2009年1月31日土曜日

ソフトテニスの心理学・10

長所を生かし短所を補い合う(ダブルスの心理)

 コンビネーションの基本は、お互いの良さをどれだけ引き出すか、また、短所をどれだけ目立たないものにするかにある。
 技術的には、例えば、バックが苦手な後衛に対しては、センターに打たせない、あるいはストレートにロビングを上げさせないような、前衛の配慮が必要である。
 精神的には、一方が消極的であればもう一方は積極的、服従的であればもう一方は支配的といった、2人の心理的なバランスを取りながら、信頼関係を築いていくことが必要である。

2009年1月30日金曜日

ソフトテニスの心理学・9

考え方・価値観が似ていること(ダブルスの心理)

 スポーツに対してどのような考え方で取り組んでいるか、また勝敗に対してどのような価値観を持っているかは、ペアのお互いがうまくやっていく上で大切なことである。お互いの気持ちがひとつになるためには、同じような取り組み方が必要である。
 たとえ考え方や価値観が違っていても、プレーに関してどのようなコンビプレーを展開していくかは、共通なものを目指すことが大切である。

2009年1月29日木曜日

ソフトテニスの心理学・8

相性がよいこと(ダブルスの心理)

 「相性」とは、お互いに性格がよく合うことを言う。「馬が合う」とか「意気投合する」とか言った表現がされるものである。
 ペアが成立して、すぐに何となくうまくいく場合もあれば、多少の時間が経過してもなかなかしっくりいかない場合もある。確かに、人間であれば好き嫌いもあり、性格的にも生理的にも合う人がいれば合わない人もいるのは、ごく当然のことである。しかしお互いに相性がよいと思うことは、実力を発揮していく上で大切な要素になる。
 ただ、「相性が良くない」と思っても、1+1が2以下にならないようにお互いの努力が必要なのは言うまでもない。そこに人間としての成長がある。

2009年1月28日水曜日

ソフトテニスの心理学・7

ダブルスの心理

 ソフトテニスはダブルスが主体の競技である。ダブルスの面白さは、何と言っても前衛と後衛のコンビネーションである。以下に、良いコンビを生み出すための条件をあげてみる。

2009年1月27日火曜日

ソフトテニスの心理学・6

ソフトテニスに必要な心理的適性・6

性格的要素
 次に性格的な要素について見てみよう。後衛・前衛というポジションによって、必要とされる性格的特性には違いが見られる。一般的に、指導者や選手の間でよく言われるのは、次のようなものである。
  後衛は、粘り強く、協調的で、情緒が安定し、冷静沈着である。
  前衛は、積極的・攻撃的・支配的・明朗快活である。

2009年1月26日月曜日

ソフトテニスの心理学・5

ソフトテニスに必要な心理的適性・5

5.自制心(心理的要素)
 不安やプレッシャーによる緊張をいかにコントロールするかは、持っている力を十分に発揮できるかどうかにつながる。雑念を払いのけてプレーしたり、ミスによる心理的な変化を外に見せないようにして、平常心でプレーできるような態度を身につけることが大切である。

2009年1月25日日曜日

ソフトテニスの心理学・4

ソフトテニスに必要な心理的適性・4

4.自信(心理的要素)
 スポーツをすることによって自信を身につけることは、生活していく上でも勉強する上でも、試合で実力を発揮していく上でも大切な要素である。

2009年1月24日土曜日

ソフトテニスの心理学・3

ソフトテニスに必要な心理的適性・3

3.集中力(心理的要素)
 練習や試合で、いかに持っているものに集中して力を発揮するかは、重要な要素である。特に、試合で安定した力を発揮するためにも、不利な状況やプレッシャーのかかった状況で、ここ一番の強さを身につけることが大切である。

2009年1月23日金曜日

ソフトテニスの心理学・2

ソフトテニスに必要な心理的適性・2

2.努力(心理的要素)
 人より多く練習するとか、最後まであきらめないとか、自分の限界までやり抜くといった、どんなことでも努力することの価値は大きい。もちろん結果も大切であるが、努力すれば必ず報われると考える態度、また結果が良くならないのは努力が足りないといった考え方で取り組むことが重要である。

2009年1月22日木曜日

ソフトテニスの心理学・1

ソフトテニスに必要な心理的適性・1

技能の上達に必要な心理的要素を、以下にあげてみる。

心理的要素
1.勝利達成要求・やる気
 勝ちたいとか上手になりたいという意欲は、上達するために基本的に必要な要素である。もちろんスポーツに取り組む態度には色々あり、友達を作ることや体力を付けることやストレスを発散することなど、必ずしも勝つことだけではないが、強くなりたい気持ちは誰でも持っており、上達する意欲は欠かせないものである。

2009年1月21日水曜日

メンタルトレーニングについて・18

セルフイメージの改善の暗示・5
暗示文の作り方の例(続き)

 3は意識と潜在意識が統合された特別なアルファ状態で行うので、抗暗示障壁がゆるみ、潜在意識に強く効果的に暗示を作用する。この時大切なのは、願望と確信、そして期待の気持ちである。つまり改善の願望が強いこと、改善されることに確信を持ち、そしてそのことへの期待が大きいことだ。これらが自己暗示の効果を高める条件になっている。選手は「僕のプレーは日ごとに良くなっていく。どんどん良くなる」とか「僕の能力は日ごとに良くなっていく。どんどん良くなる」など、自分なりに言語公式を作り、試してみると良い。
 4は自分の可能性、能力、チャンス、問題解決、目標、すべきことに心のエネルギーを向けさせる文章を書いたり、書いたものを見ることだ。実行してみると分かるが、文章化しているときはかなり心のエネルギーが集中しているはずである。

2009年1月20日火曜日

メンタルトレーニングについて・17

セルフイメージの改善の暗示・4
暗示文の作り方の例(続き)

 1の実際に声を出して行う暗示をセルフトークと言い、肯定的な独り言、気合い入れ、掛け声的なもので気軽に実践できる。ポイントは、肯定的・積極的な方向に自分を意識させる、簡単で気持ちが入る言葉を、実際に声を出して話すことである。セルフトークのコツは、行動のつなぎ目・変わり目に行うことだ。例えば、家を出てドアを閉める時、着替えでユニフォームから首が出た瞬間、靴のひもを締めた瞬間、コートに入る時、ボールを持った瞬間、点を取ったり取られたりした時など、「よしやるぞ」「リラックスして落ち着いていこう」「さあこれから挑戦だ」など、口に出すと良い。ピンチの時こそ、セルフトークは大切なテクニックである。
 2は1のように実際に声を出さずに、心の中で言語化することで、プラス思考を実践することである。

2009年1月19日月曜日

メンタルトレーニングについて・16

セルフイメージの改善の暗示・3
暗示文の作り方の例(続き)

 暗示の意義は、運動選手の否定的なセルフイメージを肯定的なものに変えることである。試合でほとんど勝ったことがなく否定的なセルフイメージを持っている選手でも、自己暗示によって肯定的なセルフイメージを作り出すことができる。
 自己暗示とは、広い意味では言語・イメージ・シンボルなどを応用するものであるが、一般的には暗示というと言語を用いたものを意味する場合がほとんどである。
    1.実際に声に出して行う言語化
    2.普段心の中で行う言語化(言葉で考えること)
    3.意識と潜在意識が統合された状態(アルファ状態)で行う言語化
    4.文章化すること。または、それを見ること

2009年1月18日日曜日

メンタルトレーニングについて・15

セルフイメージの改善の暗示・2
暗示文の作り方の例

・一度に1ポイントだけに集中している。
・プレッシャーを感じたらすぐに対処している。
・大切なポイントはリラックスしてラインを狙っている。
・僕はプレッシャーを楽しんでいる。
・リラックスし落ち着いてサーブを打っている。
・ボールをよく見て、リラックスしてレシーブしている。
・たとえリードされていても積極的に果敢に戦っている。
・ミスをしてもすぐに次に集中している。

これらの言葉を、心を落ち着かせながら繰り返してみよう。

2009年1月17日土曜日

メンタルトレーニングについて・14

セルフイメージの改善の暗示・1

セルフイメージ改善のための自己暗示文の作り方

1.言葉は短く、具体的なものにすること。
2.一人称・現在形を用いること。そうすれば、潜在意識が暗示を文字通り受け取ってくれる。
3.自分が望む具体的な形容、内容を表現する。
  精神面 「冷静に」「あわてない」「集中している」など
  技術面 「ボールをよく見ている」「コーナーを狙っている」など

2009年1月16日金曜日

メンタルトレーニングについて・13

イメージのコントロール

1.自分の得意プレイを想像する。
2.ライバルや難敵に対して自分が好プレイをしている場面を何度も想像する。

2009年1月15日木曜日

メンタルトレーニングについて・12

行動のコントロール・3

試合での態度のチェック

試合が始まる前の自分の態度
試合開始のためにコートへ向かって歩いていくときの態度
ミスをしたときの自分の態度
ゲームとゲームの間での自分の態度
相手のサーブがフォールトの時の自分の態度
納得できないジャッジや汚い反則に対する態度
サービスエースをとられた直後の態度
相手のゲームポイントでの自分の態度

 これらをチェックし、勝者にふさわしい態度・行動をしているか考えてみよう。もし勝者にふさわしくなければ、今すぐ勝者らしく行動すること。

2009年1月14日水曜日

メンタルトレーニングについて・11

行動のコントロール・2

行動のチェック

基本的な生活習慣
食事に関して(栄養や取り方、栄養補助食品など)
試合や練習の準備
健康管理・コンディショニング(休養、ストレス管理、マッサージ、アイシング等)
プレイに対する技術・戦術・トレーニング法などの勉強や研究
  (大会見学、講習会、書籍、雑誌、先生への質問など)
チームメイトや先生とのコミュニケーション、チーム作り

2009年1月13日火曜日

メンタルトレーニングについて・10

行動のコントロール・1

 勝者は勝者らしく考え、振る舞い、行動するものである。勝者になりたければ勝者らしく考え、歩き、食事をし、練習をし、試合に向かい、戦うことが必要である。行動は自分の動機・やる気を強化し、行動は成果を作り出す。果たして、今の自分は勝者にふさわしい態度・行動をしているだろうか。もうしそうでなければ、勝者らしく行動することだ。

2009年1月12日月曜日

メンタルトレーニングについて・9

リラクセーション訓練

1.ゆっくりと呼吸して、おなかや足の力を抜き、全身をリラックスさせる。
2.気持ちが落ちるいていると自分に言い聞かせる。意識を額(おでこ)の真ん中に集中させる。
3.大きくのびをして全身に刺激を与え、さわやかな気分になる。

2009年1月11日日曜日

メンタルトレーニングについて・8

プラス思考への転換・6

プラス思考の例(マイナス思考 → プラス思考)
  「ダブルフォルトだ、しまった」 →  「僕も時にはダブルフォルトもする。次は肩の力を抜いてリラックスしていこう」
  「決勝戦だ。ここまで来て負けた →  「こんな決勝の場に立てるなんてらどうしよう」自分は幸せだ。精一杯よいプレイをしよう」
  「ミスしてしまった。せっかく調子よくなってきたのに」 →  「まだ勝負はこれからだ。さっきは相手がツイていたけど、こんどはそうはさせないぞ」
  「なんだこの審判は。絶対ミスジャッジだ。こんな審判では信用できない」 →  「ドンマイ。1回のミスジャッジで試合は決まらない。落ち着いて全力を尽くそう」
  「風が強くなってきた。風のある試合は苦手だ」 →  「コンディションが悪いのはお互い様だ。こんな時ほど集中力の勝負だ」

2009年1月10日土曜日

メンタルトレーニングについて・7

プラス思考への転換・5

1.マイナス思考の停止
  (主に未来に対する不安、恐怖、心配に対し用いる)
  否定的な状況の受容、中和、観点の転換
  (マイナス思考を引き起こす過去の出来事、現在の状況に用いる)
2.心のエネルギーをプラスの方向、すべきこと、問題解決、可能性、目標に向ける

2009年1月9日金曜日

メンタルトレーニングについて・6

プラス思考への転換・4

 自分のありがちなマイナス思考を書き出して、プラス思考に書き換えてみよう。
 まず、自分の自動化されたマイナス思考に気づくことが大切だ。そして、未来に対する不安、恐怖、心配を生む思考に対しては、思考停止法が必要である。
 自分でそれらのマイナス思考に気づいたとき、心の中で、あるいは小声で、「ストップ」とか「やめろ」と自分に命令するのだ。つまり、マイナス思考の流れを途切れさせ、プラス思考に切り替えるのである。
 また、マイナス思考を引き起こすような過去の出来事や現在の状況に対しては、それらを受け入れてマイナスの意味合いを中和することも必要になる。そして思考の流れをプラス思考に切り替える。これらは初歩的な暗示の実践でもあるのだ。

2009年1月8日木曜日

メンタルトレーニングについて・5

プラス思考への転換・3

 様々な競技分野を通して、チャンピオンやオリンピック級の優秀な選手、トップレベルの選手は、ほとんど例外なく、物事を肯定的・前向きにとらえる「プラス思考」を行っている。
 普段から積極的に前向きにプラスの方向に考える習慣をつけていくことが必要だ。自分次第で肯定的にも否定的にもとらえることができる。現実の出来事、つまり客観的情報に意味づけするのは、その人の考えなのである。

2009年1月7日水曜日

メンタルトレーニングについて・4

プラス思考への転換・2

 一流選手は、物事を前向き・肯定的に考える。これらの選手は失敗の可能性や不安に心のエネルギーを向けず、自分の可能性・能力・チャンス・問題解決・目標・すべきことに、心のエネルギーを向けるのだ。
 一流選手は、困難や障害に出会っても、敗退や敗北、ミスや失敗に意識を向けることは少ない。それらのマイナス思考は、否定的・悲観的感情を引き起こし、プレイに対して好ましくない心理的・生理的変化を与える。このような状態では本来の力を発揮できない。
 困難や障害に出会ったとき「できないかもしれない」「失敗したらどうしよう」と考えることもできるが、「できるかもしれない」「うまくいくのでは」と考えることもできる。どちらの思考が良いプレイや勝利を呼び込むだろうか。

2009年1月6日火曜日

メンタルトレーニングについて・3

プラス思考への転換・1

 選手が自分自身、あるいは自分のプレイについて考えるのは、主に試合の前・最中・後に、自分自身に語りかけることによって行われることが多い。このとき、集中力・自信・闘争心・意欲を向上させるために、プラス思考で考えていることより、マイナス思考で自分を攻めたり、不安や恐れを強化していることの方が多いかもしれない。
 このようにマイナス思考で自分を考えることは、集中力をなくし、自信を失い、不安を生み、緊張を増し、本来持っている力を発揮できなくしてしまう。
 自分の実力を発揮して優れたプレイをするためには、プレイを制限している、心の中で習慣化したマイナス思考を克服しなければならない。

2009年1月5日月曜日

メンタルトレーニングについて・2

セルフチェック

 ネットをはさんでの競技は、自己満足に陥らないように気をつけなければならない。先生や先輩、友人のアドバイスに耳を傾けて自己分析をしてみよう。新たな自分の欠点を発見できることもある。

プレッシャーを感じるのはどんなとき、どんな場合か
 例 相手のサーブが速いと感じたとき
   大事な大会の最初の試合
   マッチポイントを握られたとき
   ファーストサーブが入らなかったとき
プレッシャーを感じたときはどのようになるか
 例 自分でも分かるくらいにフットワークが悪くなる
   サーブのトスを上げたときから、距離感がなくなる
   肩に力が入ってしまい、ボールが浮いてしまう
プレッシャーに対してどのように対処したのか、しなかったのか
 例 声を出して自分を励ます
   先生の方を見て指示をしてもらう
自分の精神面での問題は、どんなことがあるのか
 例 試合前の乱打で相手のボールが速かったりすると、ドキッとしてしまう
   試合が始まって最初のサーブが入らないと気持ちが焦ってしまいミスが続く
どのような時に精神面で良い状態で試合に臨めるか
 例 試合前のウォーミングアップで「いける」と感触をつかむことができたとき
   試合のことを気にしないで、前の日にすんなりと眠りにつくことができたとき

2009年1月4日日曜日

メンタルトレーニングについて・1

 大きな大会を観戦していると、時に選手がとてつもない大声を出したり、大げさすぎると思えるほどのポーズをとることがある。それは、相手との肉体的な交錯のないスポーツだけに、そうすることによって自分の試合に対する集中力と意欲を昂揚しているのだ。1日のうちに何試合も戦わなければならないだけに、心理的なスタミナも大いに必要となる。
 テニスやバドミントン、卓球など、コートの中央のネットをはさみ、ラケットを使ってボールを打ち合う競技は、多分に相手との根比べの要素を持っている。また、コート上で瞬時にして攻撃と守備が入れ替わり、それが繰り返されるので、前のプレイにこだわっていたのでは良い結果は出ない。
 どんな選手であってもミスをしてしまうものである。良い選手、強い選手の条件というのは、ミスをした状態の気持ちをいかに早く切り替えて、新しい気持ちで次のプレイに入っていけるかにかかっている。そして、テニスなどの場合その気持ちの切り替えの方法としても、自分で自分に気づかせるためにも、声を出したり、アクションを起こすということがある。
 また、ミスにこだわっていたのでは次の戦局は見えてこない。たとえミスをしても、次のプレイでそれを取り返す余地はいくらでもあるのだから、絶えずプラス思考でものを考えられるように努めるべきだ。このことは、練習や試合の時ばかりではなく、日常生活の中でも自分の周りに起きた現象に対してできる限りプラス方向へ考えるようにするのだ。そうすれば試合でのミスは気にならなくなり、そのことが結果としてミスを少なくしていくことにつながってくる。
 そして、自分がそうした精神的に安定した状態でプレイすることができて、コンディションが良ければ相手の動きもよく読めるようになる。
 試合は相手との相対関係における精神的な状態を競い合うという要素が強く、それだけに相手の心理状態を理解して試合を進めることが必要になってくる。その点がこれらのスポーツが精神的要素の強いスポーツと言われる理由である。そして、競り合えば競り合うほど、技術よりも精神力が勝負を左右してくるスポーツでもある。
 相手に対する集中力が途切れてしまっては決して勝てない。試合を続けたとしても、とても勝利に向かって戦える状態にはなれない。それくらいに精神的な要素に左右されるスポーツだと言うことができる。

2009年1月3日土曜日

ワンランク上の前衛になる・17

前衛として伸び悩みを感じたら
自分の得意なショットで練習を締めくくる

 自分自身でスランプだと感じているときは、普段の練習のメニューをこなすのもおっくうになりがち。しかしそれでは、いつまでたってもその状態から抜け出すことはできない。
 そんな場合は、自分の得意なショットや、好きなショットで練習を締めくくるのがいいだろう。もちろんこれは、不得意なショットや、調子の良くないショットをしっかりと練習した上での話。それらをきっちりとこなしてから、好きなショットの練習で練習の仕上げをするということだ。
 ポーチボレーの好きな人、スマッシュの好きな人など、さまざまだと思う。このような練習メニューの組み方をすれば、気持ちよく1日を終えることができるので、ぜひ実践してみよう。逆に、調子のいいときは、苦手なショットの練習で締めくくるようにすれば効果的だ。

2009年1月2日金曜日

ワンランク上の前衛になる・16

前衛として伸び悩みを感じたら
勝つことによって自信を回復

 前述のポイントを心掛けても、どうしてもスッキリしない人は、実戦を通して自信を回復させること。勝つことによって、スランプから脱出するのだ。調子のすぐれない時の白星は、何よりの良薬になる。
 だが、ここでいきなり同レベルもしくはそれ以上の相手に挑んではいけない。人によっては少し躊躇してしまうかもしれないが、自分より実力の劣る(絶対に勝てそうな)選手と対戦するのもひとつの手だ。下級生や新入生と練習試合をするのもいい。確実に自信につなげるために、ここはひとつ割り切って、プラス思考で試合に臨もう(戦術が意図的に試合に出しやすい)。

2009年1月1日木曜日

ワンランク上の前衛になる・15

前衛として伸び悩みを感じたら
プレーの楽しさを見つめ直そう

 「前衛として今ひとつ伸び悩んでいる」という悩みは、技術のある中級者くらいなら誰でも1度は抱くもの。そういうときは再度、プレーの楽しさを見つめ直そう。すなわち、勝敗にこだわりすぎず、ボレーをする、スマッシュを打つなど、「前衛をしてプレーすること自体を楽しむ」気持ちを大切にするということ。たまには大きなミスをしてもいい(動きに勢いをつけるイメージ+プレーの切れ)。このような心構えで試合すれば、終わったあと気分はスカッとするし、たとえ思うような結果が出なくても、次の練習や試合に向けての意欲が湧いてくるだろう。
 また、プレーを楽しむという意味では、他の選手の試合を積極的に見るのもお勧めだ。大きな大会の準決勝や決勝だけでなく、自分と同じくらいのレベルでも、ラリーの多い試合を見るのは楽しいし、実戦でのリズム感などを養えたりして勉強になる。技量のない選手ほど、単発になりやすい。