2009年12月31日木曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・2

相手が非力なタイプの場合・1

 選手には、自分から積極的にプレイを作っていく能動タイプの選手と、相手に合わせてプレイを行う受動タイプの選手がいる。一般的には力のある選手は能動タイプ、非力な選手は受動タイプのプレイを行う傾向にある。試合などで対戦した場合、相手がどちらのタイプの選手か考えて対応していくと、試合の主導権を握ることが可能。

2009年12月30日水曜日

新・相手の身体能力を見極めて勝つ方法・1

敵を知り、己を知り、地の利を知れば百戦危うからず

 相手の身体的特徴、それに伴うプレイの特徴を見極め、こういったタイプの相手にはこのような攻め方が有効だ、という実戦的な攻略法を考えることは、試合において重要である。また、自分がそのように攻められたときには、どういう対処の仕方や、身体的欠点を補う練習があるかという逆の立場からの考察もしておかなければならない。

2009年12月29日火曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・99

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・11

相手のタイプによる終盤での作戦の具体例
 最後に、観察したデータを元にした、終盤での戦い方の具体例を紹介する。ただし、これらはほんの一例であり、まだまだいろいろな戦い方がある。人に教わるのも必要だが、実践の中で自分たちが見つけていく姿勢も大切にすべきだ。以下に示した4項目は、左側が一般的に多く見られる相手の特徴で、右側がそれに対応した戦術である。
 1.バックのレシーブは引っ張るコースが多い・・・・・・どんどんポーチに出る
 2.前衛のサービスが苦手・・・・・・ファースト・サービスでもライジングで打つ
 3.クロスのレシーブが得意・・・・・・ゲーム・ポイントでポーチに出る
 4.バック・ハンドが苦手・・・・・・バック側にツイストし、浮いた球をたたく

2009年12月28日月曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・98

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・10

こちらに向かって必要以上に過剰にガッツ・ポーズをするかどうか(2)
その他
 相手が精神的追い込まれているのだから、こちらは余裕を持って試合を進めればよい。

2009年12月27日日曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・97

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・9

こちらに向かって必要以上に過剰にガッツ・ポーズをするかどうか(1)
観察するポイント
 1ポイントごとに、いちいち派手なガッツ・ポーズをしたり、こちらを威圧するような
ガッツ・ポーズをするのは、それによって必死に自分を支えているのであり、精神的にか
なり追い詰められている証拠である。だから少しショックを与えれば、ガタッと崩れる可
能性がある。同じガッツ・ポーズでも、ぐっと自分に向かってやるタイプは、精神的によ
い状態と言える。

2009年12月26日土曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・96

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・8

ポイントとポイントの間合い(2)
序盤では
 当然、比較のために序盤での相手の平常時の間合いを見て、覚えておかなければならない。

2009年12月25日金曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・95

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・7

ポイントとポイントの間合い(1)
観察するポイント
 序盤の頃の間合いと比べてどうなったかを見る。緊張してきたり浮き足立ってきたりした時は、どうしても間合いは短くなってくるものだから、ここでも相手の心理状態を知ることができる。

2009年12月24日木曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・94

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・6

パートナーのミスへの対応(4)
パートナーの分を自分がカバーしようとする
 最もやりにくい相手で、なかなか崩れないタイプ。攻め方としては、カバーしようとする方に無理をさせて、一人相撲を取らせるという手がある。カバーしようとする選手の方にわざと決めるのも効果がある。

2009年12月23日水曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・93

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・5

パートナーのミスへの対応(3)
やさしく「ドンマイ」と言うが内心はクサっている
 このタイプの見分け方は、パートナーを慰めた後の行動や、次のショットを見ればよい。ミスしたパートナーには優しく「ドンマイ」と言っても、内心はがっかりしている選手の本音は、その後の行動やショットに表れるので、そこをよく見ておく。元気がなかったり、下を向いたり、次のプレイが雑だったりしたら、相手ペアを精神的にもう一息で崩すチャンスと言える。

2009年12月22日火曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・92

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・4

パートナーのミスへの対応(2)
口先だけの「ドンマイ」で冷たい対応
 信頼関係がかなり崩れてきているので、ミスした方をさらに攻めて、やる気をなくさせる。

2009年12月21日月曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・91

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・3

パートナーのミスへの対応(1)
観察するポイント
 大詰めに近づいてきたところで、パートナーがミスしたときにどんな反応を示すのか見れば、相手ペアの精神的なつながりの太さや、信頼関係が分かってくる。それによって、崩れかけたペアなのか、まだまだ反撃してきそうなペアなのかも見えてくる。

2009年12月20日日曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・90

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・2

 また、終盤になってもきちんとした観察ができるかどうかは、自分が落ち着けているかどうかのバロメーターにもなる。そのためにも、よく観察する必要があると言えるだろう。
 兵法にある「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」と言うのは、ソフトテニスの試合にもそのまま当てはまる。観察能力を磨き、相手に対する冷静な目をそのまま自分自身に向ければ、己を知ることもうまくなってくるのである。

2009年12月19日土曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・89

終盤戦(どちらかが3ゲーム取った後)に観察する点・1

 終盤は、これまで観察によって集めてきたデータを元に、具体的な行動を起こしていく時間帯である。表1の流れのように、観察した結果を分析し、具体的な作戦として応用する。
 ただし、観察が全く必要ないわけではない。終盤では、相手が現在どんな精神状態にあるのかを見ることが大切になるのだ。相手が精神的に追い込まれているのか、まだまだ冷静なのかを知ることで、次の作戦の選択に役立てることができる。特に、相手が苦しいことが分かると、自分たちは逆に精神的に楽になるものなので、自分に対する心理的効果も大きい(ただし油断は禁物)。

2009年12月18日金曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・88

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・21

プレッシャーがかかると燃える選手・乗せてしまうと恐い相手への対処
 プレッシャーがかかるほど燃えて力を発揮したり、緊迫した局面での緊張感を楽しんでいるタイプ、あるいは精神的に乗せてしまうと手がつけられなくなるタイプは、メンタル面で非常に恐い相手だ。ミスは多くても強力な武器を持っている選手にこういうタイプが多いため、その武器でポイントを稼がせないように注意しなければならない。また、中盤からの早めの仕掛けで、相手が本領を発揮しないうちにリードしておくのが大切で、できるだけ淡々と試合を進め淡々と終わらせるようにする。万が一にも相手を乗せてしまったら崩すのは難しく、早い/遅い、高い/低い、遠い/近い、長い/短い等、正反対のボールを交互に組み合わせて、相手のリズムを崩していくしかない。

2009年12月17日木曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・87

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・20

ゲーム・ポイントでのプレイ選択(3)
120%のプレイをするタイプ
 普段よりも良いプレイをしてくるような相手は、精神的にも強く、乗せると恐いので要注意。ファイナルゲームなどに持ち込むと不利なので、早い段階から仕掛けてリードしておく。

2009年12月16日水曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・86

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・19

ゲーム・ポイントでのプレイ選択(2)
ミス待ちをするタイプ
 ポイントでこちらのミスを待つようなプレイをしてきたら、精神的にはあまり強くないと見て良い。このような相手には、最後まで自分たちのプレイをしっかりやることに集中すればよい。

2009年12月15日火曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・85

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・18

ゲーム・ポイントでのプレイ選択(1)
観察するポイント
 大事な場面での精神的な強さを見ることができる。

2009年12月14日月曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・84

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・17

ポーチを決められた次のレシーブのときの対処(5)
ストレート・アタック
 超強気か、超弱気。セオリーがあまり通用しない。終盤で同じ局面になったときは、フェイントを使ってストレートに誘うと良い。

2009年12月13日日曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・83

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・16

ポーチを決められた次のレシーブのときの対処(4)
しっかり打ったクロス・レシーブ
 大崩れしないタイプ。単純なポーチだけでは崩せないので、フェイントなど他の手段も使ってリズムを崩す。

2009年12月12日土曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・82

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・15

ポーチを決められた次のレシーブのときの対処(3)
入れに来たクロス・レシーブ
 これもポーチを嫌がって、弱気になっているタイプ。続けてポーチに出て成功すれば、崩すことができる。

2009年12月11日金曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・81

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・14

ポーチを決められた次のレシーブのときの対処(2)
ロビング
 ポーチされた精神的ショックが大きく、ビビッて逃げに入っている。このタイプなら、試合の終盤で同じ局面になったときにも、ロブを上げてくることが予想できる。

2009年12月10日木曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・80

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・13

ポーチを決められた次のレシーブのときの対処(1)
観察するポイント
 こちらがポーチを決めた後、決められた相手が次にどのようなレシーブをしてくるかで、その相手の心理状態を見ることができる。(次号)

2009年12月9日水曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・79

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・12

レシーブミスの次のポイントでのもう1人のレシーブの対処(3)
しっかりとレシーブを返球できる
 パートナーが簡単にレシーブ・ミスをした後でも、しっかりと良いレシーブを打てる相手は、メンタル面でも強く、2ポイント連取は楽ではない。何か違った仕掛け、たとえば
 (1) いつもより長く間を取る
 (2) プレイのリズムを変える
 (3) ボールのスピードを変える
などの方法で崩していく必要がある。

2009年12月8日火曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・78

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・11

レシーブミスの次のポイントでのもう1人のレシーブの対処(2)
簡単にレシーブ・ミスを続ける
 精神的にはあまり強くなく、プレイに波があるタイプのペアだと考えられる。このような相手は、精神的に乗せなければ、それほど恐くない。

2009年12月7日月曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・77

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・10

レシーブミスの次のポイントでのもう1人のレシーブの対処(1)
観察するポイント
 ソフトテニスの試合では、2ポイント連取するのが勝つために重要なことだが、それをしやすいかどうかを見る。

2009年12月6日日曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・76

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・9

急造ペアか、ベテラン・ペアか(2)
急造ペアの場合
 いわゆるセンター・セオリーで、2人の間にボールを集め、コンビネーションの乱れを誘う。
ベテラン・ペアの場合
 コンビネーションを発揮させないように、1人に集中的にボールを集める。そうすると、ボールを打てない方が、焦って乱れることがある。

2009年12月5日土曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・75

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・8

急造ペアか、ベテラン・ペアか(1)
観察するポイント
 特に団体戦では急造のペアも多いので、2人のコンビネーションや、お互いの理解度がどれだけ深いかを見る。見方は、
 (1) 2人のどちらでも取れる所にボールを集める。
 (2) 2人の会話から判断する
などがある。試合中に「こういう場面ではこうしよう」などと長々と打ち合わせをしているときは、コンビネーションがうまくいっていない場合が多い。また、打ち合わせの時間が短く、以心伝心でお互いのやろうとしていることが分かるペアは要注意。

2009年12月4日金曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・74

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・7

相手ペアの司令塔はどちらか(2)
短期決戦では
 相手の方が実力で勝っているときには、試合が長引くと不利なので、リーダーを崩して一気に勝負をつける。そのため、リーダーの方のサービスの時に勝負をかけたり、ポーチに出たりして、リーダーを重点的に攻める。また、もう1人の方にボールを集めておいてチャンス・ボールを作り、決め球をリーダーの方に打つというのも非常に効果が高い。
長期戦では
 リーダーではない方を、時間をかけてじわじわと崩す。

2009年12月3日木曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・73

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・6

相手ペアの司令塔はどちらか(1)
観察するポイント
 2人のレベル差がそれほどない相手でも、どちらか一方が試合の主導権を握っていることが多いので、それがどちらであるかを見極める。
 (1) 2人の会話の言葉づかい
 (2) 話しているときのリーダーシップ
 (3) 多彩な攻撃を仕掛けてくる方の選手
 (4) ミスをしたときの対応の仕方
以上のような観点がある。

2009年12月2日水曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・72

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・5

ポーチのフェイントへの対応・どこまで前衛の動きが見えているか(3)
見えている相手の場合
 フェイントにすかさず反応できる相手に対しては、それほど多くポーチに出ることはできない。出るとすれば、終盤にフェイントなしでいきなり出る。またはフェイントをかけて、自分の方に打たせる。

2009年12月1日火曜日

新・試合に強くなるために試合を観察する方法・71

中盤戦(どちらかが3ゲームを取るまで)に観察する点・4

ポーチのフェイントへの対応・どこまで前衛の動きが見えているか(2)
見えていない相手の場合
 フェイントにあまり反応できない相手の場合、ほとんどボールしか見えていないので、ポーチに出やすい。また、ポーチでのスタートのタイミングを早くできる。