2009年5月31日日曜日

試合前の準備に集中する・14

同じようなスタイルの相手との試合・2

 同じようなスタイルの相手と試合をするときには、2つの選択がある。すなわち自分のスタイルに忠実でいるか、別のスタイルに変えるかである。自分の方が力が上であれば選択は明白である。力が下であれば、自分のスタイルを捨てることは作戦の第1法則を破ることになるので、自分のゲームを信頼すべきである。最良の選択は、自分のスタイルを頑固に堅持することである。相手を倒すのは大変だが、相手も同じ苦労をしているのであり、勝ち負けはたった1%の差で決まるということを思い起こすことである。

2009年5月30日土曜日

試合前の準備に集中する・13

同じようなスタイルの相手との試合・1

 同じようなスタイルの相手についてはどうか。テニスで用いられている得点方式のため、相手がほとんど同じプレイスタイルであると、力にほんの1~2%の違いしかなくても一方的なスコアで終わることが少なくない。同じようなスタイルだと、少し劣勢の選手は、少し優勢な選手になす術(すべ)もなく大敗することが多い。

2009年5月29日金曜日

試合前の準備に集中する・12

ゲームスタイルの違う相手との試合・5

 相手のサービスゲームを取り、相手の自信を打ち砕くには、サービスゲームで相手に得意なスタイルでプレイさせないことである。これは、相手がサーブするときに、その相手のスタイルでプレイすることによって達成できる。たとえば、ネットプレイが上手な相手であれば、レシーブのときにネットに出る。こうすると、重大な場面で相手は2~3ポイントを失うことになるだろう。あるいはまた、ダブル後衛がサーバーのときは、相手に長い退屈なゲームをさせることである。こうすると相手は、欲求不満をつのらせ、ネットについて早くポイントにけりをつけようとする。つまり、自分のサーブのときは自分のスタイルでプレイをし、相手がサーブのときは相手のスタイルでプレイをするということである。どのような場合でも、レシーブゲームの目的は、相手が得意とするスタイルをさせないことである。相手のスタイルで挑むことがこの方法である。

2009年5月28日木曜日

試合前の準備に集中する・11

ゲームスタイルの違う相手との試合・4

 3番目に、ネットプレイが武器の選手は、ロビング主体のテニスに苦戦する。これは相手の狙いをはずしてボールをまわすことができるからである。ボールまわしの得意な相手に対する最善のプレイは、適切なコートポジションを取るということである。このことはまた、有利なポジションを取るために、グラウンドストロークを先に攻撃的に打つということを意味する。
 スタイルの組合わせは無限にあるが、この実際的な手順が、異なったスタイルの相手と対戦する場合の試合前の作戦計画の助けになることは間違いない。

2009年5月27日水曜日

試合前の準備に集中する・10

ゲームスタイルの違う相手との試合・3

 次に、シュート主体の相手を打ち負かすには、ネットに出ることが重要である。相手がパッシングショットでミスをするのを期待していてはいけないが、前衛のプレッシャーのためパッシングショットが甘くなる。また、ネットについてからネット上の球をボレーする方が、足元に沈む球を打つよりもはるかに簡単である。

2009年5月26日火曜日

試合前の準備に集中する・9

ゲームスタイルの違う相手との試合・2

 まず最初に、ロビング主体の相手を打ち負かすには、正しい自分の打点でボールをとらえ、攻撃的なグラウンドストロークを打ち、相手が打点を外した低い位置でボールを打つようにさせる。

2009年5月25日月曜日

試合前の準備に集中する・8

ゲームスタイルの違う相手との試合・1

 ゲームスタイルの違う相手と試合する時、どのようなことに気をつけるべきか。作戦の技術的考察の多面性について、ジャンケンにたとえるとわかりやすい。グーはチョキより強く、チョキはパーより強く、パーはグーより強い。これを当てはめると、シュート主体のテニスはロビング主体のテニスより強く、ロビング主体のテニスはネットプレイより強く、ネットプレイはシュートより強いのである。

2009年5月24日日曜日

試合前の準備に集中する・7

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る・3

 従って、作戦上で最優先すべきことは、選手がコントロールできること、つまり残りの50%をコントロールすることである。自分の技術への信頼が、結局は相手の自信をそぐ要因となる。もし、選手がまず初めに自分のゲームを信頼し、それをしっかり保持しようとしなければ、他の作戦はすべて価値のないものになってしまう。これは、選手が強引に一方的なプレイをしたり、調節ができなくなったりすることではなく、自分がどのようにプレイしたいのかをコントロールし、相手を自分のスタイルに反応させることである。行動を起こす者が勝ち、反応する者に勝ち目はない。選手がどのようなスタイルを取ろうと、これこそが試合における決定要因である。

2009年5月23日土曜日

試合前の準備に集中する・6

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る・2

 言うまでもないことだが、試合での2つの決定的要因は、自分たち自身のプレイと対戦相手のプレイである。この2つの要因の関係は、簡単な公式によって説明できる。すならち、自分たちのポイントの数から自分たちのミスの数を引いたものが、相手のポイントの数から相手のミスの数を引いたものより大きくなければならない、ということである。

自分たちの -  自分たちの >  相手の -  相手の
ポイント数     ミスの数     ポイント数   ミスの数

 この公式は多くに適用できるが、試合の最終的な結果を50 %以上コントロールできることはほとんどない。もしそれができるなら、それはおそらく相手を下手にして自分を強くするという、神業(かみわざ)とでも呼ぶべき技術である。

2009年5月22日金曜日

試合前の準備に集中する・5

作戦を理解し、対戦相手から予測できることを知る・1

 選手の試合のやり方の違いや、そのスタイルが、自分にどのような影響を及ぼすかを理解することは、試合の作戦計画を立てる際の要点である。あらゆる状況に対する対処の方法を正確に理解することはまず不可能である。このため、選手は想定可能なさまざまな状況で、実行できる一定手順や方針を持たなければならない。

2009年5月21日木曜日

試合前の準備に集中する・4

身体的パフォーマンスに影響するコントロール可能な細目に注意する

1.試合前の一定手順に従うこと。
2.試合中のポイント間に行う一定手順を確認すること。
3.すべての身体的状況に注意すること。
 ①正しい食事
 ②十分な睡眠
 ③用具の確認
 ④十分なウォームアップとストレッチングをする。

2009年5月20日水曜日

試合前の準備に集中する・3

身体的・精神的・感情的な準備

 以下のチェックリストには、試合開始前に見直しておくべき重要な身体的・精神的・感情的な考察が含まれている。基本的で明白なものから始まり、より細目へと進んでいく。

2009年5月19日火曜日

試合前の準備に集中する・2

 試合に向けて、身体・精神・感情のすべての準備を整えておかなくてはならない。身体はウォームアップし、戦略を再検討し、感情的なバランスに注意すること。試合の前日は食事と休息に特別の注意を払うこと。試合前の48 時間は厳しい練習を行わないこと。そして軽い身体的な練習を前日に行うこと。試合当日は、試合開始1時間前までに会場へ行き、30 分はウォームアップに当てることが望ましい。次の15 分は、試合で予測されることや対戦相手への対処の仕方など、簡単な作戦時間に当てる。最後の数分は、試合に向けて感情を整えるために使う。

2009年5月18日月曜日

試合前の準備に集中する・1

 試合の準備は、試合の数日前から始めても早すぎることはない。テニスは個人スポーツなので、試合に至るまでのさまざまなことをコントロールしなければならず、試合前の準備には一定の手順を作っておくこと。その手順がどのようなものであっても、選手の個性ややり方に合っていて、選手がその手順に従うことによって安心でき、自信が持てるものであればよい。チームの手順においてもほとんど同様である。手順はチームのイメージや個性に合ったものであり、選手が信頼感と自信を得られるような一定したガイドラインであること。

2009年5月17日日曜日

正しい水分補給・18

身体作りのためにはいつ何を飲めば良いか・2

 ただ、寝る前の飲食は、胃腸に負担を強いることにもなる。そのために朝、顔がむくむなど、体調を崩すケースもある。胃腸が弱い人や疲れがたまっているとき場合などは、避けた方がよい。
 それに成長ホルモンは、運動後すぐにも分泌されている。身体作りを考えているなら、まずこちらを試してみるべきだ。さらに効果を高めたい人は、寝る前に飲むもの良い。(未了ですが、次は「試合前の準備に集中する」です)

2009年5月16日土曜日

正しい水分補給・17

身体作りのためにはいつ何を飲めば良いか・1

 ここでは水分補給から少し離れるが、身体作りのためには、何をいつ飲めば良いのだろうか。
 就寝後1~2時間すると、成長ホルモンが分泌される。このときにタンパク質やカルシウムがあると、生成の効率が高くなる。その効果を狙って、寝る1時間くらい前に、牛乳やプロテインパウダーを取る方法がある。また牛乳やヨーグルトは安眠を促進するので、このタイミングでそれらを飲むことは、身体作り以外にも意味があるといえる。

2009年5月15日金曜日

正しい水分補給・16

運動に適しているお茶は?・2

 カフェインには、神経を刺激し、気分を高揚させる作用があり、興奮剤の一種である。しかし、ドーピング違反とされるのは、純粋な成分を意図的に服用しなければ達しないほどの量である。現実に運動に影響する要素は、ほぼない。
 また緑茶には、ポリフェノールという、抗酸化作用を持つ成分が多い。運動をすると体内で酸化作用が進み、乳酸(疲労成分)が溜まってくる。身体や細胞にとって酸化作用は悪影響があるのだが、ポリフェノールはその酸化を妨げてくれる物質なのだ。緑茶以上にポリフェノールを多く含む食品は、赤ワインかカカオ(チョコレート)しかない。

2009年5月14日木曜日

正しい水分補給・15

運動に適しているお茶は?・1

 お茶には大別して、紅茶・ウーロン茶・緑茶(日本茶)などがある。どれも原則的に使用する葉は同じで、発酵の度合いが異なるだけだ。発酵の度合いが異なると、カフェインとタンニンという成分の含有量に差が出てくる。
 このうち、運動に影響があるとすれば、タンニンの方だ。タンニンは苦みの元で、鉄分の吸収を阻害する。ただでさえ、運動による発汗でミネラルが失われる。貧血気味など、これ以上の鉄分不足を避けたい人には、タンニンは要注意。その意味で、タンニンの多いウーロン茶や紅茶(緑茶の2倍)は、運動には不向きだ。

2009年5月13日水曜日

正しい水分補給・14

ミネラルウォーターの賢い使い方・2

 しかし、ミネラルウォーターには、たくさん飲めるという利点がある。牛乳やスポーツドリンクと違って、味に癖がなく、それにノンカロリーでもある。また、今ではかなり普及していることもあり、ミネラルウォーターをおいしいと感じる人も多いようだ。
 そういう意味では、ミネラルウォーターは、運動時だけでなく、普段の水分補給にも適していると言える。

2009年5月12日火曜日

正しい水分補給・13

ミネラルウォーターの賢い使い方・1

 ミネラルウォーターには、カルシウム・鉄分・亜鉛など、約10種類のミネラルが含まれている。そのミネラル分が多いものを硬水、少ないものを軟水という。一般的に言って、日本のミネラルウォーターは軟水系で、ヨーロッパのミネラルウォーターは硬水系が多い。
 硬水の場合であっても、運動によって失われるミネラルの補給に、過大な効果は期待できない。それを補うほどのミネラルは含まれていないからだ。同じ容量なら、牛乳やスポーツドリンクの方が多く含まれている。

2009年5月11日月曜日

正しい水分補給・12

スポーツドリンクは運動後に

 次に運動後。疲労回復のためにはどうすれば良いか。運動後は筋肉分解が進み、また神経も消耗している。それら全ての身体機能の早期回復の手段として、まず身体の中で枯渇しているエネルギー(デキストリン)を補うことが最優先となる。これらを含んでいるスポーツドリンクは、運動後に飲むためのものだ。プロのスポーツ選手の中には、この中にプロテインパウダーを入れて、筋肉の回復や強化を行う人もいる。

2009年5月10日日曜日

正しい水分補給・11

運動直前と運動中には・2

 では何を飲めば良いのか。汗をかいて水分が失われるのだから、当然ながら水分を補給しなければならない。また、血液には多くのミネラルが含まれているが、汗はそのミネラルを薄めたものと言っても良い。従って、運動中の水分補給には、ミネラルウォーターやお茶が良いと言えるだろう。とはいえ、汗で失われたミネラルなどの補給には、ミネラルウォーターでは不十分。普段から野菜などでカバーすべきだ。

2009年5月9日土曜日

正しい水分補給・10

運動直前と運動中には・1

 次に、運動直前と運動中について。何度も述べているが、水分補給はのどが渇いたと自覚してからでは遅い。従って、運動によって失われるであろう水分量を、あらかじめ補給しておくことが大切だ。また、人間の身体は心拍数が高くなるだけでも、水分を蒸発させてしまう。そう考えると、運動の1~2時間前から200cc程度、30分前に現地で同量、直前にコートで同量ぐらい飲むと良い。1時間ぐらい前から実際にボールを打つまでの間に、多い人では600cc程度飲むべきだ。

2009年5月8日金曜日

正しい水分補給・9

日常で注意すること・2

 また、炭酸飲料の飲み過ぎも、感心できない。炭酸系は胃を膨らませる。それが食欲を阻害するからだ。もちろん、ほとんどの炭酸飲料には、多量の糖分が含まれている。この点からも、疲労予防には不適当だ。運動選手であれば、炭酸飲料は飲むべきではない。
 日常では、以上のことに注意していれば、後はそれほど難しく考える必要はない。自分の好みもあるだろうし、また、食事に合った飲み物を飲めばよい。とは言っても、牛乳やヨーグルトなどの乳製品系、ミネラルウォーターやお茶などのノンカロリー系、果汁100%ものなど、色々な飲み物をバランスよく取るようにすると良い。また、まとめてではなく、こまめに。その合計として多量になる分には構わない。

2009年5月7日木曜日

正しい水分補給・8

日常で注意すること・1

 日常では、疲労予防を心がけなければならない。前述のように、糖分の多いドリンクを愛飲していると、予防どころか、かえって疲労が促進されてしまう。従って、何を飲むにしても、日頃から成分表示からカロリーや糖分などをチェックすることが重要。たとえば、甘い清涼飲料の中には、およそ10%の糖分が含まれている。350ccならば35gの砂糖を飲んでいることになる。甘い清涼飲料の飲み過ぎが良くないのは明らかだ。また、それほど甘いと感じなくても、意外にカロリーが高い場合もある。それらを飲み過ぎないためにも、常に成分表示をチェックする。これは基本中の基本だろう。

2009年5月6日水曜日

正しい水分補給・7

スポーツドリンクはどう活用すべきか

 先に述べたように、水分補給は、運動中だけでなく、その前後にも行う必要がある。そこで、運動前・運動中・運動後、それぞれの目的と、それに適した飲み物は何かを考えていこう。ただ、運動前と言っても、大きく2つに分けられる。日常と、運動直前である。まず日常から述べる。

2009年5月5日火曜日

正しい水分補給・6

いつ何をどのくらい飲めば良いのか・2

 しかし、量については、単純でわかりやすい目安はない。適量には個人差があるからである。その個人差は、発汗量に由来している。
 汗の量には、人によって大きな隔たりがある。1日のプレーでの体重減が500gですむ人もいれば、2~3kgの人もいる。それだけ発汗量が異なるのだ。当然、水分補給の適量は、それに準じている。
 従って、水分補給は、自分の汗の量を知ることから始まる、と言っても過言ではない。もちろん発汗は、気温や湿度など、外的環境によっても左右される。体調によっても違ってくるだろう。あらゆる状況で、自分の発汗量を計っておくことが大切だ。

2009年5月4日月曜日

正しい水分補給・5

いつ何をどのくらい飲めば良いのか・1

 では、何をどのくらい、そしていつ飲めば良いのか。いずれもおろそかにできないとは言え、質と量、そしてタイミングに関する疑問の中で、最も重要なのは、量についてである。
 質については、ノンカロリー系(糖分を含まないもの)であれば、それほど神経質にならなくても良い。運動中にはとにかく水分を取ることが最優先だ。何を飲むかは、そのときの気分や状況、好みに応じて変えても構わない。運動をしていない場合は、色々なものをバランスよく飲めば良い。
 またタイミングについても、原則はこまめに。これだけが重要だ。運動中、のどが渇いたからといって、もしくは汗で失われた分を一気に取り戻そうと多量の水を飲んでも、効果は薄い。吸収がそれに追いつかず、胃の中に溜まるだけだからだ。それだけ負担になってしまう。のどが渇いたからといって、一度に多量に飲むのではなく、計画的に少量に分けて飲む。特に運動中はこれが鉄則だ。

2009年5月3日日曜日

正しい水分補給・4

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本・3

高温多湿の夏に注意すべきこと・2
 ちなみに、湿度と暑さの関係についても説明しておく。湿度が高いとなぜ暑く感じるのか。それは汗が蒸発しにくくなるからである。身体は汗をかいて蒸発させることで体温を下げようとするが、湿度が高い場合にはその汗の蒸発が妨げられる。汗が蒸発せず気化熱が放出されないので、熱が体内にこもりがちになる。その結果として暑く感じるという仕組みだ。
 従って、むっとするような暑い日にプレーするときは、こまめに着替えたり、風に身体をさらすなどして、汗の蒸発を促進させると良い。また、体表面の温度を下げるため、冷やしたタオルで身体を拭くのも良い。もちろん、発汗を促すため、運動中に水分を十分取ることも重要だ。

2009年5月2日土曜日

正しい水分補給・3

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本・2

高温多湿の夏に注意すべきこと・1
 特に、これから始まる高温多湿の夏には、普段からの水分補給が非常に重要な意味を持ってくる。何をどのくらい、そしていつ飲むか。それによって夏バテ予防や解消につながることもあるし、逆に促進することもある。炎天下での運動中には、熱中症や熱けいれん、脱水症状とも関わってくる。
 糖分の多い清涼飲料水の飲み過ぎは、夏バテの原因になることが多い。多量の糖分が血糖値を高め、それが空腹感を抑制するからだ。空腹感が乏しいと、偏食になりがち。それがビタミン不足などを招き、身体はさらに消耗する。寝付きが悪くなり、消化器官の働きが悪化し、体調もさらに悪化する。清涼飲料の飲み過ぎで、このような悪循環に陥ってしまうのだ。

2009年5月1日金曜日

正しい水分補給・2

自分がどれだけ汗をかくか知ることが基本・1

意識的かつ積極的に水分を取る
 水分が不足している状態では、パフォーマンスを100%発揮できないし、運動の効率も悪い。練習中だとすると、学習効果も薄くなる。つまり、運動選手にとって、水分不足は何も良い結果をもたらさない、ということである。
 水分補給の原則は「のどが渇いてからでは遅い」ということだ。のどが渇いたと身体が感じる前に体内に水分を補給してやらないと、運動のパフォーマンスはどんどん落ちる。従って、運動中はもちろんのこと、運動前、そして疲労回復のために運動後にも、失った水分を十分補給しなければならない。つまり水分補給は、運動をしている間だけの話ではなく、日常から実践しなくてはならない、ということだ。しかし、この点がまだおろそかにされていることが多い。