2008年8月14日木曜日

競技に合わせ「適時適食」・3

 時計にらんで

 グリコーゲンの「貯金」を取り崩しながら頑張っているのだが、運動を始めるとやがて「貯金」を使い果たす。そこで直接、糖を含む水や果物を取ることになるのだが、この取り方が難しい。
 横浜国立大の金子佳代子助教授(食品栄養学)は「糖を一気に取ると血糖値が急に上がり、すい臓からインシュリンが分泌され、糖を蓄える作用が働く。血糖値が上がり、糖が十分供給されなくなるので、力が発揮できなくなる」と説明する。
 試合中に糖を取るときは、ゆっくり吸収できる方がいい。選手がよく口にするバナナは、糖がオレンジやメロン、リンゴの倍ほどもあり、腸で徐々に分解されながら、30分から1時間ほどかけて吸収される。
 柔道選手の栄養管理を続けている明治製菓スポーツ&ニュートリション・ラボの杉浦克己所長は「試合まで2・3時間あればおにぎり。1時間を切るようだとバナナ。ほんのわずかな時間しかないときは、ブドウ糖を入れた水を飲んだりしています」と話す。
 午前中に予選、勝てば午後に準決勝や決勝といった日程になるので、おにぎりかバナナか、時計とにらめっこで考えるそうだ。

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