2009年2月5日木曜日

ソフトテニスの心理学・15

試合の心理・自分やパートナーに暗示をかける

 試合中の選手というのは、いつもと違う緊張状態のもとでプレーしている。当然その緊張によって、情緒も不安定である。このような状況下では、選手によっては他人への依存傾向が強まることがある。他人に励まされたり、自分の行動の指針を自分以外の人に求める傾向が出てきて、何か具体的な指示を誰かにして欲しくなる。
 このような状態では、パートナーや監督、チームメイトの存在が重要となる。彼らが、自信に満ちた態度で見守り、支持・賞賛・激励の言葉を与えることによって、選手自身の自分に対する評価を平常の水準以上に保たせることは、戦略上で大切な課題といえる。
 選手は、監督や仲間の「今日は調子がいいぞ」とか、「相手に打ち勝っているぞ」「その調子で頑張れ」といった支持的評価によって、精神の安定を回復していくのである。いかに自己の緊張のレベルをコントロールできるかどうかが試合の鍵を握るならば、気持ちを盛り上げたり、過緊張の状態から適度なレベルへ沈静化を試みたりするとき、暗示(自己暗示を含めて)は効果を発揮する。

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