衛になる・31

前衛として伸び悩みを感じたら・5

自分の得意なショットで練習を締めくくる(1)
 自分自身でスランプだと感じているときは、普段の練習のメニューをこなすのもおっくうになりがち。しかしそれでは、いつまでたってもその状態から抜け出すことはできない。そんな場合は、自分の得意なショットや、好きなショットで練習を締めくくるのがいいだろう。もちろんこれは、不得意なショットや、調子の良くないショットをしっかりと練習した上での話。それらをきっちりとこなしてから、好きなショットの練習で練習の仕上げをするということだ。

2010年4月7日水曜日

新・ワンランク上の前衛になる・30

前衛として伸び悩みを感じたら・4

勝つことによって自信を回復(2)
 だが、ここでいきなり同レベルもしくはそれ以上の相手に挑んではいけない。人によっては少し躊躇してしまうかもしれないが、自分より実力の劣る(絶対に勝てそうな)選手と対戦するのもひとつの手だ。下級生や新入生と練習試合をするのもいい。確実に自信につなげるために、ここはひとつ割り切って、プラス思考で試合に臨もう(戦術が意図的に試合に出しやすい)。

2010年4月6日火曜日

新・ワンランク上の前衛になる・29

前衛として伸び悩みを感じたら・3

勝つことによって自信を回復(1)
 前述のポイントを心掛けても、どうしてもスッキリしない人は、実戦を通して自信を回復させること。勝つことによって、スランプから脱出するのだ。調子のすぐれない時の白星は、何よりの良薬になる。

2010年4月5日月曜日

新・ワンランク上の前衛になる・28

前衛として伸び悩みを感じたら・2

プレーの楽しさを見つめ直そう(2)
 また、プレーを楽しむという意味では、他の選手の試合を積極的に見るのもお勧めだ。大きな大会の準決勝や決勝だけでなく、自分と同じくらいのレベルでも、ラリーの多い試合を見るのは楽しいし、実戦でのリズム感などを養えたりして勉強になる。技量のない選手ほど、単発になりやすい。

2010年4月4日日曜日

新・ワンランク上の前衛になる・27

前衛として伸び悩みを感じたら・1

プレーの楽しさを見つめ直そう(1)
 「前衛として今ひとつ伸び悩んでいる」という悩みは、技術のある中級者くらいなら誰でも1度は抱くもの。そういうときは再度、プレーの楽しさを見つめ直そう。すなわち、勝敗にこだわりすぎず、ボレーをする、スマッシュを打つなど、「前衛をしてプレーすること自体を楽しむ」気持ちを大切にするということ。たまには大きなミスをしてもいい(動きに勢いをつけるイメージ+プレーの切れ)。このような心構えで試合すれば、終わったあと気分はスカッとするし、たとえ思うような結果が出なくても、次の練習や試合に向けての意欲が湧いてくるだろう。

2010年4月3日土曜日

新・ワンランク上の前衛になる・26

前衛のやるべきことを再確認しよう・10

ボールが見えなくなったら相手の目を見る(2)
 率直に言って、これはかなり高度な技術。上級者の中でも、きちんとできている選手は少ない。しかし、これができるかどうかが、ランクアップできるかどうかの分かれ目でもある。実戦を数多くこなせば必ず身に付くものなので、ぜひマスターするように頑張ってほしい。ゲーム形式で声をかけながら、3~4時間ほどチェックすれば大丈夫だ。

2010年4月2日金曜日

新・ワンランク上の前衛になる・25

前衛のやるべきことを再確認しよう・9

ボールが見えなくなったら相手の目を見る(1)
 ボールは、(1)見える間はそれをしっかり見る、(2)見えなくなったら相手の目を見る、と心掛けよう。(2)の方が分かりにくいと思うが、要するにボールが自分の後ろに行った場合は、相手前衛またはネットダッシュしそうな選手の目を見て、味方後衛が打つボールのコースや高さなどを予測するということ。そして、そのボールが処理されそうなときはフォローに入り、相手後衛へ深く行きそうなときは誘いや攻めの動きをするなど、臨機応変に動くのだ。

2010年4月1日木曜日

新・ワンランク上の前衛になる・24

前衛のやるべきことを再確認しよう・8

つま先荷重で動くこと
 選手は、つま先荷重(つま先に重心を乗せる)のフットワークが基本。特に前衛は、フェイントの切り返しの連続なので、つま先荷重が大切なポイントだ。ネットダッシュでは、相手後衛がバックスイングしたときに一瞬ダッシュが止まってかかと荷重になるが、その後すぐにつま先荷重にしなければならない。かかと荷重だと、特にボールが正面に来たとき、身体をさばけない。いずれにしても、軽快な足の動き出しは、つま先に体重をかけることから始まると覚えよう。ピンと来ないという人は、ジャンプするときに、つま先荷重とかかと荷重のどちらが自然かを考えれば、以上の理屈が理解できるはず。両足ともつま先を上げてジャンプしても、うまくできないはずだ。

2010年3月31日水曜日

新・ワンランク上の前衛になる・23

前衛のやるべきことを再確認しよう・7

前衛の動き方、ボールの見方のポイント(2)
 なぜ、ネットから離れれば離れるほど低めの姿勢にするのかというと、ローボレーを打たされることが多くなるからだ。逆にネットに近ければ、ネットの高さがある分相手も足元へは狙いにくいので、少々高めの姿勢でもかまわない。その場合は、ラケットもやや高めに構える。利き腕だけに頼らず、イチョウの部分に反対の手を添えて、身体とラケット面をリードしていこう。
 それから、待球時の身体の向きに関しては、相手の打球者に対して「正対」する事を忘れずに。両肩を結んだ線と、打つ選手に向かう仮想戦が直角に交わればいいのだ。

2010年3月30日火曜日

新・ワンランク上の前衛になる・22

前衛のやるべきことを再確認しよう・6

前衛の動き方、ボールの見方のポイント(1)
 瞬時の俊敏な動きが要求される前衛にとっては、待球姿勢をきちんととることが大切。ヒザにある程度のゆとりを持たせ、ネットに近ければ高めの姿勢、ネットから離れれば低めの姿勢をとるのが基本だ。

2010年3月29日月曜日

新・ワンランク上の前衛になる・21

前衛のやるべきことを再確認しよう・5

「押し出しプレー」も心掛ける(3)
 なお、動くときは「入射角と反射角の原理」を頭に入れておくこと。味方後衛が打った後でポーチボレーされたボールは、相手前衛のラケット面に対して、入った角度とほぼ同じ角度で飛んでいくのだ。

2010年3月28日日曜日

新・ワンランク上の前衛になる・20

前衛のやるべきことを再確認しよう・4

「押し出しプレー」も心掛ける(2)
 もちろんその時は、ただむやみに動くのではなく、相手前衛が打ちそうな方向を瞬時に予測して動くこと。打とうと思っていた方向にサッと動かれると、相手は拾われまいとして、より際どい所へ打とうとするだろう。そうすると、余計な力が入ってミスすることも増えるはずだ。少なくとも、相手のネットプレー1本で決められる可能性は低くなるし、思わぬミスでラッキーなポイントを取れることもある。もちろん間違った方向(予測違いの方向)へ動いてしまっても、全く気にする必要はない。相手前衛にしてみれば、打つ直前に動かれること自体、大変イヤなものだからだ。

2010年3月27日土曜日

新・ワンランク上の前衛になる・19

前衛のやるべきことを再確認しよう・3

「押し出しプレー」も心掛ける(1)
 「押し出しプレー」とは、ラインぎりぎりなどの難しい所を相手に狙わせて、アウトやネットなどのミスを誘う方法。たとえば、相手前衛にボールが行った場合では、その選手が打つ瞬間に自分の動きを見せてやればいいだろう。

2010年3月26日金曜日

新・ワンランク上の前衛になる・18

前衛のやるべきことを再確認しよう・2

勇気を持ってラリーのボールに近づく
 いつでもテンポ良くポイントを取れればいいが、実戦では後衛同士の長い打ち合いになることが少なくない。そしてそういう時こそ前衛の力量が問われる。
 つまり、このような膠着状態では、前衛がどれだけ勇気を持ってラリーのボールに近付けるかが鍵。前衛同士のポジション取りの競い合いとも言える。ミスを恐れず(実戦ではミスは付き物)に、勇気を持ってネットプレーに挑戦してほしい。気負わずに、まずは1試合につきポーチボレー3~4本、ポーチスマッシュ1本を目標にしてみよう。

2010年3月25日木曜日

新・ワンランク上の前衛になる・17

前衛のやるべきことを再確認しよう・1

相手後衛に嫌がられるポジションにつく
 前衛の「やるべきこと」として第一に挙げられるのは、相手後衛に嫌がられるポジションにつき、相手後衛が打つボールのコースを限定させるということだ。
 そうすれば、甘いボールが来やすいし、無理なストロークなど、相手のミスによってポイントを得る確率も高くなる。ただしその場合は、味方後衛が打ちにくくならないように注意。守備範囲としては、自分が全体の3分の2、味方後衛が3分の1くらいをだいたいの目安に、適切なポジションを工夫しよう。調子の良いときは、このくらいの感覚でプレーする。

2010年3月24日水曜日

新・ワンランク上の前衛になる・16

戦術面のポイント・8

できるだけ同じ陣形でプレーする(2)
 前衛としては、まず相手後衛に打球のコースを変えさせないことを心掛けよう。相手の得意・不得意を素早く見極め、ここにしか打てないというようなパターンに持ち込むのだ。これには、かなりの根気も必要。焦らず、じっくりと攻撃していこう。
 もちろん、前衛ひとりが頑張ってもうまくいかない。後衛としては、ミスをせずにラリーを最低10本くらいは続けられるようにしておきたいものだ。

2010年3月23日火曜日

新・ワンランク上の前衛になる・15

戦術面のポイント・7

できるだけ同じ陣形でプレーする(1)
 相手の力量にもよるが、実戦では陣形を崩されることがよくある。しかし、陣形はあまり変えずに、できるだけ同じようなパターンで戦った方が有利だ。それがまた上達するための秘訣のひとつでもある。

2010年3月22日月曜日

新・ワンランク上の前衛になる・14

戦術面のポイント・6

積極的な気持ちでプレーし、相手の得意なショットを封じる(2)
 また、相手の得意なショットを徹底的に封じ込むのも非常に大切なこと。どうにも手の施しようがなくなった時など、プレーヤーはどうしても得意な技術に頼りたがるが、それをあらかじめ極力封じておけば、もう自分の有利さは絶対に揺るがないはずだ。

2010年3月21日日曜日

新・ワンランク上の前衛になる・13

戦術面のポイント・5

積極的な気持ちでプレーし、相手の得意なショットを封じる(1)
 当然のことだが、ワンランク上の前衛を目指すなら、常に積極的な気持ちを忘れてはならない。この積極性が、威力のあるポーチボレーやスマッシュ等に必ず結びつくし、何よりも攻撃的な姿勢は、相手を威圧することにつながるものだ。相手に自分の姿を見せつけて、1ゲームぐらいは「自分1人の力で取る」くらいの意気込みでプレーしてもいいだろう。

2010年3月20日土曜日

新・ワンランク上の前衛になる・12

戦術面のポイント・4

波状攻撃などに挑戦(2)
 また、相手をどんどん追い込んでいくのも有効な手段。まず試合の序盤でラリーをたくさんやって(相手に積極的に打たせて)、手の内をすべてさらけ出してもらうのだ。このとき自分の方は、全力で向かわなくてもいい。6割から7割の力で十分だ(もちろんこちらも作戦を立てての対応である)。弱いペアほど「先行息切れ」のパターンに陥りやすい。この方法で、ゲームを重ねるにつれて、じわじわと相手を追いつめていってみよう。

2010年3月19日金曜日

新・ワンランク上の前衛になる・11

戦術面のポイント・3

波状攻撃などに挑戦(1)
 ポイントを挙げるための方法はいろいろある。たとえば波状攻撃。これは、積極的にどんどん責め立てていって、ポイントにつなげるやり方。積極的にポーチに出る、中途半端なロブは迷わずスマッシュで決めにいくなど、とにかく思い切りの良さが必要になる。前述の「苦しい状況の中で生まれたチャンスを逃さず逆襲していく」のとは、ちょうど逆のタイプの方法だ。

2010年3月18日木曜日

新・ワンランク上の前衛になる・10

戦術面のポイント・2

相手の攻めに耐えて逆襲する(2)
 もちろん、その下地となるのはコンビネーションの確立だ。自分が、あるいはパートナーが、相手の厳しい攻めに対して耐え、そして苦しい状況の中で生まれたチャンスボールを逃さず逆襲していくことが、何よりも大切。上級者ほど一瞬で、ピンチをチャンスに変えることができる。

2010年3月17日水曜日

新・ワンランク上の前衛になる・9

戦術面のポイント・1

相手の攻めに耐えて逆襲する(1)
 戦術面に関しては、まず相手の選手が「どこへ」「どんなボールを」「どんなタイミングで打ってくるか」を素早く予測すること。これは慣れていないとなかなか難しいことなのだが、練習や試合の中で、次の1打の読みに磨きをかけていく。素早く瞬間的に動かなくてはならない前衛にとっては、この予測はなくてはならないものだ。

2010年3月16日火曜日

新・ワンランク上の前衛になる・8

技術面のポイント・8

体の動きでボールをさばく(2)
 特に、相手からのボールが体の正面に来たときなどは、よりしなやかな体のこなしが必要。実戦では体の正面を狙われやすいからだ。飛んでくるボールの軌道から体をさっとそらせて、ラケットは決して振り回さず、面を作って柔らかく返すように心がけること(半身の捕球体勢で、ラケットに添えていた手を最後に離す)。

2010年3月15日月曜日

新・ワンランク上の前衛になる・7

技術面のポイント・7

体の動きでボールをさばく(1)
 ネットプレー、特にボレーは、体の動きでボールをさばくこと、これが大事だ。利き腕とラケットの動きだけで打っている人がよくいるが、これではレベルアップは望めない。ラケットはある程度固定しておき(大きく動かさず)、体をしなやかに動かして、速いテンポのネットプレーに対応していこう。

2010年3月14日日曜日

新・ワンランク上の前衛になる・6

技術面のポイント・6

門を狙って打つ
 門を狙って打つ - 要するに、相手ペアの間をめがけて打つということだ。しかし、上達のためには必要不可欠なこのことが、意外とできていない場合が多い。相手前衛に取られるのを恐れて、どうしても狙えないようなのだ。だが、理にかなったこの鉄則を使わない手はない。相手2人の間に打てば、間を抜けてその1本で決まる可能性も高いし、角度をつけてサイドへ打つよりも、次の1本に対する守りが楽だからだ。レベルが高くなればなるほど、あえて狭き門を狙ってくるもの。門が狭くても思い切りよく打って決められるかどうかが、中級者と上級者の違いのひとつと言えるだろう。

2010年3月13日土曜日

新・ワンランク上の前衛になる・5

技術面のポイント・5

ローボレーの強化(3)
 そしてローボレーを打った後はネットの前で相手に「姿を見せる」すなわち動きを見せることが大切。動くことによって、相手前衛の足を止めたり、後衛にいろいろと考えさせて迷わせたり、打つコースを狭めさせたりするのだ。なお、後衛(自分のパートナー)が短いボールなどによってやむを得ず前に引っ張り出された場合は、とことんつないでいくこと。ネットプレーの不得意な後衛が無理に決めに行こうとしても、ミスをしやすい。ラリーに持ち込み、機を見てベースラインに戻り、本来の陣形で勝負しよう。

2010年3月12日金曜日

新・ワンランク上の前衛になる・4

技術面のポイント・4

ローボレーの強化(2)
 もちろん深さだけでなく、コースを狙っていければそれに越したことはない。基本は、相手のベースラインを3分割したその内側に打つこと。自分から見て後衛が左寄りにいる場合は、左3分の1の内側付近を狙っていこう。こうすれば、次に角度のついたボールは返ってこないので、非常に守りやすいのだ。コーナーなど、サイド寄りに打ってしまうと、角度をつけて切り返されやすいので注意。

2010年3月11日木曜日

新・ワンランク上の前衛になる・3

技術面のポイント・3

ローボレーの強化(1)
 レベルの高い相手との試合では、ネットから離れたポジションでローボレーを打たされることが多い。サービスライン付近で低いボールをうまく打てるかどうかが、ポイントの行方、そして試合の行方を大きく左右すると言ってもいいだろう。ローボレーを打つときに注意すべきなのは、コースよりも深さである。相手のベースライン近くに順回転のボールを送れば、高めに弾んで伸びていくので、相手を後方へ追いやることができ、すぐ次に攻撃されることはまずない。

2010年3月10日水曜日

新・ワンランク上の前衛になる・2

技術面のポイント・2

大きく動きながらのストロークを完璧に(2)
 したがって前衛であっても、サーブはもちろん、ストローク力の強化が不可欠。特に大事なのは、大きく動きながら(走りながら)のストロークだ。実戦では、前後左右、さまざまな方向へ動きながら打たなければならない。このようなランニングショットは、軸足に体重を乗せにくいので、通常のストロークよりやや難しいかも知れないが、ラケットヘッドを下げてからインパクト面を作るように心がければ、手首のゆとりができ、ドライブ回転(順回転)の安定したボールが打てる。

2010年3月9日火曜日

新・ワンランク上の前衛になる・1

技術面のポイント・1

大きく動きながらのストロークを完璧に(1)
 「自分は前衛だから」といって、ネットプレーだけを練習していてはいけない。前衛・後衛と役割は決まっているが、高いレベルを目指すなら、基本的にすべてのショットをこなさなければならない。

2010年3月8日月曜日

新・タメを生み出すポジション取り・18

タメを作るには何をすれば良いか・8

どこへ移動すれば良いのか(2)
 だが、完全な位置を知ることはできなくても、相手がボールを打つ位置から自分のコートに入れてくるためには、どのコースで飛んでくる確率が一番高いかを計算すれば、だいたいどこで待ち構えているのが効果的かを知ることができる。ボールが飛んでくると予測される範囲の中央にいるのが、ベスト・ポジションということになる。
 相手が打ってくるであろう位置をあらかじめ計算し、そこに早く移動して待ち構える。これこそが、余裕を作り、十分なタメを生み出すコツなのである。

2010年3月7日日曜日

新・タメを生み出すポジション取り・17

タメを作るには何をすれば良いか・7

どこへ移動すれば良いのか(1)
 相手が打ち込んでくるボールを待ち構えるといっても、どこで待てばいいのだろう。「ボールを打った後は必ず自分のポジションに戻れ」と教えられた経験は誰しも持っているだろうが、はたして本当にそれだけで十分だろうか。
 もしも、相手が打ち返してくるコースが分かっていたとしても、自分のポジションに戻らなければならないのだろうか。そんなことはないはずだ。分かっているなら最初からそのポイントへ走っていけば良い。「そんなことできるはずないやないか」と思う人もいるだろう。

2010年3月6日土曜日

新・タメを生み出すポジション取り・16

タメを作るには何をすれば良いか・6

早い移動を実現するには…
 では、早く移動するにはどうすれば良いか。自分がボールを打った後、打球を見ながらボーッとしていることなく、すぐに次の打球に備えて動き出すことがもっとも肝心だ。ブロック予選レベルの選手の中には、自分が打ったボールの行方をジーッと見ている人も多いが、これではいつまでたってもタメのあるフォームを身につけることはできない。ボールを打った瞬間から次の打球位置に素早く移動することを考え、相手が打ち込んでくるボールを待ち構えていれば、時間的余裕がしっかりしたタメを作り出してくれる。

2010年3月5日金曜日

新・タメを生み出すポジション取り・15

タメを作るには何をすれば良いか・5

早い準備をするには…(2)
 ならば動き始めを早くする方が正解だ。早く次の打球体勢の準備を始めるのだ。要するに、早く次の打点へ移動すれば、準備するための時間を確実に延ばすことができる。
 打球動作の中で早い時期にタメを作るのみならず、その打球動作に入ること自体を早めてしまう。これで次の打点へ早く移動することができる。

2010年3月4日木曜日

新・タメを生み出すポジション取り・14

タメを作るには何をすれば良いか・4

早い準備をするには…(1)
 さらに解き進んでみれば、自分がボールを打ってから次の打球を打つまでの限られた時間の中で、いかにして余裕を作っていくかが課題となってくる。
 この答は簡単にはじき出せる。つまり、与えられた時間の中で動き始めを早めるか、終わりをさらに遅くするかだ。終わりを遅くするのはうんと下がって打てばいいことだが、攻撃的な打球は打てないし、相手にも十分すぎるほどの時間を与えてしまう。

2010年3月3日水曜日

新・タメを生み出すポジション取り・13

タメを作るには何をすれば良いか・3

時間的余裕を生むには…
 ならば時間的余裕を持たせるためにはどうすれば良いのか。簡単に言えば、「準備を早くする」ということだ。タメられない人というのは、ボールが出てきたときには膝が伸び切っていて、ネットを越えてきたあたりから動作を始めるので、あわててラケットを振ることになってしまう。これではタメを作るどころか振り遅れてしまう。自分のスウィングに間を作ってやるには、相手の打球に合わせて膝を曲げておき、早くから打球動作の準備をしておかなければならない。

2010年3月2日火曜日

新・タメを生み出すポジション取り・12

タメを作るには何をすれば良いか・2

タメを作るには…
 いくら早く打球体勢に入れといっても、あわててラケットを引くようではタメはできない。バタバタと準備していては、かえって気持ちに焦りを生じる。タメを作るには、身体の動きに時間的余裕を持たせることが必要なわけだ。

2010年3月1日月曜日

新・タメを生み出すポジション取り・11

タメを作るには何をすれば良いか・1

 よく「君はタメがないからもっとタメて」と言われる人にとって、いったい何がタメで、どうすればタメられるかわからない場合も多い。「タメ」を作るには、まずどうすれば良いのか。

2010年2月28日日曜日

新・タメを生み出すポジション取り・10

打点に幅を持たせる「間」・2

 また、後ろ膝が曲がった状態で構えることができれば、相手の打球に食い込まれたとしても、まだ有効な打球を打ち返す余裕が残されることになる。それを知っていれば、身体に余計な力を入れることなく、落ち着いて対処することができる。タメは精神的にも余裕を与えてくれる重要な要素となるのだ。

2010年2月27日土曜日

新・タメを生み出すポジション取り・9

打点に幅を持たせる「間」・1

 下半身のバネにパワーをためておけば、打点までのスウィングがたとえ十分でなくても、それほど貧弱な打球にならずにすむというメリットも生まれる。
 ということは、タメがあることによってボールをほんの少し遅らせて打つことができるわけだ。膝が曲がっていることで身体にパワーが蓄積されており、多少後ろの打点でも打球を持って行くことができる。打点はひとつであるように見えるが、タメのできている選手の感覚としては、幅を持った線上にいくつもの打点が存在する。いつも一定の打点で打っていれば相手も早い段階で打球コースを予測することができるが、打点を自在に変えることができれば、打ち出すコースは相手に読まれにくくなるというメリットも生まれる。

2010年2月26日金曜日

新・タメを生み出すポジション取り・8

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・6

肩を入れる第2のタメ(2)
 膝のバネが重心移動による前への推進力なら、これは捻れを戻す回転力を増してくれるものだ。そればかりではない。グッと肩を入れることで、相手はこちらがどこに打ってくるかを読むことが、きわめて困難になる。
 こちらは視覚的に印象が強いため、相手に「いかにもタメられている」という感覚を与え、プレッシャーをかける効果も大きい。

2010年2月25日木曜日

新・タメを生み出すポジション取り・7

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・5

肩を入れる第2のタメ(1)
 もう一つの「タメ」として「状態の捻り」という要素がある。後ろ足の膝を曲げ、膝頭を斜め後ろに向けてやれば、状態は自然と軽いクローズド・スタンス同様になり、いわゆる「肩が入った状態」になる。これが第2のタメである。

2010年2月24日水曜日

新・タメを生み出すポジション取り・6

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・4

膝をバネのように使う、第1のタメ(4)
 ここまで膝の曲げばかりにこだわってきたようだが、実際にコートに立ったときにはあまりここに意識を持って行きすぎない方が良い。あまりに身体の一点に意識を集中しすぎると、身体全体に力が入ってしまうことになる。
 要するに下半身にバネを作ってやるのだ。後ろ足の膝を曲げることは、重心移動のための準備、ここにパワーをためることで打球方向への推進力の土台を作ってやることになる。

2010年2月23日火曜日

新・タメを生み出すポジション取り・5

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・3

膝をバネのように使う、第1のタメ(3)
 「タメ」はすべてのストロークにあると思って良い。相手からボールが打ち出されたときに後ろ膝を曲げて間を取ってやることでスウィングをスムーズに行えるようになるわけだから、グラウンド・ストロークはもちろん、ボレー、スマッシュ、サーブにも「タメ」の意識はあるはずだ。
 例えばロブが上がってスマッシュを打とうというとき、時間がありすぎるためにバタバタしてしまう場合がある。こんな時しっかりと膝をグッと入れてタメを作っておけば、ボールがどんな具合に変化しても対応できるようになる。

2010年2月22日月曜日

新・タメを生み出すポジション取り・4

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・2

膝をバネのように使う、第1のタメ(2)
 また、スマッシュを打つときにも、リズミカルなステップを行いながら打球のポイントに合わせて、後ろ膝を沈み込ませて間を取ってやる。この後ろ膝の沈み込みが「タメ」となり、振り出しのきっかけがつかみやすくなるのだ。
 それに膝が伸びたままスマッシュしようとすると、最後にバランスを崩してしまうことになる。

2010年2月21日日曜日

新・タメを生み出すポジション取り・3

タメは推進力の土台、第1段ロケット点火直前状態・1

膝をバネのように使う、第1のタメ(1)
 具体的な身体の動きとして「タメ」を考える場合には、ボールを打つための構えに入ったときに後ろ足の膝を曲げていくこと、この膝の曲げ具合が間の取り方、タメに大きくつながる。
 例えば相手の速い打球を受けるときでも、膝を曲げずに突っ立ったままでは、ただ力のない打球を返すだけしかできない。この状態で強い打球を打とうとすれば、状態に力が入ってますますパワーは発揮しにくくなる。

2010年2月20日土曜日

新・タメを生み出すポジション取り・2

パワーとタイミングの制御装置、それがタメ・2

 タメは、強く打つためだけではなく、逆にボールをゆっくり打つことも、必要な要素となる。打ち急ぐことなく、ボールを十分に引きつけて打つには、最終的なスウィングに向けてのタイミングの取り方が重要で、特に振り出す直前の間の取り方、降り出すきっかけが大きな鍵を握ることになる。タメはそれらを調節する制御装置の役目も果たすのだ。

2010年2月19日金曜日

新・タメを生み出すポジション取り・1

パワーとタイミングの制御装置、それがタメ・1

 次の動作に移るためのエネルギーが充満した状態、これがタメと言われるものである。金槌で釘を打つときなど、それを振り下ろす直前に一拍ある。
 ソフトテニスでは、ボールを打つための準備段階、それがきちっとできているからスウィングするときにパワーが発揮されることになる。

2010年2月18日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・51

調子に乗りやすい相手の場合・4

対処法・相手のことを考えず、自分のペースを守る
 調子がよいのだから、とにかく相手のことは考えず自分が得意としているプレイをキープする。足を動かし続け、相手が何をしてきても常に自分の打点でボールをとらえることだけを考える

2010年2月17日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・50

調子に乗りやすい相手の場合・3

攻め方・得意なショット・苦手なショットを早く見抜く
1.試合の序盤に相手に色々なことをさせ、苦手とするショットを発見したら徹底的にそこにボールを集める攻めを行う
2.調子に乗りやすい選手は、得意としているショットのそばに欠点を持っていることが多い。得意なショットの周辺にそれまでとは違った性質のボール(長さやスピードに変化をつける)を送って様子を見てみる

2010年2月16日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・49

調子に乗りやすい相手の場合・2

典型例・勢いに乗ると手がつけられなくなる
 自分のリズムで戦っているときは強いが、リズムを狂わされるとガタガタになる傾向がある

2010年2月15日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・48

調子に乗りやすい相手の場合・1

 このタイプの選手の場合、足があるので走って得意なショットで対応してくる。つまり、相手が得意なショットを多く打つ場合は負け試合、逆に得意なショットを封じたら勝ちになる

2010年2月14日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・47

相手が左利きの場合・4

対処法・サーブの球種に変化を持たせる
 前衛側に打つサーブでは、相手はバック側を最も警戒することになるので、その最も効果的なバック側を生かすためにも、センターへのフラット・サーブや、相手の身体に向かって跳ねるスピン・サーブを覚えるようにする。これらのサーブは完璧なものでなくても構わない。「見せ球」としての効果が十分に発揮されれば、それだけで相手を混乱させることが可能

2010年2月13日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・46

相手が左利きの場合・3

攻め方・レシーブの位置を1歩前にする
 左利きのスライスも、後衛側の右利きのスライスと同じ曲がり具合のはずだが、頭にインプットされている曲がりのイメージ量が圧倒的に違う。野球の左投げと左利き打者の関係と同じで、いかにも打ちづらそうに見えるが、それは右利き対右利きの関係の裏返しに過ぎない。しかし、右利きレシーバーにとってはバック側に入ることもあり、実際にレシーブが難しいのは事実。一歩前に構え、切れていく前にライジングで処理するように心がけるのがコツ。

2010年2月12日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・45

相手が左利きの場合・2

 典型例スライス・サーブに対応できないことが多い左利きの打つ前衛側のスライス・サーブは、球種が分かっていても十分なレシーブができない

2010年2月11日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・44

相手が左利きの場合・1

 左利きは打つショットが特別なのではなく、左利きの打つボールに接する機会が少ないため慣れていないだけ。どうしても左利きの相手が苦手な場合は、思い切ってライジングでボールを処理してみる

2010年2月10日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・43

相手の予測がいい場合・4

対処法・最初からコースを決めたボールを打つ
 相手を観察してプレイを行うことを基本としながらも、相手がそこを逆用してきたと感じたら、今度は相手を見ることを止めて、「決め打ち」をしてみる。相手の動きに対して受動的に動くテニスから、自分で組み立てる能動的なテニスに転換するわけである。この両者を使い分けることで、本来の受動的テニスがさらに効果的なものとなる

2010年2月9日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・42

相手の予測がいい場合・3

攻め方・フェイントを効果的に使う
 予測がいい選手というのは、視野が広く相手のショットをギリギリまで見ていられる選手である。だからそこを逆手にとって、フェイントを使ってその場所で動かず相手をハメることを考えたり、同じ構えから違う球種のボールを打つようにする

2010年2月8日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・41

相手の予測がいい場合・2

典型例・逆を突いたつもりでも待たれている
 相手が予測のいい選手である場合、どうしてもパスが抜けない、逆にパスを簡単に抜かれてしまう、という場合が多い

2010年2月7日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・40

相手の予測がいい場合・1

 相手の予測がいいということは、それは才能だから、その部分で勝負すると不利である。下手にかわすことを考えるより、「次はどうする」と決めてプレイを行うようにする

2010年2月6日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・39

バランスが悪い相手の場合・4

対処法・スプリット・ステップをすべてのプレイで行う
 相手がボールを打つときに左右均等のバランスでボールを待てるようになれば、準備の遅れは解消できる。バランスが悪い人は、「打ち終わりは次のショットの始まり」との意識を持つことが大切。自分が打ったら、すぐにスプリット・ステップを行い、相手のボールに備える。スプリット・ステップは、ボレーに出るときだけに行うものではなく、ベースラインでのプレイでも行うべきものである

2010年2月5日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・38

バランスが悪い相手の場合・3

攻め方・正反対のショットを2本続けて打つ
 バランスが悪い選手というのは、ほとんどの場合、次のショットに対する準備が遅い選手である。だからこそ、性格の違うショット(ツイストやロブなど)を2本続けて打って、相手の準備の遅さを突き、さらにバランスを崩すような攻めを考える

2010年2月4日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・37

バランスが悪い相手の場合・2

典型例・ドタバタした動きで安定性に欠ける
 バランスが悪い相手と当たった場合、さらに相手のバランスを崩すことを考える

2010年2月3日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・36

バランスが悪い相手の場合・1

 バランスが悪い相手はショットの安定性にも欠けるので、同じポジションで打たせないことが崩すポイント。一発勝負で崩そうと考えず、何球かをセットにした攻撃を心がける

2010年2月2日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・35

ラケット面が薄い相手の場合・4

対処法・スウィングの方向を考える
 薄い面でフラットにボールをとらえようとすれば、どうしても正確な打点は限られ安定性に欠けることになる。しかし、下から上に振り上げる打法ならばスウィングの軌道上に打点があればいいので、手首を過度に使うことがデメリットとならず、逆に鋭くラケット・ヘッドを回すことができ、速いボールを打てるようになる

2010年2月1日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・34

ラケット面が薄い相手の場合・3

攻め方・正反対のショットを2本続けて打つ
 手首を過度に使ってプレイする相手はボールを点でとらえる傾向にあるので、そのリズムを狂わせるために長いボールに短いボールを織りまぜるなどの、緩急をつけた攻めを考える

2010年1月31日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・33

ラケット面が薄い相手の場合・2

典型例・思いがけないスピード・ボールを打たれる
 ラケット面が薄く手首を効かせて打ってくる相手は、安定性に欠けるが、ヘッド・スピードが速いのでボールにはスピードがある

2010年1月30日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・32

ラケット面が薄い相手の場合・1

 ラケット面が薄い選手は手首を効かせて打つことになるので、ショットの安定性に欠ける反面、ヘッド・スピードが速く強烈なボールを持っていることが多い。一定のスウィングをさせないことが崩すポイント。速いボールと遅いボールのように、2球を1セットの攻めを心がける

2010年1月29日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・31

相手が柔軟性に欠ける(動きが硬い)場合・4

対処法・楽な構えやタメを意識する
 柔軟性に欠けるタイプの選手は身体が硬いのかというと、必ずしもそういうわけではない。前屈のような、単純な柔軟性はあっても、動きが硬いという場合にプレイの柔軟性のなさが指摘される。その最も大きな要因は、過剰な力みや緊張といった精神的なもの。ボールを打つまでにどれだけリラックスした状態を維持できるかで、身体は硬くなったり柔軟になったりするものだから、できるだけ力を抜いた状態で構えたり、ボールを今までより引きつけることを意識してプレイするようにする

2010年1月28日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・30

相手が柔軟性に欠ける(動きが硬い)場合・3

攻め方・ラリー中でもツイストを多用する
 膝に柔軟性のない選手は、ストロークではダウン・スウィングになり、ロー・ボレーではラケット・ヘッドが落ちる欠点があるので、できるだけ低い打点で相手に打たせるのがコツ

2010年1月27日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・29

相手が柔軟性に欠ける(動きが硬い)場合・2

典型例・膝をうまく使えない
 膝の柔軟性に欠けることが多く、低いボールの処理が下手

2010年1月26日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・28

相手が柔軟性に欠ける(動きが硬い)場合・1

 動きが硬い相手に対しては低いボールで攻める。膝に柔軟性がないタイプの選手ならば、その低いボールの攻めで相手のミスを誘うことができるはずだ

2010年1月25日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・27

相手前衛の身長が低い場合・4

対処法・速い展開のゲームを心がける
 前衛が小柄なペアはロブで相手に主導権を握られると苦しくなる。そこでライジングでボールを処理する能力を高めたり、ボレー戦に持ち込んだりする、自分たちの小回りを生かしたゲームで、相手よりも先に攻めるようなプレイを心がける

2010年1月24日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・26

相手前衛の身長が低い場合・3

攻め方・頭上を攻めるロブ
 前衛の身長が低いということはロブが常にプレッシャーとなる。ロブを多用して、警戒心を頭上に植え付けることで、左右への対応も鈍くなる場合が多いので、ロブは絶対有利な攻めになる

2010年1月23日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・25

相手前衛の身長が低い場合・2

典型例・高いボールへの対処が難しい
 小柄な選手は動きが俊敏なことが多いが、どうしても高いボールで攻められると苦しくなる

2010年1月22日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・24

相手前衛の身長が低い場合・1

 相手前衛の身長が低い場合、やはり効果的なのは高く弾むボールやロブになる。しかし、身長の低いペアはそうした攻撃に慣れていて対処がうまい場合も多い。やはり、試合の序盤で探りを入れるショットを打つことが大切

2010年1月21日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・23

相手前衛のリーチが広い場合・4

対処法・壁打ちボレーで身体のさばきを覚える
 至近距離で行う壁打ちボレーは身体に近いところのボレーを上達させるために最適の練習法。ひとりでもできるので積極的に行うべきである。また、リーチが広い有理を最大限生かすために、ポーチを多用するようにする。ポーチに出て、正面に来たボールで抜かれても、ペアがそのボールをカバーしてくれるので、気にしなくても構わない

2010年1月20日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・22

相手前衛のリーチが広い場合・3

攻め方・ボディ・ショット
 左右に抜けないのならば、抜こうと考えず相手にミスさせることを考える。リーチの広い選手は左右への対応が的確な反面、身体に近いボールに穴を持っている場合が多い。また、身体に近いところの速いボールは、たとえボレーされたとしても1本で決まる場合は少なく、2本目のショットでチャンスを拡大することもできる。

2010年1月19日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・21

相手前衛のリーチが広い場合・2

典型例・ネットに出られたときパスが抜けない
 リーチが広い相手だと左右にパスを打ったとき、自分側のオープンコートが広くなり、やっと届いたボレーでエースを取られる場合が多い

2010年1月18日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・20

相手前衛のリーチが広い場合・1

 リーチがある相手の場合は、よりギリギリのサイドを狙うより、相手の身体の正面を狙ってみる。ミスの危険が少なく効果の上がる攻撃法である

2010年1月17日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・19

相手が長身プレイヤーの場合・5

対処法・最初のボレーを深く入れる
 スマッシュは得意という前提の元に
 深く入ったボレーには、相手はロブを上げて対処する場合が多い。つまり、深いボレーとスマッシュを1セットにした攻め方を取り入れるのが、長身のメリットを生かす最高の攻めとなる

2010年1月16日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・18

相手が長身プレイヤーの場合・4

攻め方2・あえてロブを上げる
 ファーストサーブの速い選手がボレーが下手なのと同様に、長身プレイヤーはスマッシュを打つ機会が少ないためスマッシュが下手という場合も多い。試合の序盤であれば、初めから「ロブは抜けない」と考えるのではなく、スマッシュの力を試す意味でロブを活用してみるのも一つの手段である

2010年1月15日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・17

相手が長身プレイヤーの場合・3

 攻め方1・足元に遅いボールでロー・ボレーをさせる
 長身プレイヤーはえてして足元のボールに弱いもの。とにかく相手に低い打点でボレーをさせるように心がける。

2010年1月14日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・16

相手が長身プレイヤーの場合・2

 典型例・ネットに出られたときロブを上げられない
 伸長の高い選手がネットに出てくると、それだけでプレッシャーがかかる

2010年1月13日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・15

相手が長身プレイヤーの場合・1

 長身プレイヤーは足元に欠点を持っていると言われるが、意外に上が弱い選手も多い。 試合の序盤では足元を攻めると同時に頭上の攻撃を試してみるのも手である

2010年1月12日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・14

相手が力任せのテニスをしてくる場合・6

対処法・スプリット・ステップを確実に行う
 スピードのあるファースト・サーブを打つ人は、ボレーの準備が遅れがちである
1.たとえサービスラインまで行かない死角であっても、相手がスウィングに入ったらスプリット・ステップを行う癖をつける
2.スプリット・ステップの基本は、行う場所ではなく、行うタイミングであることを忘れずに

2010年1月11日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・13

相手が力任せのテニスをしてくる場合・5

攻め方・ロー・ボレーをさせるつもりのレシーブ
1.相手のサーブが速いということは、返すだけでもレシーブにスピードがつくので、相手がネットにつく前にレシーブが返っていくことになる
2.ファースト・サーブが速い選手はロー・ボレーが下手な場合が多い。ボレーの準備が遅れるからである。

2010年1月10日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・12

相手が力任せのテニスをしてくる場合・4

典型例2・ファースト・サービスが強力
 力のあるタイプの選手は、ファーストサービスを思いきり打ってくる場合が多く、しかも入ると速い

2010年1月9日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・11

相手が力任せのテニスをしてくる場合・3

対処法・1本で決めようと考えない
 リズムの変化に対応が難しい力任せのテニスをする選手は、
1.2本で決める組み立てをいつも考える
2.打つ前にフッと息を吐いて力まないようにする
ということで、ショット1本に頼らない精神的な余裕を持つことができる

2010年1月8日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・10

相手が力任せのテニスをしてくる場合・2

攻め方・ある程度冒険しても速いボールを混ぜる
1.相手のリズムで打たせないために、相手のボールと同じかそれ以上のスピードボールをラリーの中に入れる
2.スピードボールをスピードボールで打ち返すのは難しいものだが、力任せに打ってくる相手は打球に変化をつけられないので、リズムを一遍に狂わせることができる

2010年1月7日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・9

相手が力任せのテニスをしてくる場合・1

 相手が常に100%の力で打ってくるような能動タイプの選手なら、逆に崩しやすい。相手のリズムを崩すことだけを考えてプレイすればよい

典型例1・ベースラインからバンバン打ってくる
 典型的な能動タイプの選手。自分のリズムで打っている分には手がつけられないことが多い反面、リズムを狂わされると案外もろい

2010年1月6日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・8

相手が非力なタイプの場合・7

対処法・サーブ&ボレーの練習を徹底する
 非力なサーバーはサーブを強化することよりも他のことを考える
1.速いレシーブに対する正確な面作り
2.足元に落とされたときのロー・ボレーの対処
といった、相手にレシーブされた後の処理をうまくすることによって、サーブは強くないけれども簡単にはゲームを取られないタイプの選手になることを目指す

2010年1月5日火曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・7

相手が非力なタイプの場合・6

攻め方・ファーストサーブを失敗させる
1.サーブが弱い相手は、ファーストサーブをなんとか入れようと考えるもの。そこで相手のファーストサーブのときに、レシーブのポジションを前に取ったり、後ろに取ったりして、相手にレシーバーとの距離感を狂わせ、ファーストサーブを崩す
2.レシーブの位置を変えることによって「相手は次に何をしてくるのか?」と常に考えさせることによってファーストサーブを崩すことにもなる

2010年1月4日月曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・6

相手が非力なタイプの場合・5

典型例2・サーブが弱い
 非力な相手はサーブに弱点を持っている場合が多い

2010年1月3日日曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・5

相手が非力なタイプの場合・4

対処法・力に力で勝負せず、相手のボールに合わせる打ち方をマスターする
 自分が非力なタイプだと思っても、悲観することはない
1.今までよりもテイクバックを小さくするよう心がける
2.スウィート・スポットでいつも打てるようにボールをよく見る
3.ガットを今までより少し緩めにして、相手の力を利用する
4.テイクバックではできるだけ力を抜き、インパクトでしっかり握るような強弱をつけたスウィングを覚える
などの方法で非力を補うことは十分に可能

2010年1月2日土曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・4

相手が非力なタイプの場合・3

攻め方・さらに効果を上げるための緩いボール
1.相手が非力な場合、非力だからこそ緩いボールを強く打つことができない
2.緩いボールを効果的に使うことによって、スピードのあるボールや回転をかけたボールがさらに有効打になる

2010年1月1日金曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・3

相手が非力なタイプの場合・2

典型例1・こちらが打った強いボールに対処できない
 非力な相手と対したときには、スピードのあるボールを打つことや強烈な回転をかけたボールを打つことで相手にプレッシャーをかけることができる。